いくつになっても、誕生日を祝ってもらうのは嬉しい事ですよね?
でも・・・そのせいで取り返しがつかない事になってしまったらどうしますか?
私の町には古くからの言い伝えがあります。それは80歳のお祝いは絶対にしてはいけない・・・というもの。
つい最近知った話で勤務先の病院に入院している、親しくなったおばあちゃんから聞いた話なのです。
おばあちゃんの言い伝え
ある日、いつものようにおばあちゃんお世話をしていると誕生日の話になり、もうすぐ80歳になる事を知りました。
「傘寿のお祝いをやらなくちゃね」と微笑みかけたのですが、おばあちゃんはなぜか不機嫌になり、「80の誕生日だけは、したらいかん!」と言うのです。
私は驚いて「なんで」と理由を聞くと、「全国で当たり前の話かはしらんけど、うちの町では昔からずっと言われているのよ・・・80の歳にお祝いしたら、大きな病気をするか死んでしまうって」。
え?と思いながらも、当てにならない昔の言い伝えだろうと思い「あーそうなんですね!怖いですねー」と流しましたが、おばあちゃんが今まで見た事がないほどの真剣な表情だったので、ずっと頭に引っかかっていたのでした。
しばらくして、入院している別のおばあちゃんがもうすぐ80になるから、お祝いをしてもらうと言うのを聞きました。
私はすぐにあの話を思い出しましたが、そんな事はありえないと思って「それはよかったですねぇ。盛大に祝ってもらわなきゃですね」と話すと、おばあちゃんは「明日、お祝いのために家に帰れることになったよ」と嬉しそうでした。
ふと頭をよぎる言い伝え
数日後、そのおばあちゃんが亡くなったと報告を受け、あまりにも突然すぎてびっくりしました。
あんなに元気にしていたのに・・・。
担当していたナースから現状をきくと、家で家族にお祝いしてもらい病院に帰ってきて、その日の夜ご飯食べるまでは元気だったそうですが・・・。
消灯の前に見回りに訪室した時には意識がなく、心停止していた。同じ病室の人も突然すぎて、亡くなったこともわからなかったと。
ふと、あの言い伝えが頭をよぎりました。
私は「まさかね」と少し怖く思ったのですが、たまたま・・・と思う他はありません。
そうしていると院内で80歳のお祝いをするというお爺さんの話を聞き、しない方が良いと言いたいのですが、なんの根拠もなく、ましてや立場的としてそんな事は言えません。
もやもやした気持ちで様子を伺っていると、お祝いしてもらった次の日、突然の肺炎になり危篤状態になってしまうのですが、早い処置のお陰で命は取り留めました。
本当に80歳のお祝いをしてはいけないのか?
どうしても気になって調べてみると、縁起が悪いと言われていたり、おばあちゃんが言ったように不幸が起きると伝わっている地域がある事を知りました。
どうやら私が今住んでいる地域はそういう言い伝えがあるようで、昔から住んでいる人達は絶対にしないようなのです。個人の事なので詮索はいけないのですが、お祝いをした老人は別の地域から移り住んで来た人で、言い伝えの事は事は知りません。
ある資料によれば、お祝いをしてもらう事によって体力の負担になるといった科学的な根拠もあるのですが、偶然でもこれでけ続くとなにかあるように思えますし、言い伝えは本当なのかと信じてしまいそうです。
いずれにしても、私は親に知らせて80のお祝いは絶対にしないように伝えたのですが、両親ともこの地区に子供の頃から住んでますし祖母や祖母もそうなので、「そんなの当たり前」のような事を言われたのでした。
※画像はイメージです。
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