ドイツ軍VS英空母~地中海の戦い~

1941年の地中海
第二次世界大戦の北アフリカ戦線やバルカン半島での戦いに影響を受ける地中海ではイギリス海軍とドイツの空軍と海軍が攻防を繰り広げていました。
今回はイギリスの装甲空母との戦いに注目してみます。

1941年地中海

1940年にイタリア軍がイタリア領リビアからイギリス領エジプトへ攻め込んだ事から第二次世界大戦は新たに北アフリカ戦線と言う戦場ができました。
イタリア軍とドイツ軍は北アフリカの部隊へ補給を届ける為に地中海に輸送船を航行させなばなりません。
またイギリス軍もアフリカ南端の喜望峰を通るよりも短期間で補給を届けられる地中海に攻撃される事を承知で輸送船団を送ります。
こうして地中海はドイツ・イタリアとイギリスにとっても重要な海域になったのです。

「イラストリアス」を撃退

1941年1月初旬、イギリス軍はマルタ島とギリシャに向けて輸送船団を地中海に送り込む「エクセス作戦」を開始
この輸送船団の護衛には戦艦「ウォースパイト」と「ヴァリアント」に加えて空母「イラストリアス」を含むH部隊が担いました。
この輸送船団とH部隊を狙ってシチリア島からドイツ空軍とイタリア空軍が出撃する。

出撃したドイツ空軍のJu87シュツーカ急降下爆撃機40機以上が「イラストリアス」を主にH部隊を攻撃した。
Ju87部隊は6発の爆弾を「イラストリアス」に命中させ大破させた。
格納庫や飛行甲板に船体に装甲を備えただけあり6発の爆弾では沈まなかったものの、12月までアメリカで修理を受けねばならないほどのダメージを受けていた。

「イラストリアス」を戦列から退かせる戦果を挙げられたのは、イタリア空軍のSM.79雷撃機が「イラストリアス」から発艦した艦隊の防空を担当していたフェアリーフルマー艦上戦闘機を引き付けたからでもあった。
他にも巡洋艦と駆逐艦が1隻づつ撃沈され巡洋艦1隻が損傷した。
とはいえH部隊が攻撃を受け続けた事で輸送船に被害は無く輸送作戦は成功した。

「アーク・ロイヤル」撃沈

イギリス海軍はマルタ島を地中海の要所として重視し、何度も艦隊による護衛で輸送船団を送ります。
1941年11月10日にジブラルタルをマルタ島への輸送に出発する艦隊がありました。
この艦隊の空母「アークロイヤル」と「アーガス」が航空機を積んでマルタ島に届ける任務が与えられていました。
12日に空母はマルタ島への航空機輸送を終えてジブラルタルに戻りますが、13日夕方にU-81による魚雷攻撃が「アークロイヤル」に命中します。
右舷に1本が命中した「アークロイヤル」
飛行甲板の一部に装甲を施す装甲空母であり、船体にも三層の区画による防御が施されていましたが三層の防御区画から外れた位置に命中してしまいました。
艦内の通信や通電が途絶した事もあり魚雷命中で生じた浸水を食い止められず11月14日早朝に「アーク・ロイヤル」は沈みます。

スツーカの急降下爆撃で「イラストリアス」を大破、UボートのU-81の魚雷で「アーク・ロイヤル」を撃沈したドイツ軍
しかし、艦艇の犠牲があっても補給を続けてマルタ島や北アフリカ戦線を維持し戦局の好転まで繋げられたのがイギリス軍だったのです。


葛城マサカズ
葛城マサカズ
ミリタリーの記事と架空戦記小説をネット上で書いています。

投降している架空戦記小説「日独印度大戦」
憲兵が主人公の小説「憲兵神楽坂冴子の事件簿」
Twitter:@katuragimasaku

eyecatch credit:photographer: Lt. Longini, U.S. Army Signal Corps / Public domain

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