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連続殺人鬼ゾディアックの「340暗号文」ついに解読!逮捕なるか?

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映画やオペレッタのセリフを引用し、超高度な暗号文を送りつけるなど、知的レベルの高さで警察を翻弄したゾディアック・キラー。
映像作品でくり返し題材になる、凶悪事件界隈の往年の大スターではあるけれど、事件はまだ終わってはいないのだ。
奴は今もどこかでヘラヘラと生きているのだろうか。この男の「逮捕されない自信」が砕け散るとき、全米が泣くだろう(うれしくて)。

目次

「408暗号文」は60年代に解読ずみ

1968年から1974年のサンフランシスコのベイエリアで、若いカップルを中心に少なくとも5名の殺害が確認されているゾディアック事件。
本人は37人を殺したと告白しているけれど、その真偽も身元もいまだに不明である。

この男がアメリカ史上最悪の殺人鬼と嫌われる理由は、犯行後に警察を小馬鹿にしたような電話をかけたり、「自分の正体が隠されている」ともったいぶった暗号文を送りつけたりして、自身にスポットライトがあたるように犯行をプロデュースしていた点だ。具体的には以下のように恐れられてきた男である。

  • 奴はモンスター
  • 奴は劇場型
  • 人間狩りゲームが大好物
  • 警察をナメきっている
  • 奴の暗号は解読不可能

多くの特徴と、生存者を含む目撃情報や物的証拠がありながら、サンフランシスコ市警は犯人にたどりつくことができなかった。
彼は黄道12星座の「黄道帯」を意味する「ゾディアック」を名乗り、ケルト十字を思わせる「ゾディアックマーク」を考案して、自らのシンボルにした。サンフランシスコ市民が恐怖に震えあがるなか、全米のパズル好きが奇怪な文字や記号が並んだ暗号の解読に乗りだした。アメリカ合衆国国民vs.ゾディアックのゴングが鳴る。

これまで解読に成功した暗号文は、340個のアルファベットと記号からなる「Z-340」と、408個のそれらからなる「Z-408」。後者は高校教師のドナルドとベティのハーデン夫妻により1969年に解読されている。夫妻が解読した内容を要約すると、こうなる。

「俺は人殺しが好きだ。森でケモノを狩るより興奮する。女とセックスするより楽しい。死後の楽園で俺に仕える奴隷を狩るのは最高だ」
あー、聞こえねーよ。いかにも連続殺人鬼らしいサイコなセリフのオンパレードである。

一方、「Z-340」の解読はじつに51年待たなければならなかった。アマチュア解読チームが解読に成功したというビッグニュースが飛び込んできたのは2020年12月のことだ。

■ゾディアックの似顔絵 San Francisco Police Department, Public domain, via Wikimedia Commons

全米を恐怖に陥れた究極の劇場型犯罪

2件の犯行におよんだ時点で、ゾディアックは地元の3紙に犯行声明文を送っている。
「親愛なる編集者へ。俺は去年のクリスマスにハーマン湖でティーンエイジャー2人を、今年の7月4日にヴァレーホで女を殺害した。信じてもらうために、俺と警察しか知らない秘密をおしえてやろう。クリスマスの弾の銘柄はスーパーX、撃った弾は10発。7月4日の弾の銘柄はウェスタン。新聞の第1面にこの暗号文を掲載しろ。8月1日の午後までに掲載しなかったら、夜に殺人ゲームを決行する。犠牲者の数は1ダースになるぜ」

1969年10月11日、29歳のタクシー運転手が射殺され、財布を奪われる事件がおきた。10日後、運転手の血痕がついたシャツの切れ端がゾディアックから新聞社に届く。その後、警察に一本の電話がかかってくる。
「○○弁護士が弁護についてくれるなら自首する」
「テレビ番組に電話で出演したい」
テレビ番組にはゾディアックとおぼしき者から電話がかかってきたものの、本人が自首することはなかった。このあと、ゾディアックは指名した弁護士に手紙を書いている。

「俺は自分から助けを求めることができない。俺の中のもう一人の人間がそうさせてくれない。だんだんブレーキがきかなくなってるのがわかる。そのうちにもっと人を殺してしまいそうだ。助けてくれよ」

1974年、ゾディアックからの最後の手紙がサンフランシスコ市警に届く。
「俺はこれまで37人を殺害した。新聞で事件をもっと大きく報道しないと、何かすごいことをしてやるぞ」
しかし、以降はそれらしき殺人事件が発生することはなく、これを最後にゾディアックからのコンタクトはぴたりと途絶える。

「340暗号文」を民間人が解読

2020年にアマチュア解読チームにより攻略された「Z-340」は、先の暗号文よりはるかに難解だったため、長らくFBIや暗号解読の専門家らが挑みながらも、これまで内容は謎に包まれていた。この暗号文がサンフランシスコ・クロニクル紙などに届いたのは1969年11月8日。ゾディアックを名乗る人物がトーク番組に電話出演した直後のことである。

解読に成功したのはオーストラリア・ベルギー・アメリカの数学者やプログラマーら3名。頭のいい人はいるものだ。暗号文には、「俺の捜査を楽しんでくれてるかな」「テレビに電話をかけたのは俺じゃない」「ガス室送りは怖くない」などと記されていたという。電話出演した男が「ガス室はごめんだ」と話していたことから、いかにも真犯人のゾディアックが言いそうなことだった。
残念ながら、暗号文のメッセージは捜査に役立つ情報ではなく、犯人の独り言にすぎないと解読者は語る。当局も犯人像につながる情報はないとみているようだ。

ゾディアックが残した暗号文には、いまだ未解読のものもある。すべてのメッセージが明らかになったとき、何かが動きだすのだろうか。
きょうも捜査はつづく。

eyecatch source:San Francisco Police Department, Public domain, via Wikimedia Commons

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