きさらぎ駅には続きがあった?!「きさらぎ駅」の正体を考察

「きさらぎ駅」といえば、気づいたら不気味な見知らぬ駅にいた・・・というパターンの異界駅の一つ。
オカルトに詳しくない人も名前は聞いたことがある・・・というほど有名な怪異だ。

だが一般的に語られている話には「続き」があることをご存知だろうか?
さらに、きさらぎ駅についての考察に関してもまとめてみた。

そもそもきさらぎ駅とは?簡単におさらい

「きさらぎ駅」とは2000年前半に語られるようになった都市伝説の一つである。
2ちゃんのオカルト掲示板で「はすみ」という名前の女性が投稿した、一連の体験談が拡散したのが始まりだ。詳しくない人向けに軽くおさらいをしよう。

「いつも通り電車に乗っていたある日、気が付くと電車は知らない路線を走っていた。」
「怖くなって、「きさらぎ駅」という無人駅で電車を降りることにしたが、電話で連絡を取るも、その場所はGPSにも乗っておらず家族も場所がわからない。」
「どこからか太鼓の音と鈴の音が聞こえてきて、不気味におもった彼女は線路を辿って戻ろうとするが、その途中に片足のない老爺の幽霊のようなものを目撃する。」
「怯えつつも電車で通った覚えのある「伊佐貫」と書かれたトンネルを抜けると、人に出会うことができる。その人物に車でおくってもらうことになるが、様子がおかしい。」
「携帯電話の電池が少なくなり、様子が変なので隙を見て逃げる・・・と書き込みが最後。」

「はすみ」はリアルタイムで掲示板に投稿し、最後の車のくだりで「隙をついて逃げようと思います」という書き込みを最後に途絶えることになった。
ここまでは一般的に知られている内容だ。

「はすみ」がその後どうなったか、正しくきさらぎ駅から出るにはどうしたらよかったのか、という議論が巻き起こり、オカルト掲示板から始まった都市伝説は瞬く間に世間に知られていくことになった。

トレンド入りしたきさらぎ駅

2000年前半に語られた怪異と言うと古い印象を受けるかもしれない。しかし、2020年10月21日にきさらぎ駅はTwitterでトレンド入りを果たしている。
2020年10月21日に放送された、フジテレビ「世界の何だコレ!? ミステリー」で紹介されたことで話題となったのだ。それ以外にも、夏になるとTwitterでは真偽はともかくとして「きさらぎ駅に来てしまった」という体験談が定期的に投稿されている。

昔は伝えられる媒体が掲示板か口頭だったため、オカルトに興味がある人しか知ることがなかったが、SNSが発達した今、トレンドにはいるほどにきさらぎ駅は大衆に知られるものになったのだ。
それほどまでに人気のある都市伝説、きさらぎ駅の話に実は続きがあることをご存知だろうか?

実はあの話には続きが・・・

2011年6月30日、ウェブサイト「奇譚blog」にて「はすみ」を名乗る女性が再び現れる。
曰く、きさらぎ駅から抜け出すことができたという旨の書き込みだ。

車に乗せられたあとに隙を伺っていると、運転手は車を森の中に止める。別の方向から男性が近づいてきたかと思うと車に衝撃が走り、運転手が消えていた。
その男性に逃げるように言われ、光のほうへひたすらあるいていったら、当時より7年後の世界の最寄駅に辿りついていた・・・ということだ。

「はすみ」は実は生きていた・・・という結末まではなかなか流布されていない。
その理由は、彼女が行方不明になったところまでが、怪談として不気味なオチとして成立するからだろう。
はすみが囚われていた、きさらぎ駅の正体とはなんなのだろうか?

きさらぎ駅は「鬼」駅?

気づいたら異界へたどり着いていた、というパターンの話は実は「きさらぎ駅」に始まった話ではない。
日本人に馴染み深いものとして上げるのならば、「浦島太郎の竜宮城」もその例だろう。
そのほかにも「マヨイガ」や、「雀のお宿」なども連想されるかもしれない。

このような異界訪問譚は日本人に馴染み深く、「きさらぎ駅」が広く受け入れられたのも日本人の意識の根底に、ちょっとしたきっかけで異世界へ迷い込んでしまうという事が染み付いているからだろう。
「きさらぎ駅」に関して言えば、電車は車や自転車とは違い自分の意思で走ることはできない。この行き先の選択の出来ない、ある意味閉鎖的な乗り物のイメージから異界へ繋がっているイメージが生まれたのかもしれない。

目撃談の中では「鬼(きさらぎ)駅」と表記されていた、という話もある。鬼といえば日本神話でもよく登場するモチーフで、地獄の番人としても知られている存在だ。
そして「伊佐貫トンネル」は、「イザナギ・イザナミ」の名前を彷彿させるものがあり、「きさらぎ駅」と深い繋がりがありそうだ。

黄泉をモチーフとしたものが多く登場することから、きさらぎ駅は現実の駅ではなく「黄泉の国」の一部と考えられる。
異界駅が全国各地で観測されているのも、黄泉の国は等しく開かれている、と考えれば不自然ではないだろう。

今もなお魅力的なきさらぎ駅

恐ろしさだけでなく、日本神話を根底にした日本人に馴染みの深いモチーフが登場するきさらぎ駅。
20年前に生まれた都市伝説とはいえ、今もなお語り継がれ、たどり着く人間が多いのはその親みやすさかもしれない。

電車という誰もが乗る乗り物だからこそ、遭遇する可能性は0ではない。
我々もたどり着くことがあるかもしれない。

出典資料:朝里 樹著「日本現代怪異辞典」「副読本 日本現代怪異辞典」より

海月
怖いものは苦手だけど、でもついつい読んじゃうホラー・オカルト大好き人間。都市伝説から妖怪・UMAまで幅広く大好きです。

※画像はイメージです。

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