私の住んでいるのはM県の山奥の集落、昭和から平成に変わる頃ぐらいまではそこそこ人が住んでいたのですが、過疎化が進んで今はもう数件しか残っていません。
そんな集落から市街地へとつながる山間の道があり、町へ出るためにはそこを通るしかない重要な道路なのですが、村人たちからは死の44号線とよばれていました。
それには二つの理由があるようなのです。
謎の老婆
夜中の12時を回ってから、その道路を車で走っていると何か白いモノがミラー越しにチラチラみえる。
なんだろう?と車を止めて後ろを見回しても何もない。
多分、鹿か猿だろうと思って車を走らせようとすると、真横に長い白髪を振り乱だした老婆が現れたのです。
怖くなって逃げようと車のスピードをどんなに上げても真横から離れない。
そしてスピードを上げすぎて、カーブを曲がりきれずに衝突事故を起こしてしまいました。
そんな事が頻繁に起こり、中には谷に落ちて亡くなってしまった人もいたので、村の人たちはできるだけ夜中には走らないという決め事を作ったのです。
謎の集落
町から集落への帰宅途中の夕方、霧が立ちこめて視界が悪くなってしまった。
一本道なので霧でも慎重に運転していけば帰れると思って進んいくと見知らぬ集落にたどり着いた。
あれ?と思って、田んぼの中で仕事をしている人を見かけて声をかけてみると悲鳴をあげた。
その悲鳴に呼び寄せられるように、手に刀を持った落ち武者のような人々が集まってきたそうなのです。
恐ろしさを感じて必死にもと来た道を戻るといつもの集落に戻っていたのでした。
この話はここで終わりません。
その人は次の日の朝、出かけようと家をでるやいなや、どこからか飛んできた数本の矢が体に刺さって、見送りの家族の目の前で亡くなってしまったという。
なんなのだろう?
この話は、子供時代に祖父から聞いた話で当時は大変怖かった。
誰が言い出したのか、話が本当か嘘かは解りませんが、村人たちの間では今でも死の44号線と言われています。
私が思うには、夜中にスピード出して暗い道を走らせないように、との戒めなのかもしれないと思うのですが、それであれば集落の話はなんだったんだろう?
ちなみにですが、私の住んでいる集落は平家の落人が逃れ隠れ住んだものだと言われていますが、なにか関係があるのでしょうか?
※画像はイメージです。
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