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8階の小窓から覗く女の顔

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あれは今から3年ほど前の事です。仕事を終えていつも通りに帰宅し、普段通りに就寝しました。
本当に寝ていたのか、うとうとしていたのかは分かりませんが、1人で住んでいるはずの家で足音がするのです。

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夜中のはなし

外は静まり返っていたので、夜中だったのだと思います。
その時に住んでいたマンションは1フロアに2部屋のみの特殊な作りで、私が住んでいた8階の部屋は、私とエステサロンとして使われていた部屋のみ。
上の部屋はどこかの会社のオフィスとして使われていたので、夜になるととても静かでした。

ところがその日、まるで誰かが家の中を走り回っているような足音と振動を感じたのです。
うとうとしながらも、家の中から足音がするはずが無い気のせいだろう・・・と再び眠りにつこうとした時、その足音がベットに向かって走ってきて、そのままベットの周りをドタドタと走り始めたのです。
不審者が入ってきたのだと思いました。
しかし慌てて目を開けても、人の姿は見えませんでした。

身体が動かない

人の気配はある、足音もしているのに、起き上がろうとした時、自分の身体が動かない事に気が付きました。
眼球は動かせるのに、その他は全く動きません。
ドタドタドタ…バン!!バンバンバンバン!!
それまでベットの周りを走っていた足音が聞こえなくなったと思ったら、今度は頭上にある小窓に何かがぶつかっているような音がしました。

窓を叩かれている・・・でもここは8階、ベランダのある窓でもないのに、どうやって?
初めて体験する恐怖に、突然身体中から汗が吹き出しました。
恐る恐る叩かれている窓の方を見ると、凄まじい形相の女がすごい勢いで窓を叩いていたのです。
私はあまりの恐怖にそのまま意識を無くしました。

誰で何だったのか?

気が付くと40度の高熱にうなされ、朝になっていました。
あの女はどうやって8階まで来たのか、あれば誰で何だったのか・・・未だに謎のままです。

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