去年の春、ピラミッドに関するニュースが発表され、SNSを賑わせていた。
ピラミッドといえば、考古学的にも、そしてオカルト的にも注目すべき構造物。
今回は、このニュースについて、あくまで現実的な側面から内容を改めていきたい。
ピラミッドの新発見
2025年3月19日、イタリア・ピサ大学のコラド・マランガ教授の率いる研究チームが、合成開口レーダー(SAR)と呼ばれる最新技術を駆使し、ピラミッド内部とその地下の詳細な3Dマッピングを実現した。
そしてその過程でギザのカフラー王のピラミッドの地下にて、これまでに知られていなかった「通路で繋がれた5つの構造物と、地下648mまで垂直に伸びる8つの井戸」が発見された”というものであった。
このニュースは相当に話題になったようで、これを紹介するYouTube動画なども投稿され、結構な再生数を稼いでいるようだ。
もし、このような構造物が最新の考古学調査によって明らかになったのだとすれば、確かに大ニュースである。
いまだに謎に包まれているピラミッドの用途について、なんらかのヒントをもたらす大発見であることは間違いないだろう。
しかし待ってほしい。ピラミッドは、その神秘性や謎に包まれた性質上、昔から陰謀論や都市伝説、UFOなど信憑性のない噂に翻弄されてきた物の一つである。そもそも発見された当時から、中には財宝の山があると側面に爆弾で大穴を開けられたり、はたまた古代文明のエネルギー発生装置であるとか、UFOの発着基地であるとか、オカルトマニア的にも興味深い話でいっぱいの構造物である。
このような情報が出てきても、鵜呑みにはできないだろう。
ということで、このニュースに関して、筆者は色々と調べてみることとした。
気になること
まず気になる点として、大発見であるにも関わらず、国内外の大手メディアが沈黙を守っていることがある。
Xやyoutubeで盛んに喧伝されてはいるものの、テレビや、ある程度の信頼の置けるその分野の研究者などはこれらの話題に触れていない。
さらに言えば、これらの情報を少し調べてみると、2022年にこれと酷似したニュースがあったことを発見した。
これは陰謀論系メディアとして名高いインフォウォーズに寄稿されていたものであり、それは似たような構造物がピラミッド地下に発見されたということを報じている。円筒形の井戸はエネルギーや音波の導管で、立方体の構造は大型兵器や発電機であると主張するような、いかにもな内容であった。
どうやら、この最新ニュースもこれの系譜をたどるもののようで、2022年に報じられたニュースと同時期に、コラード・マランガ氏はSARを利用してギザのピラミッドの調査を行ったと主張し、論文と本を出版しているようである。
SAR自体は確かに、レーダーの発信するパルスが地球に反射されたエネルギー量を元に、能動的に地下のデータを収集するための装置ではあるのだが。
内容を見る限りは、今回のニュースはありふれたフェイクに過ぎないと結論づけるしかないだろう。
真実はいかに
しかしながら、このようなニュースに失望するのはまだ早い。
少し遡って2024年5月、日本の東日本国際大学、東北大学、そしてエジプトの国立天文地球物理研究所の合同調査によって、地下の比較的浅い部分にL字型の構造物、地下になんらかの空間らしきものがあることを発見したという発表があった。
こちらはスミソニアン誌などにも掲載され、科学的な信憑性の十分におけるニュースである。
発電施設やら古代の超兵器ではないにしろ、なにかしらの構造物が地下に存在することは明らかなようだ。
もしかすると、そちらから世紀の大発見がなにかあるかもしれない。
今後も期待して見守りたいと思う。
※画像はイメージです。


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