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PS時代から伝説を作ったゲーム「アーマード・コア」

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硝煙とイオンの匂いが充満する荒れ果てた戦場で、今まさにぶつかり合う金属の音と熱く焦げたオイルの飛沫がブチ撒けられる新鮮な戦闘音楽の響き…老若男女問わず、闘争を求める身体なれば恐懼とも歓喜ともつかない震えをビリビリ感じる戦闘系ロボ・メカ界隈の人類は今なお少なからず世間へ浸透している事でしょう。

その復権タイトルとなれるかが期待の的ともされる新規タイトルが送り出される今この時期、闘争を求める身体の持ち主達がその衝動を自覚的なものとするに至った原因…かつて伝説の一角を作り上げた不滅の金字塔「アーマード・コア」の知識を改めて紐解く機会としてみたいと存じます。

実は世代に当たるけどあまり詳しくない…ちょっと興味があるけど今更詳しく聞けない…そんなニーズに応えられる事を願う次第です。

目次

第1世代 ACから~MOAへ PS三部作時代

1997年、プレイステーションがゲーム機の市場競争における覇権を確立、安定期へと至っていた頃。
数多送り出されるのゲームタイトルの中で産声を上げた「アーマード・コア」というタイトルがありました。

メインメカデザインに「マクロス」シリーズで勇名を馳せた「河森正治」氏を起用、その重厚で変幻自在な組み合わせの美学が遺憾なく発揮された「アセンブル(組み替え)」システムを導入。

PSの描画処理能力を発揮した「自分だけの機体(アーマード・コア)」をイメージ通りに「動かせる」ゲーム性、そして閉鎖された世界で己の技量と感覚のみを頼りに報酬を得る傭兵業者(レイヴンと呼ぶ)という乾いた世界観に魅了されたユーザーを量産する事となりました。

この潮流は、初代作「アーマード・コア」から続編にして初代のデータ引き継ぎも可能な「~プロジェクト・ファンタズマ」、PS期最終作となった「~マスター・オブ・アリーナ」まで、およそ1年半という短いスパンで急拡大を果たしました。

一人プレイ用の要素が色濃いゲーム性にも関わらず対戦プレイが人気を博する事となり、それに従いガチタン(ガチガチに固めた重装甲・重武装鈍重タンク型AC)、ブレオン(ブレードオンリー=レーザーブレードという扱いが難しい格闘武器に専門特化させたAC)。

ナニカサレタヨウダ(機体性能が向上するが搭乗者の人間性を剥奪する「強化人間」という仕様にまつわるシナリオで処置を受けたNPCが告げるセリフ)。
「俺は面倒が嫌いなんだ」(プロジェクト・ファンタズマにて立ち塞がるライバルキャラの口癖)等の用語を生み出し、折しも普及の度合いを加速させつつあったインターネットの発展と共にネットミームとしての立ち位置も確立して行く事となったのでした。

第2~3世代 拡大から統合、そして「レイヴン」の終焉

「マスター・オブ・アリーナ(MOA)」の登場から1年半が過ぎた2000年半ば。
プラットフォームをプレイステーション2に乗り換え、そのグラフィックや挙動、システムを一挙に刷新した新規ナンバリングタイトル「アーマード・コア2」がリリース。

半年後の引き継ぎタイトル「~アナザー・エイジ」を引き連れ、膨大なエネルギー消費と引き替えに爆発的推進力を生み出す「オーバードブースト(OB)」やブレードの代わりに装備出来るシールド等の新要素を生み出し、対戦要素のバランス調整も本格化して行く事となりました。
そして、世界観や設定を第1作へ寄せ直し、退廃的で陰惨ないわゆる「フロム脳」と標榜される形に至ったのが、2002年にリリースされたナンバリングタイトル「アーマード・コア3」です。

ストーリー、メカデザインの骨格は以降「~サイレントライン」「アーマード・コアネクサス」「~ナインブレイカー」「~ラストレイヴン」及び異色作である「~フォーミュラーフロント」にまで引き継がれる事となりました。

追加武装となる「イクシード・オービット(EO)」や、戦闘中に不要な装備を投棄する「パージ」、ブレードやシールドのみであった左腕にも銃器を装備出来るようにした「ダブルトリガー(W鳥などとも)」、予備の小型武器を機体内へ格納しておける「格納武装」等、システム的な充実度が一挙に増し、機体のチューニングによって挙動や武装に違いを持たせられるようにもなり「独自の機体を操る対戦」が一つの完成形を迎えたと言える時代になりました。

またこの頃にもなると、インターネットによる交流はいっそう盛んとなり、フロムソフトウェア公式サポートによる対戦会なども充実の度合いを深め、ストーリーに表れる個性的なキャラクターも話題となる事でネットミームとしての立ち位置もまた「濃い」ものとなって行きました。

余りの威力と極めて実戦的でない性能から存在感を得た「射突型ブレード」の公称(!)「とっつき」や、不気味な外観と嫌らしい立ち回りが何故かマスコット化(?)した「生物兵器AMIDA」など、ハードな世界観と妙な愛され方が同居する世界となっていたのです。

第4~5世代 リンクス、傭兵、ネット対戦の時代へ

「アーマード・コア ラストレイヴン」がリリースされた時期、PS3とXBOX360のゲームハード競争の最中にありました。
この頃は、アーマード・コアが送り出すハイエンドCGによる戦闘描写はゲーム業界のみならず、映像業界においてもその動向が注目されるものとなっていました。

かくして2006年末から2007年頭、PS3とXBOX360の両対応として送り出されたのが「アーマードコア4」でした。
従来の世界観を再び一新、傭兵業者を「リンクス」、過去作でのACに相当する一線を画した兵器を「ネクスト」として位置づけ直すものとなりました。

瞬間的に爆発的推進力を発生させる「クイックブースト」などが追加され過去作よりも空中での三次元戦闘が拡大、武装も両腕、両肩、両肩内蔵と細分化され、空中を異常な機動で飛び回りながら単独で戦闘艦を思わせる弾幕すら形成出来るようになり、コジマ粒子と呼ばれる多用途稼働源によって「プライマル・アーマー(PA)」と呼ばれるバリア状の装甲まで形成されるようになった怪物染みた機体「ネクスト」を操る「リンクス」達は、ストーリー的には多くが過去作における「強化人間」のような処置を受けた存在だったとも仄めかされました。

およそ1年の後にリリースされた追加タイトル「~フォーアンサー」は、更なる追加要素としてPAを超過展開させ機体周囲を破壊する「アサルト・アーマー(AA)」が新たな戦闘要素として追加された他、ストーリー上にて圧倒的存在感を放つ超巨大要塞「アームド・フォートレス(AF)」や、ネクストの超長距離・高速巡航を可能にする「ヴァンガード・オーバードブースト(VOB)」等、世界観の拡がりを感じさせるものとして新たなファン層を獲得するに至りました。
また、PS3とXBOX360のネット対戦機能を得た事から、ネット対戦の敷居が下がり、環境の充実と共に対戦コンテンツの一角を為すものとなっていった時期でもありました。

そして2010年代に入り、家庭用ゲーム環境においてネットワーク接続が安定供給可能となった時期にリリースされたのが「アーマード・コアⅤ」そして後発タイトルの「~ヴァーディクト・デイ」です。
「4」シリーズのリリースから、開発発表まで2年、正式リリースまでは足掛け3年半を越える期間を掛けたこれらは、世界観やシステムも大きく一新。

初期シリーズを思わせる荒れ果てた世界での果ての見えない闘争の中、武骨を絵に描いたような戦闘機械「AC」を駆り、文字通り生き抜く為の戦いを演じてみせる世界観は、従来のアーマード・コアをマルチプレイでのFPSを思わせる戦術性に組み込んだ作品として再構成するものとなりました。

アーマード・コアの鉄血が嵐のように吹き荒ぶ戦場にあって、多対多の入り乱れる戦闘が展開される戦術性と、怪物染みた不気味とすら言える挙動の機械が蠢くグラフィカルな表現は、多くの「傭兵」を虜にするものでした。
「AC持ち」と呼ばれる奇怪なコントローラーパッドの持ち方、操作方法が話題となる程、操作が難解となっているのも特徴的であり、文字通り機体を操作する「自由度」については過去最高と言えるレベルに達しているでしょう。

「4」以降の作品については、正式なネットワークサービスの多くが終了しているものの、ネットワークを通じての対戦などは現在も可能となっています。

そしてその先へ

かくて、アーマード・コアに駆り立てられた身体が闘争を求める者達の系譜を簡単に紹介して来ましたが、残念ながらこの系譜直系となる続編・次回作は、現状では諸事情により制作が難しいであろうとされています。

ただ、最前に少し触れた任天堂Switchをプラットフォームとしてリリースされた「デモン・エクス・マキナ」の存在、UnityやUnreal Engineといった基本利用を無料として公開されるゲーム制作エンジンを利用した有志による制作など、その影響を大きく受けたものが世に送り出されつつある現状となっています。

直撃世代として語る事の尽きない話題ではありますが、今回はひとまずこの辺りにて。
後継と言える作品達の展開に期待を膨らませながら、過去の時代を築いた名作達へ今一度目を向け、戦いの記録を感じてみるのも一興というものではないでしょうか。

アーティスト:FROMSOFTWARE
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