もはやCG映画時代のクラシック?!あの押井守監督作品「アヴァロン」

「攻殻機動隊」「イノセンス」などのアニメーション作品で日本のアニメーションシーンを代表する大看板の一人となった押井守監督。その作品から醸し出されるミリタリー・オタクとしての方向性が全開になった作品が「アヴァロン」です。
今日のCG映画全盛の時代にあって多方面へ影響を与えた作品とも言われるものですが、むしろミリオタ・押井守の姿と感性を心行くまで楽しめる作品としてオススメしたいものです。

全編ポーランド語の日本映画

映画「アヴァロン」は、なんと全編ポーランドでの撮影、使用言語はポーランド語(日本語字幕はちゃんとありますのでご安心)、出て来る兵器はポーランド陸軍仕様(?!)という、東西冷戦期のミリタリー好きならば狂喜乱舞するような構成になっています。

これは当の押井監督がミリタリー好きにありがちな東陣営の兵器大好きだった事に由来するようで、メイキング映像では「生ハインド!生ハインドだよ!」と大はしゃぎする当時の監督が映されていたりします。Mi-24ハインドは実際カッコイイからしょうがないですね。

ご職業は?ゲームで傭兵やってます。

「ゲームで遊んでるだけでお金が出てきたら良いのに」・・・そんな願望を描き出したのが「アヴァロン」の世界。
陰鬱な雲が垂れ込めたセピア色の世界で、直接体験型ゲーム「アヴァロン」で日銭を稼ぐ生活が「一応」立ち行く世界になってます。
押井作品なので?といった所か、装備品や弾丸、レベルアップなどと現金がトレードオフでレートが厳しく設定されていて、文字通り「日銭を稼ぐ」のがやっと、食料は無料で配給されるものを使って出費を抑えるという煤けたディストピア感が、雲が低く垂れ込めたセピア色の世界として描き出されています。

小学生時代に給食で軽いアルミ合金製(アルマイト)の食器を使った人であれば、生々しく実感のある感触として思い出されるかもしれません。
映画版ではこの実生活部分はあまりクローズアップされませんが、その後日譚的な位置づけの小説版「~灰色の貴婦人」では実生活パートも濃い目に描かれており、戦闘パートとの対比感が心地良い疲労感に繋がります。

RPG!RPG持って来い!

戦闘パートは流石の海外撮影、実銃、陸軍兵器がどんどん出て来ます。押井監督好みな険のあるポーランド美人こと主人公のアッシュがSVDを構える姿は実に絵になります。SVD(旧式の狙撃充)って武器のチョイスも如何にも押井監督です。
ウジャウジャ出て来る東西冷戦期の兵器群や、それらが大胆にアレンジされたバケモノ兵器として出て来る様は圧巻の一言。狙撃銃や自動小銃程度では豆鉄砲にすらならない歩兵の絶望感もバッチリ体験させてもらえます。

小説版でもこの部分が顕著で、廃墟になった建造物の石壁に張り付いている所を機関銃掃射でビシバシやられる所などは、弾丸の風切り音まで聞こえて来そうな圧力に塗れてます。
小説版と映画版、両方見た方が楽しめるという事で今回は併せて紹介させて頂いていますが、単品でももちろん十分楽しめるものとなっています。

映画とは言え「実物」が見られる作品は今日希少になりつつあるという事で、少し古めかしいものですがミリタリー好きなら見て損無しと断言出来る「アヴァロン」。
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