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田舎での出来事?!

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子供の頃の夏休み、お盆になると母の実家に帰省するのが決まりでした。山の奥で周りは山と畑だらけの静かな場所で、わかりやすく言えば「ぽつんと一軒家」。
数年ぐらい前におばあちゃんが亡くなってしまい、それから間もなく、おじいちゃんも後を追うように亡くなってしまって、家にはお母さんの弟のおじさんが一人で住んでいました。
そんな事もあって、寂しがらないようにと毎年お盆時は実家で過ごすという配慮があったのでしょう。

裏の林でカブトムシやクワガタが沢山撮れ、家はびっくりするほど、広くて部屋が沢山あっていくら騒いでも怒られないので、子供の僕にとっては楽園のような場所なんですが・・・。
とにかく古くて当時でも珍しいわらぶき屋根、台所は土間、お風呂は巻で炊く五右衛門風呂、極めつけは便所が外にあってちょっと怖かった。

目次

田舎を満喫していたある日

そんな田舎を満喫していたある日。
冷たい物を食べすぎたのか、寝ていると気に急にお腹が痛くなり、目を覚ますと夜の11時ぐらいでした。
外にある便所へ行き、用を足そうとすると鍵がかかっています。
おじさんが入っていると思い「おじちゃん?入ってる?すぐ終わる?」と声かけたのですが、便所の中からは返事がなくしーんと静まり返っています。

僕はからかっているのだろうと思いながら、お腹が痛くて仕方なく「おじちゃん!お腹が痛い!早くして!」と扉をドンドン叩いて催促しました。
するとギィーとドアが開いて「おい。入るか。」と言いながら、おばあちゃんが出て来ました。

間違いなく死んだおばあちゃんです。
亡くなるまでは来るたびに遊んでもらい、良くしてもらっていたので忘れもしません。
「ええー!!!!」
僕はお腹が痛いことなんか忘れて驚いていると、おばあちゃんはスタスタと当たり前のように家の中へ入って行きます。

母たちに話すと

用を足して家に戻ると、居間では母とおじちゃんがまだ起きていてTVを見ていたので、
「おばあちゃん。死んだおばあちゃんが便所にいた。」
と告げると最初は信じていなかったのですが、ビールのお変わりを取りに台所に行ったおじちゃんが
「えええええ????」
と驚いているのです。

母と二人で「どうしたの?」と行ってみると家の間取りから生前のおばあちゃんしか使わず、今では締め切ってある外への扉が開いていた。
泥棒を見間違ったとも思われるでしょうが、夜は地元の人でも遭難しかけるぐらいの山奥、周りは本当になにもないので車がこよう物ならすぐわかります。

ともかく3人で家の中を探しましたが、おばあちゃんの姿はありません。

おばあちゃんが寝ている?

今晩もおばあちゃんは便所に来るのか?と思いながら朝を迎えると、おじちゃんが僕たちに「おばあちゃんが寝ていた」、おはようの挨拶がわりに話かけてきました。

おじちゃんの話によると「うぉーうぉー」と少し苦しそうな声で、おばあちゃんが寝ていた部屋から声が聞こえ、部屋を恐る恐る覗いてみると、おばちゃんが布団の上で唸っていたそうです。

おばあちゃんと目があうと、「ひろふみ・・・ひろふみか?水をくれ。」(ひろふみはおじちゃんの名前)と話しかけてきて、急いで水をくんで部屋に戻るとおばあちゃんの姿はありませんでした。

「夢と違う?」
母はおじちゃんに話しかけると僕に視線を変え、
「おまえも(トイレで)みたよね?」
と同意を求めてきました。

おばあちゃんの服

どうも納得がいかないようすのおじちゃん、母と僕をおばあちゃんの部屋につれていきます。
ここでこうして寝ていたんだと、力説するおじちゃんをヤレヤレといった様子の母。

ふと床の間に飾っているおばあちゃんの写真が目に入り、母に「この写真、黒い水玉の服だったよね。」と訪ねました。母もおじちゃんも驚きです。
写真のおばあちゃんは、この数日の間で黒の服に変わっていたのです。

おばあちゃんは生前あまり写真を撮る機会がなく、濃いグリーンに水玉柄のお気に入りの畑仕事用の服を遺影にしました。亡くなって時間が経っているので、写真の色が抜ける事はあるでしょうが、真っ黒の服になる事は無いはずです。
やってきた最初の日にご挨拶した時には、色はどうだったか解りませんが水玉があったのは覚えています。

あれからの事

この不思議な現象は親戚中で広まり、あげくは集落じゅうでも話題が持ちきりになって、防犯の為と言いながら駐在さんも見学にくるほどでした。
それ以来、お盆に帰省してもおばちゃんの幽霊は現れませんが「なんでお母さんは私だけでてこないの??」と母は今でも不満のようです。

※画像はイメージです。

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