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「軍靴のバルツァー」19世紀後半ヨーロッパをモデルにした架空ミリタリー学園漫画

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「君たちを我々と同じ嫌われ者の戦争屋にするのが仕事だ」
軍事国家「ヴァイセン」の陸軍少佐であるベルント・バルツァーは、突如、同盟国である「バーゼルラント」の仕官学校へ軍事顧問としての赴任を命じられる。
しかし軍事的後進国であるバーゼルラントの訓練は、想像以上に時代遅れ。生徒たちを一人前の軍人にすべく、バルツァーの奮闘が始まる。

目次

「軍靴のバルツァー」とは?

ミリタリー漫画は数あれど、ミリタリー「学園」漫画は多くない。それも「主人公が教官」ともなれば猶更だ。
主人公であるベルント・バルツァーは、若くして出世街道に乗ったエリート軍人。しかし彼は突然、軍事顧問として同盟国バーゼルラントへの赴任を命じられる。新たな職場である士官学校は問題だらけ。時代遅れの訓練。古すぎる装備。軍人としての自覚のない生徒たち。

バルツァーは生徒から畏れられ、他の教師からは煙たがられ、挙句の果てに士官学校の責任者である第二王子に睨まれてしまう。問題は学内だけに留まらず、バーゼルラントにおける王族の対立や、他国の干渉、そして祖国の思惑が絡み合い、バルツァーは時に士官学校の教官として、時に祖国の軍人として、あるいはその枠組みすらも超えて走り回る。

剣と弓の戦争が終わり、武器はマスケット銃からボルトアクション式のライフルへと移行しつつあり、兵器の進歩による戦術の変化が顕著だった時代を、濃厚な書き込みと丁寧な解説で描いている。戦術、兵器のみならず、モデルとなった19世紀後半のヨーロッパの文化や風習にも触れている点も興味深い。

魅力的なキャラクター

もちろんキャラクターも魅力的で、エリート軍人の癖にどこか「ワル」な雰囲気を漂わせるバルツァーは、鋭い戦術眼と機転で、次々と問題を解決していく「生徒たちのヒーロー」である一方で、祖国の軍人としての立場と、生徒たちを導く教官としての立場で板挟みとなり、自らの過去の因縁と対峙する「悩める主人公」でもある。

生徒達もひとりひとりキャラクターが確立しており、生真面目な者、上昇志向の強い者、優秀だが戦場を恐れる者、バルツァーに反感を抱くもの・・・・

そういった個性的な生徒達の対立や葛藤、友情や絆といった「学園もの」としての要素もしっかりと盛り込んでおり「ミリタリーに興味がない」という人であってもぜひとも読んで欲しい作品である。

著:中島三千恒
¥9,446 (2022/02/27 18:34時点 | Amazon調べ)

(C) 軍靴のバルツァー 中島三千恒 新潮社/BUNCH COMICS

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