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臓器移植で性格が変わる?細胞記憶の実例

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細胞記憶という言葉がある。わたしたちの癖や嗜好や思い出は、脳だけでなく、細胞も記憶しているという説だ。
臓器提供を受けた患者にドナーの性格や才能などの断片が移る記憶転移現象が報告されている。
提供した臓器とともに、その人の個性が他者に転移することはありうるのか。

目次

細胞記憶の実例は存在する

米国の著名な心理学者ゲイリー・シュワルツ博士は、長年にわたる調査研究を行い、臓器移植後に不可解な変化を体験した多くの人々を確認した。たとえば、突然外国語を話せるようになった子どもや、音楽家の臓器を受けたあとギターに夢中になり、曲を書きはじめた子ども。

殺害された児童の心臓を移植された女児は、自分が殺される夢を頻繁にみるようになった。彼女が夢の中でみた犯人像をヒントに事件が解決したというから驚いてしまう。

シュワルツ博士は、すべての臓器には細胞記憶機能があり、この機能が臓器とともにレシピエント(臓器受給者)に移りうると指摘する。細胞記憶を肯定できる事例は、なんと現実に存在するということだ。まさに人体の不思議であり、生命科学の常識を超えた問題といえるだろう。

クレア・シルヴィアの場合

バレエダンサーのクレア・シルヴィアの事例はとても興味深い。
職業柄、健康管理を徹底してファストフードなどに目もくれなかった彼女が、心肺移植後はケンタッキーフライドチキンが大好物になった。また冷静で物静かな性格だったのに興奮しやすくなり、歩き方も男のようになった。

伝えられたドナー情報はバイク事故で死亡した18歳の青年ということのみだったが、クレアは自分が大きく変わったことを自覚していたため、ドナーを詳しく調べてみることにした。ドナーの家族と接触することは禁止されていたものの、クレアは新聞で移植手術を受けた日の死亡事故記事を調べ、彼の家族と連絡を取ることに成功。その後対面が実現した。

彼の家族によると、名前はティム。クレアが夢でみた名前と一致していた。ティムはケンタッキーフライドチキンを好み、活発な性格だったという。クレアは自身の体験を本にまとめて1997年に出版している。

心臓移植後に殺人鬼に変貌

細胞記憶が引き起こしたとしか考えられない、凶悪事件にも注目したい。
2018年末、ジョージア州アトランタで、27人を殺害したマイケル・ロドリゲスがついに逮捕された。捜査の過程で判明したのは衝撃の事実だった。

ロドリゲスの前妻によると、彼の犯行がはじまったのは心臓移植手術を受けた直後。本来なら機密事項であるドナー情報の調査を警察が行ったところ、ロドリゲスに提供された心臓は、シリアルキラーのデレク・エメリーのものだったことが判明する。
エメリーの心臓を移植したロドリゲスには、「殺せ」という声がいつも聞こえていたという。心臓からの命令だったのだろうか。

生命科学の常識はどうなる?

記憶の転移は、考えてみると気味の悪い話ではある。数多くの実例が報告されている一方で、内面の変化を感じていないレシピエントもいることから、近年は真偽について議論を呼びつつあるようだ。
否定派は、変化の正体を次のように説明する。

  • 大手術に伴う麻酔や薬の副作用
  • 健常者になったことで心境・行動が変化し、それを記憶転移と錯覚
  • 「ドナーの分まで生きる」という意識がもたらす類似行動
  • 自分の中でドナーは生きていると思うことで罪悪感から逃れようとする心理

しかし、これらの否定派も、臓器を通じた記憶転移現象を完全に否定することはできないと認めているのも事実なのだ。

記憶転移は起こりうるという認識が広まれば、今でさえ不足しているドナーがさらに減ってしまうのではないかと個人的には思う。
シュワルツ博士が言うように、臓器が記憶や性格を有し、それが転移可能なら、生命科学の常識は大きく覆されることになる。人間の肉体は、本当にただの入れ物にすぎないのだろうか。

※画像はイメージです。

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