1985年から1991年にかけて週刊少年ジャンプで連載された、ハードボイルドコメディ「シティーハンター」。
その魅力をお伝えしていきます。
新宿駅の伝言板に「XYZ」
携帯電話などないその時代、新宿駅の伝言板に「XYZ」と書いて連絡先を伝えることが、シティーハンターへの依頼手段でした。XYZ、つまりもう後がない人たちが、法律や行政など普通のアプローチでは解決できないトラブルを、シティーハンターに持ち込むのです。
その依頼は、殺しやボディーガード、探偵のような調査など、普通ではないものばかりです。
連載が続いて作品が有名になると、新宿だけではなく色々な駅の掲示板に「XYZ」と書かれていたのを思い出します。
ちょっとした下品な描写もOK
とはいえシティーハンター・冴羽りょうは、血も涙もない残虐非道な人物ではありません。
むしろ弱者に寄り添い、時には報酬度外視で依頼を受けます。その基準は「心が震える」か否かです。
そしてシティーハンターの依頼者は、ほぼ美女です。
そしてりょうは女好きで、いつも彼女たちを口説こうとします。
平気で股間を「もっこり」させるのが描かれるのは、子供ながらに驚きました。
りょうと香
とはいえ彼女たちと一線を越えることはなく、りょうはパートナーの槇村香を愛しています。
しかしお互いそれは口に出さず、りょうは他の女にもっこりし、香が巨大ハンマーで叩いて戒めるという素直でない2人。
ともに純情で、シャイで微笑ましい関係を築いているといえるのかもしれません。ちなみに、りょうの最初のパートナーは香の兄、彼が亡くなり香が跡を継ぎました。ですから、りょうにはそのための遠慮もあるのかもしれません。
最後に
コメディー要素十分な一方で、ハードボイルドな作品でもあります。
りょうのコルト357マグナムを始め多くの武器、刑事やヤクザ・犯罪者なども作品には登場しますが、これは週刊少年ジャンプの中では珍しいジャンルです。長期連載され、アニメ化、映画化、実写映画化もされています。
スケベなりょうですが、強く、美学を持った味のある格好いい人物です。
そしてアニメ版では、TMネットワークなどのオープニング曲やエンディング曲にも恵まれ、おしゃれで大人っぽい雰囲気も十分に演出されていました。
少年マンガとしては異色ながら、男のロマンが凝縮された作品だったのではないでしょうか。
シティーハンター (C) 北条司 集英社
思った事を何でも!ネガティブOK!