かつて第二次世界大戦では初期の電撃戦から始まり、後期には強力な重戦車ティーガーで知られるドイツ。
しかし今は陸上自衛隊のほぼ十分の一の戦車しか稼働していないといいます。
2017年12月にドイツの国防省が発表した現在稼働中のドイツ陸軍の戦車は、レオパルトⅡがわずかに68両に過ぎないという驚くべきものでした。島国で元々海軍国ある日本の陸上自衛隊がおよそ640両といわれる戦車を稼働させている状況に比して、その数約十分の一という少なさです。
そもそもドイツ陸軍は244両のレオパルトⅡを要していますが、176両が未稼働のままおかれており先の68両のみが稼働しているに過ぎない状況となっているそうです。この状況をもたらしたのはかつてのソ連が崩壊し、冷戦構造が終焉を迎えたことで始まった西側ヨーロッパ諸国の軍縮が発端となっていました。
その後、ヨーロッパ諸国の軍隊の装備は、戦車のような重厚長大なものではなく、対テロに備えた軽快な警備任務への適用が可能で、費用的にも安価である装甲が中心となって行った経緯がありました。
当時の西ドイツでは、最大13個の戦車師団を有していましたが、現在ではわずか2個師団まで削減され、そこで不要とされたレオパルトⅡ戦車は、中古といえども高性能な戦車として次々に売却処分されてい来ました。代わりに装甲車両であるボクサーが配備され。その数は現在で約270両、今後は約400両まで暫時増加させる計画とされています。
しかし、政界情勢はロシアのウクライナ併合などで再び西側ヨーロッパ諸国に戦車の必要性が高まりつつある流れにかわりつつあるようです。こうした潮流の中、一時期は削減され続けたドイツ陸軍も再び戦車の必要性に迫られているようにも感じられます。既に近代化改装でのバージョンアップを繰り返して延命していたレオパルトⅡに変わる新型戦車が開発される日も近いのかもしれません。
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