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おめでたくない?赤いちゃんちゃんこの伝説

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「赤いちゃんちゃんこ」というワードから、何を連想するでしょうか。

日本人ならば、還暦祝いのおめでたい席を想像される方も多いかもしれません。
確かに、60歳の誕生日には、赤い上着を贈り、お祝いする伝統があります。

しかし、ここでいう「赤いちゃんちゃんこ」は、決して、そんなおめでたいものではありません。都市伝説にある「赤いちゃんちゃんこ」は、おぞましく、ぞっとするようなものなのです。

都市伝説の「赤いちゃんちゃんこ」も有名なので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
小学校の七不思議の怪談にも、よく聞かれたものです。

この都市伝説について、調べてみたので、トラウマ注意ではありますが、ぜひお読みください。

目次

「赤いちゃんちゃんこ」都市伝説!その内容はどんなもの?

小学校には、だいたい七不思議と呼ばれる怪談があるものです。
「トイレの花子さん」や「理科室の人体模型」などに並んで、「赤いちゃんちゃんこ」というものがありませんでしたか。

わたしが覚えている「赤いちゃんちゃんこ」の七不思議は、こんなものです。
トイレの個室に入ると、どこからともなく「赤いちゃんちゃんこ着せましょか」と、歌うような声が聞こえてくることがあります。
もし、「着せて」とか「欲しい」とか答えてしまったら、何者かに殺されてしまい、上半身が赤いちゃんちゃんこを纏っているかのように血まみれになってしまうと言われています。
 
しかし、学校によって少しずつ変化があるようです。
友人の小学校の場合、確かに七不思議に「赤いちゃんちゃんこ」はありましたが、出現するのはトイレではなく、理科準備室だったそうです。
棚が並んだ狭く暗い空間の中に一人でいると、おかしな声で「赤いちゃんちゃんこいらんかね」と聞こえてくるそうです。
そして、「いる」と答えてしまった場合の結末は、同じようなものです。
 
小学校や地域によっていろいろとバージョンがありますが、結末として、上半身が血みどろになり、赤い上着を着ているようになってしまう、という、何ともぞっとする場面が用意されているのでした。

これをお読みになっておられるあなたの小学校では、どんな「赤いちゃんちゃんこ」の噂があったでしょうか。
細部は異なっていても、きっと、ラストは同じだと思います。

実話にある「赤いちゃんちゃんこ」

この「赤いちゃんちゃんこ」の都市伝説では、もとになったのは「赤いはんてん」という噂ではないかと言われています。
内容は、「ちゃんちゃんこ」が「はんてん」になっただけなのですが、こちらは1930年代に始まった噂とされており、相当に古いものなのです。
また、「はんてん」ではなく、「マント」として語り継がれている場合もあります。
 
「マント」の場合、「赤いマントが欲しいか、青いマントが欲しいか」という質問がくるそうです。
この時、赤と答えたら血みどろになり、青と答えたら血の気を失って真っ青になった死体になってしまうといいます。

ちゃんちゃんこだったり、はんてんだったり、マントだったり。
赤だけではなく、青があったり。
なんだか、バージョンがいくつもありますね。
とりとめのない、ただの眉唾ものの噂のように思えるのですが、この都市伝説が、実際に起きた凄惨な事件が元になっているという説があります。
 
実話が元になっているならば、にわかに信ぴょう性が出るような気がしますね。
「赤いちゃんちゃんこ」の元になった事件は、明治時代の福井県で起こります。
1906年2月11日の夜のことです。その晩は、吹雪でした。

その晩、福井県三国町の回船問屋に、おかしな男がやってきます。このお店の名前も、はっきり分かっています。橋本利助商店というのだそうです。その橋本利助商店を訪れた男は、青い毛布をかぶっていました。
青毛布の男は、番頭の村吉さんを呼びだします。そして、自分はあなたの親族の使いでやってきた、身内が急病で倒れたからすぐに帰るように、と告げたのです。
 
夜遅い時刻、外は吹雪。しかも、やってきたのは見るからに変な男。
しかし、家族が急病で倒れたと聞いてじっとしていられるわけもなく、村吉さんは男と一緒に外に出てしまいます。

その2時間後、同じ三国町の玉井というところにある村吉さんの自宅のほうに、青毛布の男が現れます。村吉さんの姿はありません。青毛布だけです。
青毛布は、村吉さんのお母さんのキクさんに、親戚が急病の床にあり、あなたに会いたいと言っています、と告げるのです。
キクさんはそれを聞いて、青毛布の男と一緒に吹雪の中に出て行ってしまいました。

さらにその1時間後、また青毛布が一人でやってきます。今度は村吉さんの奥さんのツオさんに会い、同じような内容を告げ、夜の吹雪の中に連れ出します。
ツオさんは隣家の奥さんに、自分の二歳の子供の子守と留守番を頼んでゆきました。
 
さて、ツオさんが連れ出されてからまもなく、また青毛布の男がやってきます。
隣家の奥さんが子守をしている、二歳の子供のことも青毛布は連れ出そうとします。
しかし、さすがに奥さんはおかしいと思い、頑として断りました。吹雪の晩に、こんな幼い子供を連れ出そうとするのは、あまりにも変だと直感したのです。
青毛布の男は奥さんに相手にされず、ついに子供を連れだすことができないまま姿を消しました。

その翌日のことです。
青毛布に連れ出された村吉さんや、お母さんのキクさん、奥さんのツオさんの死体が発見されました。
 
この事件は「青ゲット殺人事件」と呼ばれています。
この凄惨な事件が、「赤いちゃんちゃんこ」の元になったのではないかと考えられているのです。

いやいや、これは青い毛布であって、赤じゃないではないか、と思われることでしょう。
ですが、青い毛布の話が、噂の中でイメージが変わり、血塗られた赤色になっていったのではないかと考えられませんか。

ちなみに、この「青ゲット殺人事件」は、迷宮入りしています。
なぜ村吉さんと、その家族が殺されなくてはならなかったのか。青毛布の男は何者なのか。
未だ、謎に包まれているのです。 

赤いちゃんちゃんこのトラウマ

実話が元になっているのではないか、という説があったり、様々なバージョンがあったりする奥の深い都市伝説「赤いちゃんちゃんこ」。
この都市伝説は、「地獄先生ぬ~べ~」でも扱われたことがあるのですよ。
「地獄先生ぬ~べ~」は怖い話が大好きな小中学生ばかりではなく、大人の読者も多い作品で、アニメ化もされましたよね。
「赤いちゃんちゃんこ」回は、読んでいる間もぞくぞくするような怖さがあり、かなりのトラウマ回でした。

内容を簡単に説明しますと、登場人物の稲葉郷子が下級生が逃がしてしまったハムスターを捜すのを手伝っていて、幽霊が出るという噂のある空き教室に入り込んでしまいます。そこには結界のようなものがあり、入り込んだ時に結界が壊れてしまったのです。

その時、郷子は「赤いちゃんちゃんこ着せましょか」という声を聞いてしまうのですが、気が強いので「赤いちゃんちゃんこでも何でも着るわよ」というような返事をしてしまいました。すると、背中にぽたぽたと血が落ちてきます。

悲鳴をあげて逃げてくる郷子。事情を知ったぬ~べ~先生は、ふっと思わし気な表情を浮かべるのでした。
その後、大雨があり、子供たちは体育館に避難します。
ぬ~べ~先生を含めた大人たちが川に土のうを積みに出て行ってしまいます。その後、そこにいる子供たち全員が眠ってしまい、ただ一人、郷子だけが目覚めている状況になります。

そして、現れるのです。
赤いちゃんちゃんこの霊が。

殺されそうになる郷子ですが、ぬ~べ~先生により救われ、赤いちゃんちゃんこの霊は逃げます。
この赤いちゃんちゃんこの霊は、少女の霊でした。転校してきたがいじめに遭い、学校で自殺をした子なのでした。
 
なんとも悲しい余韻のある話です。しかし、恐ろしさはトラウマ級です。
「地獄先生ぬ~べ~」に興味のある方や、純粋に怖いものがお好きな人に、特におすすめしたい回です。

「赤いちゃんちゃんこ」は今も残る呪いではないか?

有名な都市伝説である「赤いちゃんちゃんこ」ですが、なかなか奥の深いものでした。
実際に明治時代に起きた殺人事件が元になっていることを知っている人は、なかなかいないでしょう。
赤だったり青だったり、ちゃんちゃんこが別のものになっていたり、調べてゆくと面白いです。

しかし、わたしは思うのです。
なぜ、「赤いちゃんちゃんこ」は、小学校の怪談として残っているのだろうか、と。 
そもそも、この都市伝説の元になったのは学校ではなく、明治時代の問屋で起きた事件なのです。
なぜそれが、小学校が舞台の都市伝説になったのか、不思議に思いました。

わたしは、実際に起きたあの「青ゲット殺人事件」の顛末を思い出します。
村吉さんと家族を無残に殺した青毛布の男ですが、彼のターゲットは、まだ残っていました。
そうです。隣の奥さんが護った、二歳の子供です。

青毛布の男は、この小さな子供を殺そうとしたのですが、それは叶いませんでした。
資料によれば、青毛布の男は、相手にしようとしない隣家の奥さんに、相当粘っていたようです。やはり、この子供も殺したかったのは明白です。

明治時代の福井で、青毛布の男は、狙った子供を逃したのです。
その怨念が、今もなお生き続けていると考えたならば、「赤いちゃんちゃんこ」の怪談が小学校に語り継がれている理由が分かるような気がします。

青毛布の念が、子供を狙っているのだとしたら・・・
もしかしたら、ある日、どこかの小学校のトイレで、本当に「赤いちゃんちゃんこ着せましょか」という声が聞こえてくるかもしれません。

※画像はイメージです。

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