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いったい誰が?なんで?

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ずっと座ってばかりの仕事では、運動不足がたたると体調が悪くなるのは誰にだって経験あること。
私もその一人であり、たまには体を動かさないとと思って走りに行くこともある。

比較的早い時間に仕事が終われば、田舎とはいえ、まだまだ車が多く通る。しかし時間がずれれば田舎の夜道というものは本当に人通りがない。主要道路に街灯はあるが、細道に入ってしまえば民家などのぼやけた光は見えるものの、とてもじゃないがライトを持たなければ、普通の人は通りたがらないだろう。

目次

ランニングで運動不足解消

仕事場から家へはすこし距離があり、運動不足解消に走って帰るのにはちょうど良い距離だと考えていた。とはいっても大きな道路の分かれ道から細道に入り、さらに奥まった細道へと進んで竹藪を突っ切るように進んでいくのだが、竹藪の中に何があるかは近隣住民なら誰でも知っている。墓があるのだ。
夜道は進んで通りたがる人はおらず、竹藪のおかげで暗くなるのも心なし早い。ただ、近くには個人経営の小さな雑貨店があるので、人の気配がないというわけでもない。

その日は、いつもより仕事終わりが遅くなり、日が暮れかかっていて夜が近いが、まだ明るい。何より家の近所であるから、いちいち怖いとは思わない、むしろ一度走るのを止めてしまうと続かなくなり、運動不足の解消にならないと思ってその日も走り出した。
日が沈んでしまえば暗くて危ない、家までのルートは他にも無い訳ではない。やめておけばいいものの、近いからという理由だけで向かってしまった。

竹藪の中の道

竹藪に近づきつつあるとき、足音が聞こえてきた。それまでも聞こえていたのかもしれないが、辺りは静かなのでより鮮明に人の足音と共になにか話しかけてくる声が聞こえたのだ。挨拶の一つでもしないと嫌な顔をされると思って一旦止まり、あたりを見渡したがいない。気配はするのだけれど、声は私が足を止めた段階で聞こえなくなった。

じゃあ、どこから?と考えれば竹藪の向こう側となるわけだが、わざわざ竹藪を歩くのか思うとと疑問になる。ともかく、そう考えている間にも足を進めないと家に帰ることはできない。道も何となくでしか見分けがつかない程に暗くなってきた。不安になりながらも走り始めてみれば、やっぱりあの足音が近づいてくる。

自分の足音よりもしっかりとした足音がついてくる。お墓の何かが原因か?と不安がよぎって全力で走るが、さっきよりも足音は近い気さえしてきたのだ。

なんの理由が?

ようやく、家に帰りついてほっとした。足音だけの何かでの姿を見たわけじゃなかったわけで、勝手に驚いたと思い込んだのかもしれない。そう思いながら、鍵を開けて家の中で入ると玄関の中には、まるで今掘ったばかりの泥だらけのタケノコが数本転がっていた。

私は一人ぐらしで家族を含め、だれかが自分の家に入ってくる事はない。ましてや誰かが差し入れしてくれるのであれば、携帯やラインで一言あるだろうし、こんなイタズラじみた事はしないであろう。気持ちが悪いので、タケノコは外へ出した。
いったい誰が、なんの理由があってこんな事をしたのだろうか?
ちなみに翌朝、タケノコは跡形もなく無くなっていた。

※画像はイメージです。

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