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なぜドゴン族はシリウスBを知っていたのか?

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古代天体ミステリー人類創世にシリウス星系生命体が関与していた?

目次

シリウス・ミステリーとは?

「シリウス・ミステリー」と呼ばれる謎がある。

シリウスとは、ご存知の通りオリオン座の近くで白く輝く一等星のこと。冬の大三角形の恒星のひとつだ。その名はギリシア語で「焼き焦がすもの」「光り輝くもの」を意味する「セイリオス」に由来する。古代エジプトでは、母なるナイルの氾濫期を告げる聖なる星として神格化され、「ナイルの星」「イシスの星」として崇められた。

時代が下り、1862年。アメリカのある望遠鏡製作者がシリウスの伴星を観測した。この伴星は、すでに進化の末期を迎えた白色矮星だった。その名はシリウスB。ところが、当時の最先端技術によって発見されたシリウスBの存在をはるか昔から知っていた民族がいたらしい。

■ シリウスAとシリウスBの想像図(右の小さい光がシリウスB)
NASA, ESA and G. Bacon (STScI) [Public domain], via Wikimedia Commons

何者だよドゴン族

アフリカ、マリ共和国。世界遺産バンディアガラ断壁の集落で、700年の長きにわたり独自の文化や神話体系を守り続けてきたドゴン族。キリスト教やイスラム教、西洋文明に与することなく、伝統的な生活を今も営む彼らにとって、断壁はまるで天然の要塞だ。

ドゴン族の神話が外部に紹介されるようになったのは20世紀に入ってからのこと。

フランスの人類学者M・グリオールがドゴン族の盲目の長老オゴトメリに取材した内容をもとに、『スーダン原住民の伝承によるシリウス星系』を発表した。ミステリーの発端は、長老が語った驚くべき内容にあった。彼らはシリウスが主星と伴星からなる連星であることや、伴星が白色かつ50年の公転周期を持つことを知っていた。また、伴星が地上のすべての鉄に匹敵する重量であることも、土星に環があることも。さらにドゴン族の神話によると、シリウスは二つの星の連星ではなく、三つの星からなるという。

第二の伴星シリウスCについては、1995年にフランスの天文学者によって存在が推測されたものの、まだ発見には至っていない。ともあれ、ドゴン族は現代天文学が発展する以前から、シリウスに関する高度な知識を伝承してきたことになる。これらの知識を彼らに授けたのは誰なのか。長老はこう語った。

「太古、創造神アンマが宇宙や地球を創り、ノンモを創り、ノンモに似せて人間を創った。ノンモは人間の祖先とともに箱船に乗って空から大地に降りてきた。そして知恵を人間に与えた」。ノンモはシリウス星系の生命体だという。

これって、まるでシュメール文明じゃないですか、長老。

■ ドゴン族の祭りの装束
H. Grobe [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

種明かしに挑む

シリウス・ミステリーの真相については、いくつかの仮説が唱えられている。ひとつは、太古、シリウスBは肉眼で見えていたというもの。白色矮星は赤色巨星が崩壊した残骸から生まれた星である。ドゴン族は赤色巨星時代に目視できたシリウスBを伝承してきたのではないか。けれども、この説は説得力に欠ける。白色であることや土星の環などの知識について説明がつかないからだ。

ふたつめは、知識を授けたのはシリウス星系生命体ではなく人間だとする説。M・グリオールが現地を訪れる以前の1920年代、宣教師がドゴン族と接触したことがわかっている。19世紀末にはフランスの植民地だった歴史的事実もある。閉鎖的なドゴン族に対して友好的な関係を築こうとした西洋人がいても不思議ではない。最も現実的な仮説ではあるけれど、残念ながら証明する手立てがない。

さらには、偶然の一致説。もはや身も蓋もない気がするが、根拠はある。ドゴン族にとっては双子が神聖な意味を持っていたことだ。この思想に基づいてシリウスの伴星も双子にした。けれども、この説も土星の環や公転周期などの説明がつかない。

宇宙は謎に満ちている。テクノロジーが高度になった現在、観測しにくい天体が存在することもわかってきているらしい。荒唐無稽と切り捨ててしまえばそれまでの話だけれど、地動説も当初は荒唐無稽だったはずだ。

■ ドゴン族の彫像
Andres.barragan [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

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