今回紹介したい映画は、1971年に公開された、ハロルド・フランシス・キャラハン刑事の活躍を綴った「ダーティーハリー」。
一般的な娯楽作品のアクション映画とは違い、正義の味方が悪を倒し、称賛される内容ではない。アクションの要素を入れながらも、社会問題に切り込み、一括りの正義では事は成せないと、哀愁のある孤独なヒーローを描いた作品でもあります。
この作品の主人公ハロルド・フランシス・キャラハンことハリー・キャラハンは、同僚から「ダーティハリー(汚れ屋ハリー)」と呼ばれる、一匹狼の刑事。
彼は一言でいえば皮肉屋
また人間嫌いのひねくれ者と見えてしまいますが、それは装っている仮初であり、本質的なハリーは、犯罪者によって被害にあった立場の人間を尊重する非常に正義感の強い人物である。ときに見せる優しさや、思いやりなど、誰よりも人間らしい人物。酔っ払い運転の相手に、何の落ち度もない大切な妻を奪われた過去があり、それ故、不正や悪を許せないと、強固な正義感を持つようになったのです。
映画の中で、彼の行為はやりすぎだと言われてしまうも、殺す気で掛かってくる相手に、手心など加える事などは出来ない。徹底として相手を倒す彼の存在感が、非常に際立つ内容となる。冷酷にまでに許されざる悪に真正面から挑む、その愚直なまでの姿は、筆者の幼い心を惹かれさせてくれました。
M29 44マグナム
ハリーの最強の武器とも言える「スミス&ウェッソンM29」、44マグナムによって敵を葬っていく様は、実に痛快だったと覚えています。幼心にハリーの姿は、どことなく痩せていた雰囲気に見えてしまい、頼りげのなさそうな雰囲気だったのですが、彼の持つM29の魅力に、筆者は惹かれてしまいました。
44を撃つ際に、反動を押し殺しながらに悪を撃つ、その姿にほれぼれとし、自宅にて真似をしていたと両親に言われた際は恥ずかしい思いをしたものですが、ハリーの魅力は、今も色あせない想い出でもあります。
ダーティハリー (C) 1971 Warner Bros.Entertainment Inc.All Rights Reserved
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