皆さんこんにちは、今回紹介したい作品は、機動戦士ガンダムの放映により始まったロボットアニメブームによって登場し、少年達が戦争に巻き込まれ時代に抗う様にして生きる為に戦うと言った、青春グラフィティと戦記浪漫を入り混じらせたアニメ作品である「太陽の牙ダグラム」を紹介したいと思います。
監督となるのは、サンライズ作品の大御所監督である富野由悠季監督にならぶ、高橋良輔氏が初監督を務めた作品であり、後のリアルロボットアニメの金字塔となる「装甲騎兵ボトムズ」「機甲界ガリアン」「蒼き流星SPTレイズナー」などの下地ともなったアニメ作品でもあり、子供向けアニメとしては異色なリアルな戦争の世界を描いており、勧善懲悪ではなく政治や時代に流され、その時代の中を生きていく少年少女の物語として描かれています。
物語の舞台となるのは人類が宇宙へと進出し、SC(スペースセンチュリー)152年にて、植民惑星デロイアは地球からの独立を宣言し、地球連邦評議会議長ドナン・カシムと、その評議会議員を軟禁し、地球連邦軍デロイア駐留軍フォン・シュタイン大佐は、独立戦争を仕掛け行動を開始していきます。
ドナン・カシム議長の息子である地球連邦軍の士官候補生クリン・カシムは、戦乱渦巻くデロイアに降り立ち、父親を救う為に行動を開始していきますが、その独立戦争こそ、デロイアを支配する、父・ドナンとフォン・シュタイン大佐の陰謀でもあったのです。
独立運動を支持した代議員を逮捕軟禁し、デロイアの支配を企む計画を知ったクリンは、デロイアの自由と完全独立を求め戦っていた指導者・デビッド・サマリン博士と邂逅し、仲間として迎えられ、最新鋭コンバット・アーマー「ダグラム」に乗って戦う──と、なっていきます。
この作品の見どころであるのは、やはり主役機でもある「ダグラム」に注目が行きます。
この作品の主役の機体となる筈が、第一話のオープニングにて、破壊され、錆付き、戦場の墓標となっていたダグラムの姿から始まり、ナレーションにこう綴られていたのが特徴的でした。
「鉄の腕は萎え、鉄の脚は力を失い埋もれた砲は二度と火を噴く事はない。鉄の戦士は死んだのだ。狼も死んだ、獅子も死んだ。心に牙を持つ者は、全て逝ってしまった……」と、戦いの全てが終わり、その激闘の日々を思い出すかのように始まっていく物語。
実に戦場の熱さが伝わる内容の作品でもありました。
正義の為にと思っていた行動は、じつは巨悪の懐を満たすが為の行為だったと知り、その事実に反し、父親に挑む事になるクリン。
でもその戦いが進む中で彼等は迷い、そして様々な決断を選びながら失い得ていくものを手にし、その最後に、自分達がはたして正しい事をしていたのかと思い悩みながら、常に傍にいて共に戦った愛機「ダグラム」を自爆させた最終回のシーンは未だに筆者の心に残っています。
錆と埃の匂いを漂わせ、戦乱の中を進まなければいけない少年少女の決断の物語である「太陽の牙ダグラム」は、戦場の匂いを教えてくれた名作でもあります。
ガンダムも好きなのですが、ダグラムも大好きだったりします。
ダグラムのあの「いかにもコクピット」とした頭部には惹かれるものがあります。
でも個人的には、 アビテートF44A 「クラブガンナー」も大好きです。
あのいかにもとした脚型戦車・・・・・浪漫があります。
(C) 1981 太陽の牙ダグラム サンライズ
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