発売以来クリアされた事が無い？クソゲー「エルナークの財宝」

さて今回紹介するのは、1987年に「トーワチキ」から発売されたファミコン用ゲームソフトです。
そう、あの名作もとい迷作ゲームである「シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件」「アイドル八犬伝」など、色の濃ゆいゲームソフトを発売した「トーワチキ」・・・。
今回はそんな「トーワチキ」が世に放ってしまった問題作を紹介したいと思います。

エルナークの財宝！

まず本作のジャンルはアクションアドベンチャーゲーム。難解な謎解き要素と冒険活劇をミックスした見下ろし型アクションゲームとして発売されました。

主人公はナイフを武器にし、消息を絶った友人であるジョー・クロサワの行方と、彼が追い求めていた財宝を追う。
実に冒険心に溢れた名作な雰囲気のある作品なのですが・・・このゲームのあまりの難解さ、理不尽過ぎるまでに謎解き、当時クリアした人間がいないと言われた難解なゲーム。

発売後、13年近くたった2000年頃になってようやくに明確な攻略方法がテレビ番組で検証された、迷作クソゲーとして歴史に名を残す作品なのです。

クリアできない要素

そもそも本作は、あの「シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件」を作った会社であり、説明書に誤情報が記してあり、初っ端から問題を抱えており、またゲーム中にでるヒントにも誤りがあると、もはやゲームとして致命的すぎる問題を抱えていました。

そして本作の最大の問題点とも言える「性格ゲージ」が、このゲームのクリアを阻む問題となっていました。
このゲームの進行により「ライト」か「ダーク」のどちらか性格が寄っていくシステムが盛り込まれていました。
説明書にはダークサイドが強いと記されているのですが、注意書きとしてこのような文言が記されていました・・・「ダークサイドの心でゲームを終わらせることはできるのでしょうか？」

他にも、「光の心が良いのか、それとも闇の心が良いのか、それはあなた自身が悩んでください」や「あなたの選んだ性格が、このゲームを左右します」と。

このシステムゆえに、クリアが不可能になってしまう大問題を抱えていたのです。
ラストステージにおいてダーク属性が100%でないと進めないポイントがあり、その次にはライト属性100%のポイントが交互に配置されている。こう記せば、アイテムで属性を変化させればいいと思うかもしれませんが、最終ステージには属性を変化させるアイテムが無く、完全に詰んでしまう。

しかし実は属性を中間にしたままポイントを潜り抜けられると、悪と善のどちらかに偏り過ぎなければ、簡単に攻略できると、ヒントすらない問題点。まあ偏るのはよくないと、そんな製作者の意図があっとのではと思いますが、あまりにもこれは解からなさすぎだと言えます。

それ以前に

一面からしクリアが困難すぎる、無限ループの構造。
ヒントは用意されているのですが、ほぼ見つけられないようになっていて、ここで諦めてしまった人も多かったと。
この作品がどれだけに無理ゲーで、またどれだけにプレイヤーを苦労させたのかと、罪作りな今作・・・もはや伝説のクソゲーです。

クソゲーと聞いたら、色々とトラウマを想い出すけど、あのクソゲーがあったからこそに、今の自分が居るのだと感じられる。

エルナークの財宝 (C) TOWA CHIKI 1987