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ガンダム伝説のリブート?新たな地平を描くか「機動戦士ガンダムF91」

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「ロボットアニメ」という、日本が誇る一大エンターテインメントコンテンツに「ガンダム」という固有名詞を刻みつけた「機動戦士ガンダム」・・・10余年の展開で中核を形作った「シャアとアムロ」の物語、その結末として描かれた「逆襲のシャア」からほぼ並行するようにして進められていた「平成ガンダム」という企画から劇場版制作に至った作品が「機動戦士ガンダムF91」です。

その当初段階では「デザインのみの企画」とされたものが形を得て物語を紡がれる事で、昭和から平成、令和へと公開から30年余りという時を経てなお語り草となる「傑作」・・・「ガンダム」という「世界観」を一段飛躍させた物語を改めて語らせて頂きます!

目次

剛健から鋭敏へ、強さは速さと烈しさに、時代の変遷を受けた「ガンダム」の名が「新たに表わした姿」を圧倒的なクオリティで描き出した「劇場版アニメーション」の凄まじさに驚愕する!

宇宙の暗闇に怪しく光る薄紅の閃光、重々しい駆動音を響かせて銃火が交錯したかと思えば、猛然と突進し剣戟斧鉞が交錯する!
鎧武者の合戦か一騎打ちかと思わせる、力強く重々しいモビルスーツ(MS)での威圧的な迫力満点の戦闘描写を大きな魅力として作り上げた「機動戦士ガンダム」シリーズは、登場する人物や兵器の描写を積み重ねていく「歴史」を背景とする事で、アニメーションとしての表現も開拓していったタイトルであると言えるかもしれません。
本作「~F91」は、昭和から平成へと移り変わる時勢にあって、日本のアニメーション表現が正に「爆発的進化」を遂げた時期に公開された作品です。

「ジャパニメーション」などとも言われ、日本のみならず世界を驚嘆させた作品に一切の引けを取らないその映像表現は、3DCGによって空間的な表現が強化され、機動的な映像をより多彩に作り出せるようになったと思われる今日にあってですら…或いは「今日の映像と比較すればこそ」その凄まじい描込み、表現の創意工夫、手腕に驚きを感じるものと言っても過言ではないかもしれません。
特筆すべきはその「かっこいいデザインがこれでもかと動く」という最も根本的にして凄まじい部分であり、シンプルにまとまったと言えるデザインながらシステマティックに組み上げられた「複雑精緻な人型機械」であるMSが、意思を持つように優雅な飛行姿勢を見せ、辺りを見渡したり視線を送ってみせる姿などは、驚きを通り越して新鮮な感動すら覚えるものです。

デザイニングや設定において「小型化」「高速化」が重点に置かれたその姿は、アニメーションにおいて「動き」を与えられてなお光るものになっており、スムーズな動作で鋭敏な軌道を描き、身につけた武装を曲芸のように扱ってみせる「機動戦」をこれでもかと描いた作品として、間違い無くトップクラスのクオリティを誇るものと言えます。
機動的な「現代戦」から果ては「大怪獣(?!)との決戦」まで、およそ考えられる「MS戦」の魅力を最大限に引き出した「最高峰のアニメーション」をお楽しみ頂ける事請け合いです!

技術集団と軍需企業の暗闘・・・決して表舞台には表われない、物語の影で蠢く「フォーミュラ計画」が織り為す物語からも目が離せない!

「昭和」の時代に産声を上げた「機動戦士ガンダム」という作品は、その鮮烈なデザイニングと物語によって人気を博し、今で言う「メディアミックス」の初期成功例と言うべき多方面展開…テレビアニメに端を発し、マンガ、プラモデル、派生作品に後継作を続けて打ち出す事に成功した結果「ロボットアニメ」というジャンルの代名詞とすら言える存在にまで成長しました。
言うなれば「ガンダムというサブジャンル」を形成するまでになった事で、作品世界において「歴史(観)」と呼べる物語…実際に原点である「機動戦士ガンダム」から「~逆襲のシャア」までの中軸を為す4作品の間では共通の暦である「宇宙世紀(UC)」を用いて20年前後の時間が経過する事で「親子関係」や「過去の因縁」が物語に深く関わるものとして、陽に陰に色を添えます。

そんな人物の物語と対を為すのが、モビルスーツ(MS)を筆頭とする「兵器開発史」となります。
「機動戦士ガンダム」の作中から既に「○○という新しい機体が~」「例の試作機が~」などというやり取りによって「兵器のキャラクター付け」が物語に組み込まれていく様子が印象深く語られています。
本作においては兵器開発競争での絶対的覇権を勝ち取った事で、技術開発競争という勢いを失いつつあった巨魁「アナハイム・エレクトロニクス」に対し、かつて「ガンダム」と呼ばれたMS以来の局地改修や性能特化を積み重ね、高性能ではあっても軍需品としての安定運用や統率性に欠ける「雑多な」系譜を積み重ねてしまったおよそ半世紀に渡る兵器開発状況を刷新すべく、海軍戦略研究所こと「サナリィ」が主導する「機種統合計画」として「フォーミュラ(公式、規則等の意味)計画」が始動したという背景が存在します。

フォーミュラ計画と型番「F9x」に連なる機体

表題ともなる「F91」とは、この「フォーミュラ計画」における次期主力機を表わす型番「F9x」に連なる機体であり、正規採用型である「1番型」として「F91」の番号を与えられた機体の物語を表わすものとなっています。

この「物語」は、作中の「歴史」としての面も去る事ながら「デザイン企画」からスタートしたという「平成ガンダム」の姿…多数のデザインを作り出す事になったという部分を言うなれば「メタフィクション」として取り込んでいるとも言える面白さを感じさせるものであります。はたまた機種統合という概念について、かつて「機動戦士ガンダム」が「RX-78-2」という型番。

「V計画で開発された試作2号機」という意味づけしか持たなかった機体が、何時しか「アムロ・レイ」という「無二の乗り手」が持つ「呪縛」によって「試作の積み重ねをしてしまった」事で「RXナンバーを重ねてきた歴史」を「否定出来る」時代が来た…等という「あったかもしれない思惑」に思いを馳せる楽しみへ繋がるものとなっています。
こうした「思索」を煽るように、作中へ登場する機体は一つ一つ…「量産機」に至るまで、決してやられ役では終わらないだけの強烈な魅力を持って描かれ、散っていきます。

その「絵的」な魅力を力強く支える「物語」の魅力こそは、本作が「機動戦士ガンダム」の名を継ぐ一作として今なお魅力を放つ大きな要素と言えるものです。

宇宙世紀(UC)の系譜に属する物語

本作は上でも触れたように「宇宙世紀(UC)」の系譜に属する物語として「フォーミュラ計画」の開発前史や後の物語となる「シルエットフォーミュラ91」や「クロスボーンガンダム」等の派生作品が発表されています。
今回の紹介意図としては特に発表時期が近しい…「スーパーファミコン」の発売から日も浅い1991年7月に発売された「機動戦士ガンダムフォーミュラ戦記0122」等は、本作に連なる「フォーミュラ計画」の産物とその物語を楽しめる逸品として、是非触れて頂きたいと思う次第です。

実機でのプレイは残念ながら困難かもしれませんが、今日ではプレイ動画などをネット上で見る事も出来るようになっているので、本作と共にお楽しみ頂ければ幸いです。

監督:矢立肇, 監督:富野由悠季
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思い返せば人生で初めて映画館へ見に行った(正確には同時上映のSDガンダムが目的)作品。バスを横薙ぎにぶった切る殺人機械「バグ」とか、当時一桁の年齢だった筆者にはトラウマものでした。

(C) 創通・サンライズ

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