思い返せば一年ほど前の2023年3月7日。ミステリ好きにはたまらないサイト「webムー」にて、ある都市伝説が追加されました。
それはここ数年間のうちNYの地下鉄で謎のチラシが貼られているというものです。
チラシは「キアノ・スピリチュアル・コンサルタント」という占いの広告ですが、モノクロのピラミッドアイといい抽象的なメッセージといい、実態がつかめません。
チラシに記載している電話番号に問い合わせてもろくに繋がらず、チラシを貼り付けた人物たちの目撃情報も奇々怪々です。
そもそも無許可で、しかも大量かつ継続的に貼られているのが得体のしれないと言えるでしょう。
しかし着目したいポイントはこの正体不明の事態を引き起こしているのがチラシということです。
Spiritual Consultant flyer in #NYC subway
— Amr A (@amranbt) May 16, 2018
I was tempted to call and claim my one free question pic.twitter.com/NJntPaUzfg
チラシはオカルトアイテムにはなれない?
心霊現象を起こすようなアイテムといったら、真っ先に思い浮かべるのは人形か絵かと思います。
どちらも人の魂や想いの受け皿になりやすい代物で、実際に「呪いのアイテム」として広く知られているものがいくつかあるからです。
何度も捨てられても帰ってくるオーストラリア在住のウェルティさんが持っている人形「サディ」、絵の作者が自らの血液を混ぜて描いたイギリス「苦悩に満ちた男」…他にも呪いのアイテムとして座れば命を落とす「バズビーズチェア」や伝説的な映画スターであるジェームズ・ディーンが最期に乗っていた「ポルシェ・スパイダー550」も有名ですね。
なかにはフィクションだと判明しているアイテムもありますが、どのアイテムも人間の魂や意思が強く焼き付いたようなエピソードを持っているか最初から不可解な現象を引き起こすかのどちらかとなっています。
ではそうしたアイテムのなかでチラシは?というと少々インパクトが弱いでしょう。
チラシとは商業施設やそこで売られている商品の情報などを大勢の人間に知らせるためのツールです。
その気になれば手作りでの作成も容認できますし、大量生産が前提となっています。
つまり特注品にはなれないうえに人間の内面を受け取れる器にもなれないというわけです。
しかしそれはあくまでも基本。何事にも例外があるようにチラシにまつわる不思議な話が確認されています。
チラシは非日常への案内状?ポスターはどうなの?
ネットでは実体験した怖いことや不思議なことの投稿を呼びかけるサイトが少なくありません。
人コワ・神様・心霊・不思議系など多種多様なジャンルがあり、実際のところその話が本当なのか創作なのか判断がつきません。
それについてはこだわったらキリがないのであえて無視しますが、そうしたネット上の怖い話のなかにはチラシにまつわる話もあるのです。
探せた話は2つあり、1つは恐虫リリーさんが管理する「怖い話」に投稿された「赤いチラシ」、もう1つは初代闇影さんのサイト「怖い村」で確認できる「チラシ男」となります。
前者は投稿主さんのお母さんが体験した恐怖体験で、後者は2011年にオカルト系の掲示板に投稿した正体不明な存在と遭遇した際の話です。
どちらもチラシがキーアイテム兼不気味なものとして浮き彫りになっています。
先述したようにチラシは安価でつくれる大衆用の広告媒体ですが、この2つの話のように非日常な存在たちも用いているのかもしれません。
ちなみに似たような役割を持つポスターはというと「ポスターのアーティストの死を教えてくれた」「ポスターの写真に霊が乗り移った」などチラシよりも心霊現象が起こっている話が目立ちます。
また人の想いを反映できたのでしょうか、脱走した飼い猫の行方を訴えるポスターの下にその猫がいたというビックリするような実話もありました。
ポスターは「見るメディア」とも呼ばれているため、チラシよりも人を引きつける力が強いせいだからかもしれません。
チラシとオカルト
安くつくれて大量生産がモットーなチラシでは呪いのアイテムはおろか、オカルトチックなアイテムになるには力不足です。しかしNYの「キアノ・スピリチュアル・コンサルタント」をはじめ、ある日手に入れたチラシが身の毛がよだつ体験をもたらすこともあるようです。
可愛いチラシや代わり映えのしないチラシならともかく、違和感を抱いたのなら気を付ける必要があるかもしれませんね。
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