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「フルメタル・ジャケット」で見る、兵士達の狂喜へと変わる変化の課程

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さて、今見ても色あせることのない名作とも思える古き良き戦争映画。
今回は、非常に濃く、そしてミリタリー趣味を講じようとする人に、是非にお勧めしたい名作映画を紹介したいと思います。

今回御紹介する、ミリタリーマニアの入門映画・・・その名も「フルメタル・ジャケット」です。
この作品は1987年のスタンリー・キューブリック監督によって製作された、ベトナム戦争を題材にした戦争映画作品であり、グスタフ・ハスフォードの小説である「ショート・タイマーズ」を元に創られた映画作品です。

グスタフ・ハスフォードが体験したベトナム戦争を、鬼才スタンリー・キューブリック監督によって再現され、実に恐ろしいほどまでの人間性の喪失などが描かれた前半部や、様々な死に直面していき、それでもなおも任務に忠実に動こうとする兵士として戦う狂気に慣れていく後半部など、娯楽ではない戦争が描かれた作品でもあります。

(C)1987 FullMetalJacket Warner Bros. Entertainment

主人公ジェイムズ・T・デイヴィスことジョーカーの体験するベトナム戦争。
そこには、一般人が兵士となる課程や、そして戻る事の出来ない日常が描かれています。

前半部は、海兵隊訓練所に入隊した新兵達が受ける過酷な訓練の日常が映され、後半部においてはベトナム戦争下の日常を生きる海兵隊員になったジョーカーの日々が、メインとなり、物語は進んでいきます。

この映画作品で兎にも角にも前半部に個性的なキャラクターが登場し、その個性的過ぎるキャラクターで前半部でお腹いっぱいになってしまう人も多い程に、この「フルメタル・ジャケット」には、個性的な俳優が登場します。

そんな俳優を紹介しましょう。
まずレナード・ローレンス。彼は外せないでしょうね。

(C)1987 FullMetalJacket Warner Bros. Entertainment

この物語の前半部において、最も過酷な運命をたどる事となる彼。
海兵隊兵士として入隊するも、どことなく抜けており、またドジな性格ゆえに、新兵訓練において落ちこぼれとなってしまい、しかもドーナツを持ち込むなど、問題行動を起こし、他の隊員達に睨まれてしまう等、ついにはリンチの対象にされてしまいます。

新兵訓練は8週間。
過酷な訓練と陰湿なイジメにより、彼の心は壊れていき、スプリングフィールドM14に偏愛を抱き、恋人の名前を付ける等、異様な行動をとる様になります。

そして次に忘れてはいけないのが、この映画の影の主役でもあるハートマン軍曹です。
この軍曹を語るには、まず一言で言えば、鬼軍曹です。

この鬼軍曹ぶりは、後の映画作品に大きな影響を与える程に個性的なキャラクター性を持ち、実に鬼畜の所業で、新兵を鍛え抜く教官として登場します。

(C)1987 FullMetalJacket Warner Bros. Entertainment

このハートマン軍曹を語る上で忘れてはいけないのが、罵詈雑言のスラングで相手をひたすらに罵倒し、新兵をこき下ろす様は、圧倒的なまでに行われ、新兵を人間とは思わない、徹底とした職業軍人として描かれています。

このハートマン軍曹を演じたロナルド・リー・アーメイは、従軍経験を持つ軍人でもあり、彼が経験と体験した、リアルな軍人像を演出し、その演技はスタンリー・キューブリック監督にも絶賛され、彼の俳優人生に大きな転機を与えたとも言われています。

そんな二人が前半部の注目を持っていってしまい、この映画を語る上で、忘れてはいけない存在ともなっており、あまりにも個性的すぎて、この二人の結末で終わりと勘違いする人も多いと言われています。

そんな個性的な前半部ですが、後半部のジョーカーのベトナム戦争体験も、この映画の見どころとも言えます。

(C)1987 FullMetalJacket Warner Bros. Entertainment

テト攻勢あとのフエ市街へと送り込まれ、戦闘に巻き込まれていく彼。

廃墟と化した市街地に隠れたスナイパーを相手に、戦闘を行っていきますが、その相手は少女であり、一瞬の隙を突かれたジョーカーは危機を迎えてしまいますが、仲間の援護により危機を脱しますが、瀕死の重傷を負った少女にとどめを懇願され、少女を撃つジョーカーの心情など、この作品の重みが後半部の最後に描かれ、廃墟となった街を、陽気に歌いながら去っていく場面には、奇妙な哀悼感を抱いてしまい、最後に暗転とし、奏でられるエンディング曲「黒くぬれ!」など、不気味に終わるも、何か心魅かれてしまうエンディングなど、実に哲学的な戦争映画として完成された作品とも言えます。

いば・よしあき
戦争モノの映画を小さい頃は夢中になって見ていた記憶があります。
戦争映画は洋画版が多く「パットン大戦車軍団」や「戦争のはらわた」など、楽しく見ていましたが、親にはドン引きされていた記憶があります。

(C)1987 FullMetalJacket Warner Bros.

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