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石から変形!30数年後に岩石超人の魅力に気づいた!

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友人から「中古屋でこんな物を見つけた」と写真付きのLINEが来た。
80年代に発売された「マシンロボ」の「岩石超人」の写真だった。石から変形するロボ、そう、道端の「石っころ」から変形するのだ。

そういえば、数年前にイベントで中古で買った物が、2個ほど段ボールに放置してある事を思い出した・・・というか、その存在自体を忘れていた。
続けて「これって、どれだけ種類あるか知ってる?」とのLINE。
玩具好きの自分にとっては一般常識のようなつもりだったが、ハッキリ分からなかった。海外版も存在し、それを加えたらかなりのラインナップになるはずだ。
気になって検索し、うっかりディープな世界を掘り返してしまった。

目次

変形ロボ玩具が席巻した時代

1980年代中期、タカラ(現タカラトミー)の変形ロボ玩具「トランスフォーマー」が、世界中の玩具業界を席巻した。
かねてより、トランスフォーマーの前身である「カーロボット」に、同様の変形ロボ玩具「マシンロボ」で対抗していたバンダイも、海外で「ゴーボッツ」のタイトル(時期によってタイトルが異なる)で大々的な展開を図る。トランスフォーマーもゴーボッツもTVアニメが制作され、変形ロボブームは加熱し、1985年にトランスフォーマーは日本にアニメと玩具が逆輸入され、翌年、バンダイは装いも新たに日本独自のアニメ「マシンロボ・クロノスの大逆襲」を制作し、商品展開をアニメ仕様に仕切り直した。

世界中が変形ロボ大ブームの最中、国内外多くのメーカーが様々なアイデアを捻り出し、あらゆる物を変形させようとしていた。マシンロボは600円の低単価、豊富なラインナップが魅力だったが「クロノスの大逆襲」の展開に合わせ、パッケージを一新した既存商品、新規アイテムをガンガンとリリースし、ネット情報も、玩具雑誌もなかった時代、玩具店で初めて見る新商品達に僕らは驚かされ続けた。

ゴーディアンそっくりの「バイカンフー」、2体合体の「Wマシンロボ」、可動フィギュアをビークルで覆う「格闘技ロボ」等の変化球アイテムが並ぶ中、突如として新カテゴリー「石」から変形するロボ「岩石超人」がリリースされる。

マシンに変形しないロボは超人?

マシンに変形しないマシンロボ、しかも「ロボ」ではなく「超人?」。一瞬混乱したが、さほど「違和感」は感じなかった。他の商品もインパクトあるアイデアで溢れているうえ、同様のフォーマットのパッケージで販売されていたからだろうか。

「面白い」とは思ったものの、ライターに変形する「ゴールドライタン」、錠前の「メタルジョー」、タマゴになる「タマゴラス」、カップ麺や雑誌に変形するタカラの「てれコマ戦士」等、ここ数年で日本でも変形玩具は溢れかえっており、その中で「石」というモチーフはパンチに欠けた印象であり、「欲しい!!」とまでは思えず、そう思った子供が多かったのか、ただ単に見た目が怖かったのか、玩具棚にはずっと売れ残っていた印象がある。
なお、敵のマシンロボをデザインする際に提案された「メカとかけ離れた岩石の質感を持ったロボ」が、岩石超人の起源であり、敵味方とも、凶悪なデザインが多いのはそのためらしい。

日本での岩石超人のアニメの活躍は、登場回数はあるものの、ややモブキャラ扱いの印象が強かった・・・全体的にメインキャラ以外はあまり活躍しないのだが・・・。
後期に発売された同じカテゴリーの宝石超人と化石超人(主に続編のぶっちぎりバトルハッカーズに登場)は比較的アニメで活躍の場はあったものの、その後、継続商品は出なかった。

海外の岩石超人事情

一方、海外で岩石超人は、やはり「ゴーボッツ」の一環として「ロックローズ」のタイトルでリリースされた。ただし、アメリカ版のパッケージには「ゴーボッツ」のロゴは入っていない。
ロボットモードの生物的なモールドや、有機的なデザインは、ファンタジーの世界に登場する「岩に擬態するクリーチャー」という趣きがあり、溶岩が滴るような真っ赤なバックカードに毒々しいロゴが決まったブリスターパックでの販売となり、アメリカントイのセンスと非常にマッチしていた様だ。
彼らは、TVアニメには登場せず、劇場版アニメにてフィーチャーされ、既存のゴーボッツ達と共演した。ノリの良い音楽を伴ったTVCMも作られ、「ROWERFUL LIVING ROCKS!:パワフルな生きた岩石!」というキャッチコピーは、このシリーズをを上手く表現していたが、海外でも大ヒットとまでは行かず、残念ながら2年ほどで終了となったようだ。

ラインナップは、善悪の超人が6体ずつおり、前期と後期で計12体が発売され、シリーズの中核となった。カラーリングと善悪のチーム構成を除けば国内外ほぼ共通である。

後にクリア成型の正義の「宝石超人」が3種、恐竜型に変形する一回り大きい「岩石恐竜」が2種、石には変形しないが、岩石の外装を持つビークル「岩石マシン・ロックコマンダー」がある。海外限定で、敵側の超人が追加で2種、変形以外に自動変形や、リールアクション等のギミックを持った「ショックロックス」というカテゴリーの商品が善悪合わせて6種、ベルトコンベアで石に変形した超人を集積するギミック付きのビークル「ロックポット」、非変形のマスコットテイストの生物「ナーリーズ」9種が発売さた。キャンセルになったが、大型基地も企画されており、日本よりも海外で力を入れて商品展開されていたのが分かる。
恐竜の化石が4体の超人に分離する「化石超人・ガッタイザウラー」は、日本のみの販売とされているが、ロックローズのロゴが入った海外仕様のパッケージ入りの物が確認されている。

玩具収集というヤバい病気

こんな風に調べてみたら、じわじわ欲しくなってきた。現在、国内のオークションサイトなどでも見つけることが出来るが、その多くは前期に発売された6種である。
リサイクルショップをハシゴしてみたら、偶然数点手に入れることができた。そして玩具収集というヤバい病気にかかると、目が向くのは日本未発売のアイテムであり、しばらく閉じていた扉「セカイモン(海外商品代理購入サイト)」を開いてしまった。検索すると、一部を除き、思ったよりは高くないという印象であり(一般的な感覚からしてみれば、麻痺しているだろう)海外カラーのアイテム、気になった日本未発売のアイテムを数点注文してみた。

週間後、海外から荷物がガラガラと到着した。武器なし、パッケージなしのルーズ品で関節はゆるくなっているが、ギミックも生きており十分遊べる。所々ダイキャストも使われており頑丈で、意外とズッシリ来る。なんと言ってもプラの材質が良く、かっちり変形できて気持ちいい。物によってはマーブル状の素材で岩を再現しようとしているのが面白い。

宝石や結晶体から何かに変形する玩具は近年の「キラメイジャー」等で見られるが、石ころだけでラインナップされた商品は滅多にないだろう、石に変形させてふとPCの脇に置いておくと、妙にニヤけてしまう。中でも日本未発売の「ロックローラー」は、コミカルな顔のロボットモードと、体内にフリクションモーターを持ち、石のままギュンギュン走らせることが出来る。

そうそう!アメトイテイストのこんなイカれたセンスがたまらないのだ!

今だからほしいのか?それとも?

30数年前、欲しいと思わなかったが、まじまじと見てみると味わい深い物がある、クリーチャー的なワイルドな変形ロボというコンセプトは、後年のビーストウォーズだったり、フィギュアブームを先取りしていた。
日本が生み出した「変形ロボ」が、世界各国に渡り歩くうちに様々な要素が混じり合い誕生した早すぎた名作、いや迷作、「岩石超人」は侮れない。

集めたアイテムを全部段ボールに入れ、無意味にガラガラ音を立ててみる、ガラガラと・・・40歳超えたおっさんが、石の玩具をガラガラと・・・妙に満足、玩具は人を幸せにする。

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