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ハード伝奇ホラーアクション特撮「牙狼 -VANISHING LINE-」をご紹介!

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「ウルトラマン」や「仮面ライダー」が「子供向け」として作られていた事から「特撮」という映像手法そのものが一般的に「子供向け」だと誤解されがちであった中、2000年代初頭においてはまだ珍しかったVFX表現と特撮を組み合わせ、その独特なデザイニングでカルト的人気を誇る「雨宮慶太」氏のハードでグロテスクな世界観を余す所無く表現して見せたのが「牙狼〈GARO〉」シリーズです。

今回紹介する作品は、このシリーズ派生作品の内、アニメーション展開を果たした第3弾であり、現代伝奇ホラー・アクションから始まった「魔戒騎士」の世界を近未来サイバネティックな時代背景へ装いを新たに、アニメならではのスタイリッシュでアグレッシブな表現満載に仕上げられた作品です。

「牙狼〈GARO〉」シリーズには興味があるけど、伝奇ホラーにはミリタリーのフレーバーが足りない!と思っていたような人にはもちろん、アニメファンなら一度は見ておきたい重厚な作品となっています。

目次

「老舗」のDNAを受け継いだ「新天地」が、作り込まれた「ミッドナイト特撮」に挑む第三弾!そのアグレッシブな演出から目が離せない!

現在ではウェブでも見られる予告編やダイジェストを見て頂ければ一目で「感じ取る」事請け合いの重厚な表現と物理的圧力すら感じるパワフルな動画こそは、言わずとも分かる本作最大の魅力と言える部分です。

制作スタジオは、今年設立10年を数えたアニメーション業界では新興と言えるスタジオながら、幾つもの作品でその名を刻み、アニメファンならば「一度は」見た事があるであろう「MAPPA」によるアニメ版「牙狼〈GARO〉」シリーズの第三弾です。その圧倒的アクション演出については「MAPPA」がかつて「マッドハウス」を率いた辣腕プロデューサー「丸山正雄」氏が設立したと言えば納得される方も少なくないかもしれません。

言うなれば「マッドハウス式」とでも言うような「濃密なタメ」で引き絞られ圧縮された空気が爆圧を伴って吹き抜けていく「あの」空気感が、サイバネティックと呪詛怨念の粘つく闇を斬り飛ばし吹き散らすカタルシスは「牙狼〈GARO〉」シリーズにあっても本作に至った歪な世界観あればこそというものでしょう。

シリーズのトレードマーク「黄金の魔戒騎士」の重厚な存在感

シリーズのトレードマークたる「黄金の魔戒騎士」は更に重厚な存在感を増し、相棒たる「魔導輪ザルバ」は装いも新たにヘヴィでメタル、パワフルなアメリカンスタイルバイクの姿を得て、世界観へのマッチングを果たしています。

「鎧騎士」の跨がる「アメリカンバイク」・・・何とも歪でそれ故に「カッコイイ」装いで闇に塗れた世界を駆け抜け、文字通り「縦横無尽」に暴れ回る姿は文句無しに見応え抜群の迫力です。
また、本作ではシリーズ他作品において術士的な立ち回りをする事が多かった「魔戒法師」も、現代的な装いを加える事でその存在感を際立たせます。

現代的な重火器装備と鍛え抜かれた身体能力、オカルティズム溢れる戦闘技術や装備品のハイブリッドとして描き出されるアクションはもちろん「期待を裏切らない」出来となっています。
「アニメ表現として」のアクションを「忠実且つ丁寧に、理想的なまでにハイレベルで」描いていると見える本作のアクションですが、その緻密さに盛り込まれているのが「実写のアクションを映像に落とし込む」という気の遠くなる贅沢な演出方法がおよそ他作では真似出来ない特徴の一つと言えます。

「実態の重み」をアニメーションという「虚構」に乗せて感じられる程の圧力は、実写では実現が難しかった表現へと「相互作用」で辿り着いたと言える見応えに満ち溢れています。

伝奇×ホラー×サイバネティック!ミスマッチなグロテスク紋様こそはオカルトの独壇場と言わんばかりに編み上げられる美しき「近未来英雄譚」を見よ!

本作「牙狼〈GARO〉-VANISHING LINE-」を含めた「牙狼〈GARO〉」シリーズは、アクション特撮としての完成度に加え原作者「雨宮慶太」氏こだわりの「デザイニング」が妙味として語られます。
現実のものを取り込みながら、現実を否定するように崩れ、歪んだ姿こそは人間の歪んだ情念や執着、呪詛を映し出すように歪んだ「魅力」を放つものとして描き出されます。

本作においてもそのベースを引き継ぎながら「近未来的」…敵の正体が「テクノロジーに巣くう魔物(劇中においてホラーと呼ばれる)」であり、その世界における依り代となる人間もまたテクノロジーと深く関わって生きている事から、その有様を映し出すように取り取りの「歪んだ姿」を表わしていきます。

それは醜く歪みながらも、人間の持つ背景…人以外には決して持ち得ない醜さから、一抹の同情を誘うもの、中には「モノそれ自体に取り憑いてしまう邪念」までと、幅広く姿を取る自由奔放、正に「ホラー」な世界が描かれます。
その粘つくような恐るべき世界を前にして、なお「守りし者」としての在り方を貫かんと武器を手に立ち向かう姿は、「武」を通じて「調伏」せしめんとする「人の意思」であり、見応え抜群のデザイニングとアクションシーンを貫く骨太ながら深い情感も持たせた「ドラマティック」な作品としての側面も見せる仕上がりとなっています。

24話、2クールという幅のある物語構成を存分に活かす事で、戦闘シーン描写に厚みを持たせながら、近未来的現代都市を出発し、荒野、未来都市、果ては電脳空間まで…と、幅の広い世界をロードムービーの如き語り口で「魅せ」る構成となっている部分も本作の大きな魅力として挙げられるものです。

本作はオカルティックな作品であればこそ多彩な要素を飲み込んで、容易に語り尽くせない様々な魅力を描き出せる作品として仕上がっています。
是非その魅力をあらゆる部分から楽しんで頂きたい一作です。

「牙狼〈GARO〉」シリーズ

本作「牙狼〈GARO〉-VANISHING LINE-」は、同時系列上にあるとされる他2作品からなるアニメシリーズの他、原点たる特撮ドラマ版や劇場版、漫画作品など多数のメディアミックスが為されている人気シリーズです。
本作のようにサイバー色が強い作品は少数ですが、いずれも「魔戒騎士」と「魔戒法師」が「ホラー」との戦いを繰り広げるハードな世界を同じくする作品となっており、本作との繋がりを仄めかす作品も登場しております。

筆者も本作を入口として「牙狼〈GARO〉」世界に魅了され、特撮作品はあまり興味を持たなかった手合いながら本シリーズは編み込まれた設定を追い掛けるようにしてはまり込んでしまっています。
その濃密に漂うオカルトの風情もまた本シリーズの魅力であり、オカルトに興味のある方ならきっと楽しめる作品となるでしょう。

「牙狼〈GARO〉-VANISHING LINE-」をお楽しみの後は是非、他作もご賞味あれ!

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特撮作品にはあまり詳しく無かった筆者でもそのビジュアル性から興味を惹かれていた作品のアニメ版とあって、手を出して見ればあれよという間に引き込まれました。魔性に魅入られるとはこういう事?!

(C) 2017 VANISHING LINE 雨宮慶太 / 東北新社

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