イロモノ?それとも良作?和風伝奇?ロボットアニメ「ガサラキ」の魅力

『新世紀 エヴァンゲリオン』のヒットを皮切りに独特の世界観を持ち、作中に謎をちりばめたロボットアニメが多数作られた90年代後半から2000年代の初め。
その中でも異色の作風で存在感を放っていたのが今回ご紹介する『ガサラキ』だ。
放映からかなり経つ現在でも、「変わったロボットアニメ」としてたまに話題にのぼるこちらのアニメ。一体どんな作品なのか・・・今回はその魅力に迫っていこう。

「イロモノ」?それとも?異色ロボットアニメ『ガサラキ』とは

さて、今回取り上げる『ガサラキ』だが、舞台は近未来の日本。自衛隊のロボット部隊に所属する青年、ユウシロウが主人公のリアルロボットアニメだ。登場するロボットTAはいかにも軍用といった武骨なデザインで、戦い方も硬派。こうした主役級のロボットとともに架空実在共にさまざまな兵器が登場し、作品を盛り上げていく。

これだけならばただの硬派なリアルロボットアニメだが、こうしたリアルよりで「硬い」世界観に呪術やシャーマンと言った伝奇要素がミックスされているのが『ガサラキ』の最大の特徴だ。

ストーリーの大まかな流れも、ロボットによるバトルや政治サスペンスもののかたちをとりつつ、主人公であるユウシロウとヒロインのミハルが、タイトルにもなっている謎の存在「ガサラキ」の正体に迫っていく伝奇ミステリーとしての要素を強く持っており、本作をロボットアニメ界の異色作たらしめている。

また、こうした伝奇要素は作中に何度も登場する「能」のモチーフをはじめ作品世界全体にちりばめられており、近未来を舞台にしたロボットアニメでありながら作品の独特な世界観を支えるのにひと役かっているといえるだろう。

リアルロボットアニメに伝奇要素を絡めた「強い」世界観や他にない演出から、どこか「イロモノ」扱いされがちな『ガサラキ』だが、それらを支える和風伝奇演出や謎解き要素は細やかで手抜きがない。

きちんとシリーズを通して観てみれば、その手抜きの無さに魅了されることうけ合いだ。『ガサラキ』は、「イロモノ」というより細部まで世界観を作り込んだ斬新な「和SF」として楽しむことができる作品と言えるだろう。

近未来から平安まで!広がる『ガサラキ』世界

伝奇とリアルロボットアニメが融合した「和SF」、「ガサラキ」。その物語の中心を貫いているのが、作品タイトルにもなっている「ガサラキ」の謎だ。太古から人類の歴史の裏側に存在していた、この「ガサラキ」とそれに翻弄される人々をめぐってストーリーが展開していく。

物語のフィールドは多岐にわたり、メインの舞台となる近未来の日本はもちろん、主人公とヒロインの前世もしくは先祖が活躍する平安時代、メディアミックスの漫画版やドラマCDでは古代日本やなんと中世のフランスにまで物語の舞台はおよぶ。歴史のはざまに見え隠れする「ガサラキ」の謎と、人々の物語は圧巻だ。

過去と未来が一本道で繋がるわけではなく、様々な過去のエピソードが、アニメ版の最終回に繋がっていくというわけなのだが、これはなかなか面白い手法なのではないだろうか。メディアミックス版のエピソードまで網羅するのは難しいかもしれないが、ガッツがある人はぜひこうした外伝的エピソードにもチャレンジしてみてほしい。「ガサラキ」の世界をさらに楽しめるはずだ。

ご覧いただいたように、ロボットアニメでありながら「和」のテイストを色濃く取り入れ、さらに伝奇的な謎解きがストーリーの軸となる「ガサラキ」はやはりロボットアニメとしては異色作と言えるだろう。

しかし緻密に練られたストーリーや多方面からつながるミステリアスなエピソードは、納得の仕上がりだ。
なかなか埋もれてしまいがちな作品ではあるが、気になった人はぜひ一度「ガサラキ」の世界を楽しんで見てほしい。

(C) ガサラギ サンライズ

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