グラームス城とストラスモア伯爵家に伝わる奇妙な話

イギリスの古いお城やお屋敷には幽霊話と歴史的な話がつきもの・・・興味深い話をご紹介しますね。

これはスコットランドにあり、今でも貴族の所有するグラームス城にある有名な伝説です。
このお城はシェークスピアの「マクベス」の舞台になったと言われる、ちょっと陰気でいかにもいわくありげな城です。

「グラームスの怪物」というのは、一族の跡継ぎとして生まれた子供が、ぞっとするような異形だったので城内にある隠し部屋に監禁され、そしてまだその部屋ごと煉瓦で塗り込められたという話。
別の伝説では、一族にはその世代ごとに吸血鬼の子供が生まれ、その子供は部屋の壁の中に塗り込められたというのもあるそうです。

そしてこの貴族の家の当主になると、まず秘密の部屋とか本当の当主である怪物の話などを聞かされるということで、実際にこの貴族の当主が、「この話を聞いた人はみんな、この家に生まれなかったことを跪いて神に感謝するだろう」と言ったという話もあるからすごいです。

あるとき、この城に滞在した女性が隠し部屋を見つけるために、部屋という部屋の窓にハンカチをぶらさげ、城の外に出てみたところ、ハンカチのない部屋があった(隠し部屋があった)という話もあります。
ヨーロッパのお城は石造りで何百年も建っているし、ドアを塗りこめて壁にしてしまったという話はありがちです。

■グラームス城Maciej LewandowskiCC BY-SA 2.5ウィキメディア・コモンズ経由

幽霊がすうっと消えるあたりの壁を壊したら、ドアがあって失われた部屋や物置が見つかり、白骨化した遺体があったという話も珍しくないですが、このグラームス城には他にもいろいろ幽霊話もあるそうで、礼拝堂にあらわれる灰色の貴婦人(魔女として火あぶりの刑に処せられた夫人の霊で座る席が決まっている)とか、城の窓の柵を握る少女の霊とかの目撃談もあるんだそうです。

とはいえ、このグラームス城の持ち主のスコットランド貴族 ストラスモア伯爵家は、なんとエリザベス女王の母君で102歳で亡くなったクィーン・マザーの御実家なんですよね。

クィーン・マザーは、夫ジョージ6世の父母であるジョージ5世とメアリ王妃にも超絶気に入られていたし、映画「英国王のスピーチ」でも有名。
当時は海軍将校だったジョージ6世の、あなたじゃないとだめという3度目のプロポーズにやっと承諾し、兄エドワード8世の退位後に思いがけず即位した気弱な夫を支えて第二次世界大戦を乗り切った、しっかり者でイギリス国民の人気絶大だった女性です。

ただ、クィーン・マザーは10人兄弟の9番目で出生地がはっきりせず、母も本当は正妻ではなくお手伝いさんではという謎めいた出生話があるんですが、そんなことはクィーン・マザーの果たした役割、存在感には何の支障もなかったみたい。
でもそれくらいの謎、逆に怪物伝説のある城の主のストラスモア伯爵令嬢としてふさわしいかもしれないですね。

eyecatch source:Thomas H.によるPixabayからの画像

最新情報をチェックしよう!