漫画界の伝説?!故石川賢先生が描く「極道兵器」

今回紹介する作品は、永井豪先生のアシスタントとしてダイナミックプロに入社し、永井先生の親友として認められ、のちに永井先生との共作「ゲッターロボ」のコミカライズや、「真ゲッターロボ」などを生み出す事となる鬼才であり、惜しくも2006年に死去されてしまった石川賢先生。
ヒット作の一つでもある、究極の極道を描いたバイオレンスなガンアクションが見どころの「極道兵器」を紹介したいと思います。

本作はリイド社のコミックジャックポットにて1996年に読み切り掲載がスタートし、その内容は非常に独創的な表現と、怒涛に演じられる展開に人気を博し、「週刊漫画サンデー」にて連載が開始され1998年から1999年の間に連載されました。

ストーリー

主人公となる生粋の極道者であり、暴力と破壊を徹底的に行う事を好む、戦闘狂の岩鬼将造。
彼は関東有数の武闘派ヤクザ「岩鬼組」の跡取りとして生まれるも、その暴力性と狂暴性ゆえに実家を勘当されてしまい、傭兵部隊の一員として殺戮の日々を楽しんでいました。

南米にて麻薬テロ組織を壊滅させる任務を与えられ、敵の猛攻の前に部隊は全滅しかけてしまうも、味方の支援砲撃をかいくぐり、幾つもの銃火器を背負い爆炎の中をひたすらに突き進みながら、テロリストを殺戮していく将造。

彼にとって戦争は喧嘩と同じ、相手が怯んだすきに叩き潰すとテロリストを皆殺しにしながら敵陣の本部へと辿り着き、親玉を惨殺すると、もはや狂人じみた殺戮を楽しんでいました。

そんな傭兵部隊の上官ですら持て余してしまう、戦闘狂ならず戦争狂の将造に訃報が届きます。
それは自分の父親である岩鬼組長の死亡でした。

敵対していた倉脇組・組長である倉脇重介に暗殺されてしまったのです。
将造は父親の仇を取る為、またヤクザでのケジメをつける為、そしてなにより、自分のシマを取り返す為、重介に戦争を仕掛ける為、日本へと帰国します。

そんな中、西日本最大の極道組織である山鬼組の若き組長である山鬼なよ子は、今回の倉脇組の悪行を諫めに重介の下へと訪れていました。
日本の裏社会と表社会を支配する為に、世界的な犯罪組織であるデス・ドロップ・マフィアと手を組み、豊富な武器と兵士を手に入れ、戦争の準備を始めていたのです。

なよ子を拉致し、日本の極道組織の支配を手始めに目論む重介ですが、彼の前に帰国した将造が宣戦布告してきます。

自分の組を潰し、シマを荒らしたと、重介の組事務所である巨大ビルへと訪れ、自分の部下を痛めつけたと理由に、落とし前を着ける為に、機関銃にロケット弾と殴り込みをかける将造。

そんな彼の前に、デス・ドロップ・マフィアの最新装備に身をまとった傭兵部隊が立ち塞がりますが、それすらもものともせず、巨大ビルを爆破し、最上階を無理矢理に下に降ろしていくと、無茶苦茶な行動で、重介を追い詰め、なよ子を人質に彼に降伏を迫るも、それすらも意に介した様子を見せる事なく、重介を討ち取ります。

しかし戦いの果てに重傷を負ってしまった将造。
そんな彼の前に現れた男は、内閣特務捜査官である日本で最大の影響力を持つ赤尾虎彦でした。

瀕死の重傷を負ってしまった将造を秘密裏に山奥の病院へと移送した彼。

しかし面子を潰されたデス・ドロップ・マフィアの暗殺部隊が将造の下へと向けられ、絶体絶命を迎えようとしますが、彼の左手は機関銃へと改造され、右足にはロケット弾が内蔵され、様々な銃火器にアタッチメント交換できる人間兵器へと改造されていたのです。

無理矢理な改造に怒るどころか、喜び、自身を極道兵器と喜びながら、デス・ドロップ・マフィアとの戦争を楽しんでいく将造。

──と、この様に物語は進んでいきます。

作品中の名セリフ

石川賢先生の持つ、独特な表現力が込められた渾身の作品である極道兵器。
その中で、名セリフがあるので、是非に御紹介したいと思います。

まず久しぶりに帰って来た日本を見て、通行人のおじさんに向かって言った一言。

「社会に見える正しいとは、目に見える健全さと、目に見える不健全さとがちゃんとここにあることだ! 不健全さがない社会は、健全さも目立たない! もっと青少年にとって不健全で不健康な街を取り戻さねば!!オッサン!日本はダメになるぞっ!!」

と、いかがわしい店が無くなり、清潔な街へと変ってしまった事に言い放つセリフと、無理矢理に綺麗な物事に飾り立てようとする危うさに警告する一言だと思える名セリフ。

そして彼の狂喜が滲み出ている一言は、冒頭の戦闘シーン。
味方の傭兵部隊が追い詰められ、支援砲撃で逃げ出そうとした中で、敵の地雷原の中をひた走り、機関銃を乱射しながら突き進んでいく彼の一言。

「弾なんぞ、怖いと思うから、当たるんじゃ! わしがにらみつけりゃ、地雷だろうが逃げ出すわい!!」
と、実に漢気の溢れた一言です。

そして核兵器を盾に脅す相手が放った偽の核弾頭を見た一言は、
「わしは核爆発見たかったんじゃ!だのにあないな線香花火でごまかしおって!」
と、核爆弾を内蔵している相手に遠慮も無しに銃撃を加えていくと、お構いなしの狂喜を見せてくれる彼。

そんな極道兵器の活躍を堪能してみたい方は、是非にご覧ください。
クセになる最高の仕上がりになっています!

イバ・ヨシアキと申します。
昔、サイボーグ009を見ていた頃、私は004 ことアルベルト・ハインリヒのファンでもありました・・・・・・
彼の様な全身武装を施したサイボーグに成れたらと考えてしまう危ないライターですが、宜しくお願い致します。
(C)極道兵器 石川賢 リイド社
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