さて今回紹介したい特撮SF映画は、1989年に発表された東宝特撮映画である「ガンヘッド」を紹介したいと思います。
この映画は、日本初の試みでもあるSF特撮映画に、機動戦士ガンダムの様なアニメでしか描かれない巨大ロボットが登場し活躍する映画として計画され、撮影された作品でもあります。
日本SFアニメの大手でもあるサンライズと、日本特撮映画の大手でもある東宝映画などが協力し、制作されたSF映画が、今回紹介する作品「ガンヘッド」でもあります。
高さ6メートルの実物大のガンヘッドの全身プロップが製作され、ロボットアニメを実写化した、当時においては画期的な挑戦とも言われていました。
製作に携わった面々も、ゴジラシリーズで培われたスタッフを起用し、怪獣ではなく、ロボット同士が戦うSF映画として今作は制作され、興行的には失敗したと言われているも、内容の出来栄えはSFファンにとっては好評でもあり、またガンヘッドのデザインなども評価が高く、知る人ぞ知る名作としても話題を呼んだSF映画です。
あらすじ
西暦2025年。
企業・サイボテック社の管理下にあった無人島8JOにて建造された巨大人工頭脳「カイロン5」は突如として人類に宣戦布告し、巨大工場を建造し、戦闘用ロボットの生産へと乗り出していた。
国連政府側は事態鎮圧の為に自動戦闘ロボット部隊「ガンヘッド」大隊を編成するも無人島8JOの防衛兵器でもある「エアロボット」の前に壊滅。しかし戦闘後に巨大人工頭脳「カイロン5」は沈黙し、島は封鎖する事に成功する。
それから13年後。沈黙したカイロン5のCPUを盗むべく、封鎖された無人島8JOへと侵入したトレジャーハンター集団「Bバンガー」の面々達。
しかし連邦政府研究所から超電導物質テキスメキシウムを強奪した生体ロボットであるバイオドロイドの襲撃を受けてしまい、トレジャーハンター集団「Bバンガー」は壊滅してしまう。
唯一に生き残ったメカニックの青年ブルックリンは、超電導物質テキスメキシウム奪還の任務をおったテキサス・エア・レンジャーズ伍長であるニムと、8JOで生き残っていたサイボテック社の社員の子どもである、セヴンとイレヴンと共に、島の脱出を図るために、かつての大戦後に遺棄された残骸の中に生き残っていた、自立型兵器ガンヘッド507号機を有人型へと修理、修復し、カイロン5へと挑んでいく・・・
見どころ
この作品の中で最も注目すべきなのは、やはりガンヘッド507の存在感でした。
世界連邦政府軍がロボット戦争に投入した、局地戦用可変装甲戦闘車両。
射撃戦と防御力に長けたタンクモードと、格闘戦と汎用性に優れたスタンディングモードの2形態に変形可能と、実にカッコいいデザインをした兵器でした。
ガンダムとは違った、近未来的なデザインで、ボトムズの様な武骨な形をし、戦車の様なデザインであるも、ロボットの様なシャープさが見え隠れする、そんなデザインに当時は胸をときめかせていました。
筆者も映画館に通い、何度も見た記憶がありますが、なぜか人気はなく、いつもがらんどうだった事を今も思えています。
でも何度見てもカッコいいガンヘッドの雄姿は目に焼き付いており、最後のシーンである、破壊されたガンヘッドのバルカン砲を持ち上げ、「ジェロニモ」と叫びながら、エアロボットを破壊するシーンなどは、今でも圧巻なシーンでした。
そして最後のガンヘッドがブルックリン達を助ける為に、身を挺して爆破を止め、脱出までの時間を稼ぐシーン等は・・・最高でした。
もっと評価されても良い、東宝映画「ガンヘッド」もし機会があれば、一度見てみて損はないと思います。
(C)1989 ガンヘッド 東宝・サンライズ
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