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ハロウィンに役立つ?ブロッケン山とワルプルギスの夜と魔女と猫のうんちく!

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10月と言えばハロウィンですね。
日本では2000年代から定着し始めましたが、渋谷での騒動をはじめ、ハロウィンに乗じた騒ぎが問題視されてきました。
新型コロナウイルスが流行してからは静かになったものの、ハロウィンが近づくとどこか心が浮ついてしまいますね。

そんな乱痴気騒ぎは昔、ヨーロッパではある山で繰り広げられていると信じられてきました。
そのある山とはブロッケン山、そこで行われていたという騒ぎはワルプルギスの夜と言われています。

目次

巨大な黒い影が恐れられたブロッケン山

ブロッケン山はドイツ中央部のなかでも一番高い山です。
晴れた日であれば見晴らしのいい絶景が待っていますが、ブロッケン山はほとんど霧に覆われています。

山の気候らしく、天気の急変は激しく、雨風が厳しいことでも有名ですが、ブロッケン現象も広く知られていますね。
ブロッケン現象とは太陽が背後にあり、前方に光を散乱させる霧や靄などがあれば成立する現象です。

おまけに虹の輪を背負った自分の影が前方に佇むという大気と光の現象で、条件さえ一致してしまえばどこでも起こり得ます。昔の人は命懸けで登った山でこの現状と出くわし、大層驚いたそうです。
実際にこの現象が科学的に証明されるまでは「ブロッケンの妖怪」と言われていました。

さて、このブロッケン山がワルプルギスの夜の舞台になった理由はドイツの文豪ゲーテによるものです。
ゲーテの代表作「ファウスト」、その一部にて悪魔メフィストフェレスはファウストをブロッケン山のワルプルギスの夜(宴)に参加させます。

魔女だけでなく、悪霊や妖精たちなどこの世ならざる者たちの乱痴気騒ぎを生き生きと描いた「ファウスト」は元々ある「ファウスト伝説」の人気もあって多くの人を虜にしました。
これが原点となり、ブロッケン山=ワルプルギスの夜となったわけです。

■ ヴァルプルギスの夜(ヨハン・ハインリッヒ・ラムベルク)
See page for author, Public domain, via Wikimedia Commons

魔女となった聖女ワルプルガ

ディズニー・ヴィランズやアメコミのヴィランたちでお馴染みの「ヴィラン」、敵役を意味するこの言葉は元々「村人」や「農奴」という意味でした。華やかな悪党たちからは連想できませんが、そのうち「粗暴な人」という意味を持つようにもなり、現在でも親しまれている「悪者」へと変化したそうです。
またこれは昔見た記憶なので根拠はないものの、元々ヴィランとは「キリスト教を知らない者たち」という隠喩でもあったとされています。

情報の伝達に特化した現代社会ならともかく、昔はキリスト教を知らない村々があってもおかしくはありませんでした。
そのため「あいつはキリスト教を知らないんだ」となり、「ヴィラン=悪者、はみ出し者」となったのか。
(調べてみたものの、根拠がないので違うかもしれません…!)

兎にも角にもこのように悪い意味で変化してしまったのは、ワルプルギスの夜に名前を使われている聖女ワルプルガでしょう。聖女ワルプルガとは8世紀に実在した人物で、イングランドからドイツにやってきたサクソン人の姫君だとされています。

ドイツの守護聖人・聖ボニファティウスの姪でもあるワルプルガもまた、病気治癒の奇跡をもたらしたとか。
そんな彼女は779年2月25日に亡くなったそうですが、5月1日は聖女ワルプルガの日とされ、祝日としてお祝いされていました。

当時のドイツの宗教は北欧神話とケルト神話で、どちらも5月1日を春の祭典としていました。
しかし布教に力を入れていた当時のキリスト教はこれを快く思わず、無理やり差別します。
これにより邪教と見なされた祝日は聖女の名とともに歪曲し、異端者たち=魔女たちの祭典となったわけです。

■ 聖女ワルプルガ
Master of Messkirch, Public domain, via Wikimedia Commons

猫と南瓜

そういえば魔女には猫(使い魔とされてきました)がつきものですが、日本では港町周辺で猫に南瓜がつきものでした。
それがこれ、「猫南瓜」です。

和歌山県や神奈川県、青森県など港など運輸の要があった町々で伝わっている民話で、色々バリエーションはありますが、猫の復讐譚となります。何らかの理由で猫の恨みを買った人間が猫が死んで安心したものの、後日、食べようとした南瓜が毒南瓜で、調べてみたらその毒南瓜はその死んだ猫の亡骸から生えていたというお話です。

面白いのはこの「猫南瓜」では猫を苛めたり殺したりした人間が九死に一生を得るというパターンがあることです。
日本における猫は復讐の達人で、それが失敗するイメージはありませんでした。

だというのに失敗したパターンがあるのはその地方では毒南瓜の種になった猫をこの世ならざる者として扱っているからでしょうか?
だとしたら東と西とはいえ、異端者同士が結びつくのは当然かもしれません。

※画像はイメージです。

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