今回紹介するRPGゲーム作品は、知る人ぞ知る迷作ゲームメーカー「ホット・ビィ」のお送りする、多くのプレイヤー達をクリア不可能と言わしめた、攻略をさせてくれないRPGゲーム作品である「星をみるひと」を紹介したいと思います。
舞台となるのは、遥かなる未来の時代。
クルーIIIと呼ばれる管理コンピュータに支配された巨大都市あーくCITYから逃げ出してきた記憶を失ったサイキックの少年みなみは、サイキック狩りが平然と行われる混沌とした時代に反逆し、自分と同じ力を持つサイキッカー達と共に、この世界を歪める真の敵を倒そうと行動を開始していきます。
と・・・一見すればSFロールプレイングゲームの様なテイストで進むのですが、本作はシステムの仕様がまったくに調整されていない、ゲームバランスに問題があり過ぎた、後に「攻略本がないと、このゲームは『歩く』『死ぬ』の2種類だけしかできない」と、ゲーム雑誌に言わしめた、あまりにもなRPGだったのです。
何せゲームの開始直後に、何の説明も無いまま主人公がフィールドマップに放置され、移動速度が極めて遅く、1マスの移動に1秒かかると、デバックをしたのかとツッコミを入れたくなる程の遅さに加え、最初に向かうべき町は超能力で隠れていると言う設定がある為、フィールド上にまったく表示されていないので、カンで見つけなければならず、プレイヤーに何を求めているのかが解らない程に、厳しすぎるRPG。
また戦闘時には逃走する事は許されておらず、コマンド自体が存在しないと、逃げる事は許されない、まさに生か死かのガチンコを強要されてしまう事に加え、戦闘システムにも問題が幾つもあり、ゲーム開始の序盤から倒す事が不可能な強力な敵がスライム並みに現れ、戦闘をするに至っても、選んだコマンドはキャンセルが出来ず、武器や防具は買い替えるまで外せないと、徹底した鬼仕様は、もはや上級者向けとは言えず、鬼畜仕様と言っていい程に厳しいゲームだったのです・・・
これをクリアできた人間はいたのかと、インターネットが普及するまでエンディングを見る事が出来なかったプレイヤーが多く、後にこれがマルチエンディングだったと知った時は、愕然としたものです。
後にファンによってリメイク「STARGAZER」が作られたらしいのですが、筆者にとってはクリアできないどころか、何をやっても先に進めなかったと、ある意味トラウマを植え付けてくれた作品でもあります。
ファミコン全盛期において、クリアが出来ないと多くのプレイヤーを苦しませた今作。
ファミコンを持っている方は、一度挑戦してみてはいかがですか?
(C) 1987 星をみるひと HOT-B
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