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「ハンヴィー」が欲しい!「ハマー」との違い?購入できるのか?

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自動車にさほど興味のない方でも、武骨で巨大な車体を持つ「ハマー」の画像を見せられれば、その存在感の大きさに「ああ、あの車か」と一度はどこかしらで見かけた事を思い出すのではないでしょう?

インパクトのある車「ハマー」ですが、元々はアメリカの軍用の車両として開発された「ハンヴィー」がベースであるため、近年のアメリカ軍を描いた映画やドラマなどでも頻繁にその姿を目にします。
「ハンヴィー」とは「ハイ・モビリティ・マルチパーパス・ホイールド・ビークル」の頭文字から名付けられた名称であり、AMゼネラル社が1970年代末に開発を始めて、1985年に実戦配備が行われた車両です。

目次

「ハンヴィー」誕生までの経緯と歴史

アメリカ軍は第二次世界戦時から同国ウィリス・オーバーランド社製の四輪駆動車「M-38」を採用しており、日本でもこうした四輪駆動車を一般名詞として「ジープ」と呼ぶ程に広く知られた車両となりました。この「M-38」の後も外観・デザインは類似したフォード・モーター社製の「M-151」が1990年代初めまで使用されたが、「M-151」を代替する車両となったのが、AMゼネラル社の「ハンヴィー」。

「M-151」は最終型のA2でも全長3,370mm、全幅1,630mm、全高1,800mm、車両重量1,066kgと現在の日本でも5ナンバーサイズに収まるコンパクトな軍用車両でした。これが「ハンヴィー」では標準的なM988型で全長4.600mm、全幅2.160mm、全高1,800mm、ホイールベース2,160mm、車両重量2,400kgと一気に大型化し、永らく続いた「ジープ」タイプからイメージを変えたのです。

「ハンヴィー」が広く知られるようになったのは1991年に勃発した湾岸戦争が契機だと思われ、中東の最前線に派遣されるアメリカ軍の主力車両としてニュース映像でその姿を目にした人が大多数でしょう。

「ハンヴィー」を市販仕様に改めた車両が「ハマー」

アメリカ軍の正式採用車両としてその知名度を飛躍的に高めた「ハンヴィー」ですが、これをベースに民間用の市販車として製造・販売されたのが「ハマー」で、1992年にAMゼネラル社によって世に送り出されたのでした。

「ハマー」の販売は「ターミネーター」等でよく知られるアクション俳優 アーノルド・シュワルツェネッガーが市販化を要望したとの逸話が残されており、そのネーム・バリューも人気の一助だと思えます。
1999年にAMゼネラル社は「ハマー」の販売権をゼネラルモーターズ社に譲渡、これにより製造はAMゼネラル社が継続して行うのですが、以降のモデルから名称が「ハマー・H1」と改められ、2006年まで製造が続けられました。

これと並行する形で2002年からゼネラルモーターズ社、自社のシボレー・タホを土台にした「ハマー・H2」の製造・販売を開始、「H1」のデザイン上の意匠を取り入れたものですが、「ハンヴィー」とは無関係となります。
更に2006年にはゼネラルモーターズ社がシボレー・コロラドを土台に「H2」を小型化しつつ、やはりデザインは踏襲した「ハマー・H3」を発売、2010年に「H2」・「H3」共に販売が終了、「ハマー」を冠する車両は途絶えてしまいます。

「ハンヴィー」の生産は続いている

こうして市販車としては「ハマー」、「H1」、「H2」、「H3」の4種類のモデルが存在したのですが、前述のように2010年には販売の終了を迎え、尚且つ軍用の「ハンヴィー」と共通点を持つのは2番目のモデルまでとなります。

一方の軍用のAMゼネラル社製の「ハンヴィー」は2010年以後、今日でもアメリカ軍で使用されてはいますが、2015年には後継車両にオシュコシュ社製の「L-ATV」が決定し、今後2030年代に向け代替が進められていく方向にあります。

但し当初の計画ではすべての「ハンヴィー」を「L-ATV」に置き換えると見られていたのですが、装甲を施したタイプの「ハンヴィー」から代替される事になった模様で、今しばらく「ハンヴィー」がアメリカ軍から消える事はなさそうです。

「 ハンヴィー」は今の日本で入手する事は可能?

2021年12月の時点で、稀に日本国内を走行している市販車の「ハマー」シリーズを目にする機会はあるのですが、軍用の「ハンヴィー」を公道で使用する用途での入手は、元より困難であり可能性は甚だ低い。では市販車だった「ハマー」シリーズはどうかと言えば「ハマー」、「H1」、「H2」、「H3」の4種類の内、本来の「ハンヴィー」の系譜たる初期の2種類は中古車市場で探して見てもやはり数は少ないようです。

事実上は比較的年式が新しい「H2」、「H3」が中古車市場でもメインと言えそうですが、それでも日本国内での流通量は決して多くはなく、アメ車や「ハマー」専門店などで探す方が出会う確率は高いでしょう。

因みに「ハマー」・「H1」の基本諸元は全長4,686mm、全幅2,197mm、全高1,956mm、車両重量3,091kg~、共に水冷のV8エンジンで、5.7Lガソリン、6.2L・6.5Lのディーゼルと後にディーゼル・ターボが造られた。
「H2」は全長5,171mm、全幅2,062mm、全高2,012mm、車両重量2,9031kgで、水冷V8エンジンの6.0Lガソリンとなっており、生産時には三井物産ートモーティブ社が輸入、大型で高価なSUVと言う位置づけ。

「H3」は全長4,742mm、全幅1,897mm、全高1,872mm、車両重量2,654kgで、水冷直列5気筒の3.5Lガソリン、後に3.7Lガソリンに変更と、更に最終的には水冷V8エンジンの5.3Lガソリンに改められています。

サイズが小さい「H3」でも日本の通常の立体駐車場に収まる寸法である全高の1,550mmは余裕で超過しており、それを許容できる人しか手を出せない車ではあります。そもそもアメリカ市場で一時期は爆発的な人気を博した「H1」でも、巨大な5.7Lガソリン、6.2L・6.5Lディーゼル及びそのターボモデルとも燃費はリッターあたり4km以下とされ、維持費の高さは言うまでもないのです。

featured image:Military_MaterialによるPixabayからの画像

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