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追われた幽霊の正体

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私の出身校は地元でも部活動で有名な高校ですが体育館は小さく、バレー部とバスケ部が使用するには難しいものがあり、夕方は女子、夜は男子と時間を区切って使っていたようです。

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練習の後

その日はバスケ部が部活が休みで、バレー部がのびのびと体育館を使える日でした。みっちり練習をしていると夜も遅くなり、片付けと戸締まりをするのに家が近い数名を残して、他の人たちは先に帰ったのです。

先に帰る組を見送った後、帰宅の準備をしていると体育館の裏の方から赤ちゃんの鳴きのような声が聞こえてきます。先に帰った人たちがふざけているんだと思い「ふざけてないで早く帰れよ!」と言うとピタッと鳴き声が止まりました。なんだったんだろと思っていると、次は「きゃー!」と叫び声が聞こえました。「何事?」と思っていると1人が顔面蒼白になりながら「でた。」と言うのです。

何が?と聞いてもガタガタ震えて答えない、状況を確認するのにみんなで声の方に行きました。
すると先に帰ったはずの人たちが同じ方を見て立っているのです。「どうしたの?」と聞くと1人が指差して「こっちを見ている」と言いました。不思議に思い指差す方を見ると渡り廊下からこっちをじっと見てる女子生徒がいます。

時間は夜の9時すぎ、そんな時間に生徒が1人でいるはずもない。
「そんなとこでふざけていないで早く帰れよ!」と私が叫ぶと、その生徒は目をカッと開き睨んできます。
「え、睨まれてるんだけど。」とボソッと言うと隣にいた女子が「え?睨んでなくない?こっち見て笑ってるよ?」と言うのです。

女子生徒

こんなところで睨めっこしててもしょうがないので、睨んでいる女子生徒を放って帰る事にしたのですが、後ろからヒタヒタと足音が聞こえ振り向くと睨んできます。どうやら私たちを追ってきたらしく、怖くなって急いで校舎から飛び出して自転車に乗り、みんな全力で漕いで帰宅します。

通学路は交通量が多いため、歩行者用と自動車用を分けてあるトンネルがあるのです。その歩行者用のトンネルに近づいた瞬間先に走っていた女子の自転車が止まりました。私はそれに気づいて止まると、目の前にはあの女子生徒が立っているのです。
通学路はここにしかない、自動車用のトンネルを通れば事故に巻き込まれるかもしれないと考え、見えないふりをして通り抜けました。通った後振り返ると女子生徒はいなくなっていました。

それから

数日後、他の生徒が課外授業を受け、帰宅時間が遅くなり1人で帰ろうとした時、廊下で誰かに髪の毛を引っ張られらた感覚になったそうです。誰と思った時にはすでにあの女子生徒に睨まで身動きが取れない状況に。
運良くその時警備員さんが見回りをしていたようで、様子がおかしいことにすぐ気がつき「どうかしたの?」と近づくとスッと消えたそうです。

その話を聞いて、その子や部活の仲間たちと職員室に事情を聞きに行きました。この学校は昔、頭が悪くても行ける学校として有名で勉強が出来る人はできない人を虐め、自殺する生徒が何人かいたそうです。
その生徒は、普通に学校生活を楽しそうに送れてる人が羨ましくて妬んだんだのじゃないかと。

最初に聞こえた赤ちゃんの鳴き声ですが、体育館の裏には土手を挟んで反対側にお墓が何個かあって、もしかするとそこの霊の仕業なのかもしれないね・・・と言われました。

※画像はイメージです。

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