ゴールデンカムイに登場した軍艦「雷」

(C) 野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
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ゴールデンカムイ130話(アニメ2期23話)にて、鶴見中尉らを乗せ網走監獄を砲撃した軍艦「雷」について調べてみました。

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軍艦「雷」は、大日本帝国海軍初となる雷型駆逐艦の1番艦です。当時日本は自前で軍艦を製造する能力を持たなかったため、イギリスのヤーロー社に発注、1899年(明治32年)から1900年(明治33年)にかけて6隻が建造・就役した軍艦です。

船のスペックは、排水量が305t、全長が68.4m、全幅が6.26m、機関がレシプロエンジン2軸で6,000馬力、最大速度が31.0ノット、兵員が55名、兵装は8cm砲×2門、6cm砲×4門、45cm魚雷発射管×2門となっています。

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就役した当初は水雷艇(駆逐艇)という艦種に分類されていました。その後1900年6月に軍艦(駆逐艦)とされ、1905年に軍艦籍から駆逐艦に移籍されました。1904年勃発の日露戦争時には、第1艦隊第2駆逐隊に所属、同年2月8日の旅順港奇襲攻撃にも参加しました。

同じく2月24日には旅順港閉塞作戦に参加、また5月27日にはあの日本海海戦にも参加した歴戦の軍艦でした。最終的には、1913年10月10日に、青森の大湊港にて機関部の爆発事故が発生し、船体が断裂し着底したため、同年11月5日に海軍より除籍、売却処分されました。

ゴールデンカムイでは、鶴見中尉の要請で、鯉登少尉の実父である鯉登海軍少将が率いて同型艦の4隻で網走刑務所を砲撃しています。

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最初にコミックスでこの部分を呼んだときには、いくら何でも駆逐艦が川を進めるか?と訝しく思ったのですが、太平洋戦争の遥かに前に造られた軍艦であり、そもそも就役当時は駆逐艦と呼ぶ軍艦の種類そのものがなかったことを知り納得しました。

思いのほか小型な軍艦だったので、網走川を俎上したという描写も頷けました。杉元たちを樺太に運んでくれたのもこの艦でした。


Writing by S&W M459