私が介護施設に勤めだして、2年が経ったある日の夜勤中のお話です。
看取りもやっている私の勤務する職場は、よく霊が出るなどの話を同僚から聞いたりしていましたが、なかなかそういった現場に遭遇することはなく、それまでは平穏な夜勤勤務でした。
その日の夜勤は少し霊感の強い同僚との夜勤でした。
丁度時期的にもお盆だったように記憶しています。
いつものように23時に巡回にいくと、その日はなんだか空気がザワザワしているような感じがしました。
だからといってなんだか怖いなと思うことはありませんでしたし、いつも通りすんなりと巡回を終えて、あとは休憩中の同僚とバトンタッチするだけだ!と思って、記録を書いていました。
すると、奥の部屋のナースコールがなりました。
ナースコールがなった部屋は、先ほど巡回していたときには熟睡していたおじいさんの部屋でした。
小走りで部屋に向かう途中、その部屋の方からガチャン!と大きな音がしてびっくりしましたが、きっとおじいさんがなにか落としたのかなと思って、「どうしましたか?」と部屋に入りました。
普段はなかなか発語がうまくできないおじいさんは、その日はとてもはっきりと、そして低い声で「敬礼!!」といって、そのまままた眠りについてしまいました。
なんだったんだろう?と不完全燃焼のまま戻ろうとした次の瞬間、そのおじいさんの部屋の電気がばちばちとついたり消えたりしだしたのです。
怖さと驚きのあまり、そのまま部屋を飛び出して寝ている同僚をたたき起こして事情を説明しました。
長くそこで働いている同僚は、「もしかしたらお盆だし、ご先祖さんがおりてきたかもねえ?」と言っていました。というのも、そのおじいさんは戦時中、ビルマ戦の最前線をいっていた人だそうです。
その話をきいて、なんだか怖いと思ってしまったのが申し訳なくなりました。
そのときのおじいさんは少年のような感じがして、不思議と怖さもなくなっていました。
※写真はイメージです。
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