私が生まれる前に病気で亡くなった叔母がいました。
祖母の法事
その日は祖母の法事を行うため、我が家の代々の先祖のお花があるお寺に、親戚が15人ほどが集まったのです。
これだけたくさん集まるのは久しぶりだったので再開を喜び、それぞれに懐かしい昔話に花が咲いたのでした。
法事は広い本堂で行われ、正座をして静かにお経を聞いていました。
すると小学生のいとこが、お経の最中になのに急に立ち上がって、みんなが座っているところを後ろからスマホで写真を撮りはじめ、しばらくして席へ戻ったのです。
「何やってんだ」と思いましたが、まだ小学生でじっとしているのも大変だし、法事に来るのも初めてだったので退屈になったのでしょう。その場の全員が仕方ないと暗黙の了解まま、法事は無事に終わりました。
なんで写真なんか撮ったのよ!
そのあとお寺の広間で仕出し料理を食べているとき、その小学生のいとこにさっきなんで写真を撮ったのかと聞くと、その子は写真を撮ったことを一切覚えていないと言うのです。
たぶん怒られるのが嫌でごまかしているのだろうと思い、「写真フォルダーを見れば、そんな言い訳きかないよ!」とスマホを取り上げて、確認すると何枚も撮っている筈なのに一枚だけしかありません。
それでも「証拠はあるんだから、みんなに誤りなさい!」と怒鳴りつけると、母がまあまあとばかりに「本当はそういうことしちゃ駄目だけど、こんなに集まる事もないから記念写真ね」となだめながら、写真を見ると・・・。
写真に写っていたものは
写真を見た母は驚いていました。
なにをそんなに驚いているのかと、私も写真を見ると・・・。
親戚の叔父さんの一人が体は前を向いているのに、顔だけ後ろを向いていたのです。そんな不自然な動きをしている訳はありません。そして、よくよくその後ろを向いている顔を見てみれば、その叔父さんではなく知らない女の人の顔なのです。
私たちは恐ろしくてすぐにその写真を削除しました。
なにかムシャクシャして、とりあえずいとこの頭を叩いて「もう法事で写真なんか撮るなよ!」と怒鳴りつけますが、母以外はそこまでしなくても・・・といった視線で私をみるのでした。
※画像はイメージです。
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