2017年の年末、茨城県内のサバイバルゲームフィールド、ミリタリーショップ、エアガンの扱いがある大手リサイクルチェーンなどの5社が発足メンバーとしてフィールド運営レベルでのサバイバルゲームの安全啓発を目的しとした、「茨城サバイバルゲーム安全推進協会」が設立されました。
設立への思いや具体的な活動内容や今後の方針について、取材をしてきましたのでレポートいたします。
どうして設立したのか?
マニアによるマニアの為のマイナー遊びであった「サバイバルゲーム」。
ところがここ10年でメディアに頻繁に取り上げられ、SNSの効果で広く知られるようになり、一般の方でも気軽に楽しめる遊びと、その立ち位置と環境が変貌していくのでした。
それに伴いサバイバルゲーム人口の増加し、多くの有料サバイバルゲームフィールドが建設されるようになりました。
サバイバルゲームフィールドが増えていく中で、個人間から行政が関わる物まで様々なトラブルが増えています。
今までは「自己責任」とされていましたが、サバイバルゲームフィールドは「商業施設」で時流もあって、これからは「自己責任」では済まない通用しない事も増えてくるのではないでしょうか?
フィールドネットがあるにも関わらず弾が外に出てしまったのがきっかけに、フィールドの安全管理を見直し商業としての「サバイバルゲーム」と施設利用者(プレイヤー)の安全を守るのを目的とし、サバイバルゲーム業界の発展の為に設立した団体です。
活動内容
加盟メンバーによる定期的な勉強会やミーティングによっての情報共有、フィールドの安全規格やレギュレーションの統一化、ブラックリストの共有化をしていく方針です。
協会の基本方針を紹介します。
身分証明提出による確認
茨城県青少年育成条例を遵守し18未満の18歳以上用のエアガンの使用を未然に防止するのと、ゲーム内容やフィールド、個人間同士のトラブルや悪質な行為の抑制、SNSなどへの個人情報の保護の為にも利用本人の確認を徹底します。
現状でも行っているフィールドはありますが、名前と電話番号などを記入してもらう程度がほとんどですが、身分証明書を提出してもらって確認をすることによってプレイヤーの意識も高まると考えています。
プライバシーの保護については十分に注意をしたうえでの取り扱いをいたします。
フィールドネット規格
外周ネットの設置する高さや強度について規格を統一化します。
高さ最低3mを基準として、「安全鋼板」「防風ネット」、それに類似する強度のある物でフィールドの外周を囲い、定期的に確認を行います。
実際にフィールドを飛び出したり、ネットを貫通した弾が外の道路の走行中の自動車当たった、フィールド外の道路にBB弾が落ちていた等の地域や行政を通したクレームが来ており、他県の事例ではアウトドアフィールド外周の区切りが曖昧な為に、迷い込んだ地域住民を撃ってしまった等の話を聞いた事があります。
特に外周が一番重要で、地域住民や未成年児童の配慮で表からフィールド中がみえないような配慮が必要です。
フィールドの安全基準
セイフティーエリアでの銃の扱いを徹底します。基本的なマガジンの装填、セーフティーロック(安全装置)、チャンバー内の弾の処理を始め、可能な限り銃のセーフティー持ち込みを禁止してフィールド内に設置したガンラックに置く、盗難防止などの事情から難しい場合はマズルキャップを取付けなどの暴発対策、ハンドガンなど小型の銃を置く場合の銃口管理まで徹底します。
ゲーム中やレンジ使用、見学時のゴーグル着用の徹底、ゲーム中はフェースガートか準ずる物の着用を徹底します。
ゲーム中に弾が当たって歯が折れたり、顔に当たった弾の傷が残ってしまうなどトラブルは多く、前歯は保険が効きませんので治療費が高額になってしまいます。
初速の計測を徹底します。
ゲームを始まる前に一度ではなく、状況に応じて何回かチェックを行います。
流速によるごまかしやピストン部分が容易に変えることが出来る銃、偽装ガス使用のガスガンなどの使用が近年増えていて、缶に詰めたガスの圧力チェックも必要と考えています。
加盟することのメリット
レギュレーション化した安全基準をアピールして警察や行政などに理解を得ることにより、「協会に加盟している」事で万が一の時に事業としての「サバイバルゲームフィールド」を守る、セーフティーネットとしての役割と仕組みを作り上げていきます。
他には観光協会には地域の活性化為の観光資源とし「アクティビティ」として紹介していただける予定で、ゆくゆくは自衛隊や地域を巻き込み、クリーンな「地域産業」として認めていただくように動いております。
協会の思いとこれから
フィールドはサバイバルゲームを通じてプレーヤー同士をつなげる接着剤のような存在でありたい。
フィールドはプレーヤーと共に育っていきたい。
家から出かけて一日フィールドで遊んで帰宅するまで、楽しく安全に遊んでいただけるようしたいように思っておりますので、サバイバルゲームプレー中も随時、注意喚起や見回り指導を行います。
スムーズな運営とサバイバルゲームの安全性を高める努力であり楽しく遊んでもらいたいというスタンスなので、ちょっとうるさく言うかもしれないけれどご了承ください。
そしてフィールド運営者として、プレーヤーが安全に遊んでいただけるようにフィールドの安全性確保の努力を怠らず、18歳未満の方であれば保護者も含めて10禁のみでゲームを行い楽しめる工夫や、地域の理解と連帯感をつくるように肝試しや虫取り等のエアガンを使わない地域向けのイベントを開催していきたいと思っています。
サバイバルゲームは「ルールとマナーを守れば」危険な遊びではありません。
ルールとマナーの意識の向上に力を入れて、次の世代にも繋げていければと思っております。
これからもサバイバルゲームと地域の発展の為に頑張っていきたいとおもいます。
サバゲプレーヤーにも特典有り
加盟しているフィールドやショップでサバゲや買い物をするとスタンプがもらえ、10個貯まると特典があります。
条件と特典に関しては加盟店に直接お問い合わせ下さい。
加盟ショップ様、サバイバルゲームフィールド様
エアーガンショップU.T.J
お宝あっとマーケット土浦北店
サバゲーフィールドTNT様(2018年2月オープン予定)
RAID2
茨城サバゲーフィールド小美鯖
※2018/1 現在
協会に関してのおといあわせは、サバゲーフィールド小美鯖よりお問合せください。
茨城サバイバルゲーム安全推進協会に関しては、ミリブロにも掲載がございます。
取材にして感じたのは、いままでローカルルールでもフィールドの安全基準に関するものが無かったのが不思議なぐらいです。
千葉の有害玩具の事やら、もし次に問題が発生した場合の規制は10禁銃並まで落とされるなど、昨今いろいろな話を聴きます。
サバイバルゲーム業界発展の為にも、フィールドを商業として運営するの為にも、あった方が良いのではないでしょうか?
様々な問題があるでしょうが頑張って頂き、サバイバルゲーム業界の発展の為にも今後も頑張って欲しいと願っています。
思った事を何でも!ネガティブOK!