今回紹介する思い出のテレビアニメーションは、1995年にNHKオリジナルアニメの第1作目としてNHK教育テレビにて放送されていたアニメ、「飛べ!イサミ」を紹介したいと思います。
監督はのちに「赤ずきんチャチャ」にて有名となり、「チャチャ三羽ガラス」と謳われる事となる、佐藤竜雄監督に大地丙太郎監督、桜井弘明監督が加わり、当時の漫画業界の多くの著名人から好評を受けた作品でもありました。
あらすじ
物語は幕末にて京都の街で活躍した新撰組の子孫である、男勝りな小学5年生の少女の花丘イサミに、考えるよりも先に行動してしまう熱血馬鹿の月影トシ、ナンパであるもいざと言うときには頼りになる雪見ソウシの3人と、作中劇の特撮ヒーロー 「ガンバマン」が大好きな幼児・月影ケイをメインに様々な個性的なキャラクターが織りなす、SF少年バトルアクションコメディ。
主人公のイサミは天才科学者を父に持つ女の子で、転校した初日に知り合ったトシ、ソウシと共に、自宅の蔵にあった龍の剣を手にしてしまい、自分達が新選組の子孫と知り、またご先祖さま達の伝言が残る映写機から、悪の秘密結社である黒天狗党を倒してほしいと、半ば無理矢理に新選組として黒天狗党に挑む事となる、ハチャメチャな雰囲気で物語は進んでいきます。
この作品の魅力とは?
この作品はNHKの挑戦的なアニメでもあり、最初は「ご町内冒険活劇」要素のアニメとして、イサミ達が街で起きる事件を解決していくと、そんな雰囲気で進んでいきますが、「黒天狗党」との因縁深い関わり合いや、怪人達とのバトルなどと物語はスケールアップしていきます。
物語が進むにつれて「黒天狗党」の正体、行方不明になっているイサミの父親の行方など、シリアスな話になりつつも、軽やかなコメディータッチも交えた、ちょうどよいシリアスという安心感のある作りとなっております。
また黒天狗党の親玉が宇宙人であったり、イサミが持っていた龍の剣は重要なアイテムだったと、SFの要素を絡めて物語を徐々に盛り上げていく手法は、アニメーターの自由な発想を感じられる独創的な内容でまとめられていき、オリジナル作品としての面白さに夢中になっていたものです。
後のアニメ作品である赤ずきんチャチャのようなライトなアニメーションとして楽しめ、悪に挑む小学生達の活躍は、当時に筆者にとって鬱積したものを振り払ってくれるアニメ作品でもありました。
出来ればと、イサミ達の息子か娘達が活躍する、その後の物語を見てみたいと希望しております。
学園戦記ムリョウとのつながり
佐藤監督つながりという事もあり、NHK出版コミックス版 学園戦記ムリョウ (4巻)に特別番外編として、イサミたちが登場します。ファンの方で知らない方は是非チェックしてみて下さい。
(C) 1995 飛べ!イサミ NHK・NEP21
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