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戦国スナイパー欧州を征く!骨太美麗歴史漫画「イサック」が面白い

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今も昔もエンタメの人気ジャンルとして君臨する時代設定「戦国時代」。
今回ご紹介する漫画『イサック』(原作 真刈信二/漫画 DOUBLE-S)もそんな戦国の終わりから始まる作品だ。

ただ一つ他の作品と異なるのは、舞台が日本ではなくヨーロッパであること。戦の時代が終わりつつある日本を離れ、どんな物語が展開されるのか。その魅力を深堀りしてみよう。

目次

舞台は戦国・・・ヨーロッパ!日本人傭兵が紡ぐ新たな戦い!

漫画『イサック』。その舞台となるのは戦乱の嵐が吹き荒れる日本ではなくヨーロッパ。
時代的には日本では大阪夏の陣もとっくに終わり、平和が訪れたあたり。一方その遠くヨーロッパではのちに三十年戦争と呼ばれる戦いが起こり、国や諸侯がカトリックとプロテスタントに分かれ、激しい戦いを繰り広げていた。そんな乱世真っ只中のヨーロッパに、「イサック」と名乗る一人の日本人傭兵が現れる。
どうやらイサックがこの地にやってきたのは「ある目的」を果たすためらしいのだが・・・。

こちらが本作のおおまかなあらすじ。このイサックが、鮮やかな狙撃術と戦国の世で培ったサバイバル能力を武器に、傭兵として雇われた城の人々と不器用に友情を育みつつ、目的に近づいていく。この流れを描くのが作画担当のDOUBLE-S氏の美麗な絵だ。

この「作画」は本作の魅力を底上げしている超強力な要素。歴史もの、ましてや戦争ものとなると作画コストのエグさは他ジャンルの比ではないが、本作はほとんど作画のクオリティが崩れない。
また、こうしたジャンルはあえて荒々しいタッチの「濃い」絵柄で描かれることが多いが、DOUBLE-S氏の絵柄は繊細で、やや少女漫画チックですらある。
それが骨太のストーリーにあって登場人物たちの内面をうまく表現しており、作品の味わいをアップしている。無骨な戦争ものと思っていると、作画や演出の力でより深いところに連れていかれる。
『イサック』はそんな深みのある作品と言えそうだ。

戦国スナイパーは実在した?『イサック』着想の以外な原点とは

戦乱のヨーロッパに現れた日本人傭兵の戦いを描く漫画『イサック』。17世紀の日本人がヨーロッパに渡り、傭兵として大活躍というとやや無茶な設定に思えるかもしれない。
だが、実はこの設定は意外とファンタジーでもない様子。というのも戦国の末から江戸のはじめ、日本が鎖国を始める前は意外にも多くの日本人が海外に渡った記録が残されており、『イサック』の設定もあながち夢物語とは言えないようだ。

そもそも、原作者の真刈信二氏の本作着想のきっかけが、17世紀のヨーロッパの古地図に描かれていた国籍不明の侍らしき人物からだというから面白い(『イサック』第1巻あとがきより)。また主人公イサックの設定が火縄銃の名手なのも、傭兵として海を渡った侍たちが主に火縄銃を使っていた記録からインスパイアされてのことらしい。
『イサック』自体はもちろん歴史を下敷きにしたフィクションだが、その背景にははるか昔に海を渡った侍たちの人生が織り込まれている。本作を通して海を渡った彼らに思いをはせてみるのもよさそうだ。

歴史とテンタメの融合、それが『イサック』

漫画『イサック』は歴史の以外な一面にスポットを当てつつ、エンタメとして落とし込んだ面白い作品だ。
実際の歴史をベースにしているので情報量は多いが、娯楽作品としての割合が強いので「お勉強」にはならず楽しく読める。
また興味を持ったら当時の歴史について調べてみるのもいいだろう。
読書の秋。ぜひ一度チャレンジしてみてほしい作品だ。

著:真刈信二, 著:DOUBLE-S
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イサック (C) 真刈信二(原作)・DOUBLE-S(漫画)講談社

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