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あなたは知ってる?知られざる、曰くつきのアイテム

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皆さん、こんにちは。ついに12月を迎えましたね。
やはり年末が目の前に迫ると1年の出来事を振り返ってしまいますが、時間は有限です。

クリスマスやお歳暮など「贈り物をどうしようか?」と頭を悩ませている方が少なからずいるだろうと思います。
伝承や怪談でもプレゼントが話のなかでキーアイテムにもなったりしていますね。それで主人公が助かることもあれば破滅してしまうことも。

しかしそれは物語の中だから受け入れられますが、伝えられる不思議なアイテムには実在の代物もあるのです。
というわけで今回は「知られざる、曰くつきのアイテム」をご紹介していきましょう。

目次

男殺しは現実でも健在!?船首像 アタランテ!

アタランテとはギリシャ神話に登場する女狩人です。
もともとはアルカディアの王の子供でしたが、父王が男の子を欲したため、生まれて間もなく山に捨てられてしまいました。
それを見て憐れに思った月と狩りの女神アルテミスが牝熊を遣わし、狩人が彼女を拾うまで面倒をみます。
その後、アルテミスを厚く信仰し、またアルテミスにならって乙女のままでありながらも狩人として過ごすことを決意。

アタランテの美貌はこの頃から有名でしたが、アルゴー船の冒険に参加した紅一点として名を馳せたことでますます知れ渡ることに。
ギリシャ神話における女性の英雄といったらアマゾネスが代表格ですが、アマゾネスではない女性の英雄としてアタランテは異彩を放っています。

最近ではソーシャルゲーム「FGO」によってその知名度はアップしていますね。
そんなアタランテと曰くつきのアイテムを結びつけるのは難しいかもしれませんが、1866年に引き上げられた船首像・アタランテを知ったら納得してくれるかと思います。

1866年、イタリア船のヴェローチェ号が大西洋である船首像を引き上げました。
それこそが俊足の乙女・アタランテの像で、古代ギリシャの衣装が乱れたデザインをしていたそうです。
その木製の像は男たちの心を奪い、実際にアタランテの船首像が所蔵されることになったスペチア博物館では毎日像を見にやってきた男性がついに自殺してしまったとか。
なかでも有名なのは第二次世界大戦のドイツ将校エリック・クルツでしょうか。

彼はドイツがスペチアを占領した際、アタランテの像を目にし、惚れてしまいます。
ついには博物館から像を盗みますが、後日、アタランテの像の前で自殺しているのが発見されました。

「いかなる女も、お前ほどの魅力を私に与えてくれなかった。だから、おおアタランテよ。私はお前に命を捧げる」

エリック将校は最期にそう書き残しており、以降、この像を知る男性は恐ろしさから決して直視しないと言われています。神話ではアタランテは求婚してきた男たちを射殺していましたが、どうやら現実でも男殺しは健在のようですね。

嘘つきはここから始まった!?「ヴォーディガンとロウィーナ」

ヴォーディガンとはアーサー王伝説の登場人物です。
いわゆる敵役で、先述した「FGO」でもシェイクスピアの「真夏の夜の夢」に登場する妖精王・オベロンと混ざっているという設定で活躍しています。

このオベロンは口に出す全てが裏返っているキャラなのですが、実はヴォーディガンには嘘と関連があったりするんですよ。
それは物語のなかではなく、現実での出来事もとい「アイアランド贋作事件」です。

「アイアランド贋作事件」とは文字通り、ウィリアム(サミュエルとも)・ヘンリー・アイアランドというロンドンの本屋の息子が引き起こした贋作事件となります。
10代の頃に古い文書の偽造法を知ったアイアランドはシェイクスピア関連の手紙や契約書を偽造し、ついには戯曲まで手がけたのです。

その戯曲は2つ。
1つは「ヘンリー2世」、もう1つが「ヴォーディガンとロウィーナ」でした。
アイアランドの戯曲は当時の学者たちを本物だと信じ、最終的にロンドンで一流の劇場で上演されることになります。
「ヴォーディガンとロウィーナ」は1796年4月2日に開演しました……が、当日に終演することに。
確かに「ヴォーディガンとロウィーナ」は権威を持った学者たちを騙せたものの、作風をよく知っている俳優たちはシェイクスピアらしさがないことに気付いていたのです。
そのため何人かは役を降りていたのですが、「ヴォーディガンとロウィーナ」が観客の失笑を買ったことでそのことが表面化します。

その後アイアランドは告白本を出版したものの、1人で贋作したことを認められませんでした。以降はフランスに移住し、貧乏生活を送ったそうです。
ちなみにこうした経緯からか、「ヴォーディガンとロウィーナ」は2008年に再演されるまで一度も公演されなかったと言います。

何故アイテムに不思議な力が宿るのか?

船首像・アタランテといい「ヴォーディガンとロウィーナ」といい、ありとあらゆる物品には物語が付随しています。
いつぞやに書いた聖遺物が代表的ですね。

それは伝承のなかのマジックアイテムもそうですが、人間が日用品や装身具に不思議な力や魅力を見出すのは「道具であれば人間以上の力を持てるだろう」という根源的な夢を抱いているからではないでしょうか?
例えば伝承で人間が人間以上の力を持つとしたらそれなりの修行をするか、生まれ持っての力を授かっているかが基本です。

ただの人間が主人公になった場合、大抵は巻き込まれ枠なような気がします。
それに自分を投影できる平凡な主人公が不思議な力を使えるのはちょっと違和感がありますよね。
そうした場合に便利だったのが道具だと思います。
ある意味呪いじみた考えですが、ただの物品に夢を見出してきたのは人間が培ってきたものの1つなのでしょう。

キーになっているアイテムたち

伝説や怪談でキーになっているアイテムたち。
現実でも人生を左右する不思議な像や思わぬ事態に進んでいった贋作があります。
とはいえ、そのアイテムをどうするのかは人間次第です。

たとえ曰くつきのアイテムであっても貰って嬉しいコレクターはいるでしょうし、好奇心ゆえに一目見てみたいと胸を膨らませる人もいるでしょう。
そういうひとたちのものになれば、曰くつきのアイテムも少しは落ち着くのでしょうか?

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

出典
山北篤監修「魔道具辞典」
アタランテー – Wikipedia
海軍博物館, ラスペーチア | エクスペディア (expedia.co.jp)
ヴォーティガンとロウィーナ – Wikipedia
アイアランド贋作事件 – Wikipedia

今年もお付き合いいただき、ありがとうございました。
ちょっと早いですが、良い年末年始をお過ごしください!

※画像はイメージです。

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