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地元で体験した不思議な出来事?!

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ひさしぶりに田舎に帰って来ました。仕事を早退し、地元の駅に到着したのは四時少し過ぎた頃です。
明るいうちに帰省できたことが嬉しくて、少し遠回りになりますが、お墓参りも済ませてしまおうと山の方にある寺に向かいました。
寺は街を見下ろす高台にあり、そこから見える春の彩を感じる山々の景色は、鮮やかに煌めいて見え、来年あたりは、こちらに移住しよかな・・・ふっとそんな思いがよぎります。

目次

馬を引いたおじいさん

左手の長い坂を上っていくと、父や母や先祖が眠る墓があります。
半分ぐらいを登りかけたときに馬を引く老人に追い越され、馬を飼っている人がまだいるんだ・・・と、なんとなく気になり、後を追うようについて行きました。

しばらく道なりに行ったところに、街を見下ろす公園があるのですが、まさか、馬を連れて公園に行くわけもない。だとすると公園の先には林道があって、隣の集落に続いている。
ずいぶん昔、林業が盛んだった頃は、こうして馬を引いた人が林道を登っていき、林業を営む者たちが村を作っていたのを、学生の頃、歴史の事業で聞いた事がある・・・。そんなことを考えながら、後について行くと公園に入って行き、私もついて入りました。

草競馬

ここは街の有志が作った公園で、野球の粗末なグラウンドとテニスコートがあります。それにしても、平日の夕暮れ時なのに、馬を引く姿がちらほら見ます。

私は前を歩く老人を呼び止めて話しかけます。
「あの、ずいぶん馬がいるんですね」
「ああ今日は草競馬があるから、みんな来てるよ。あんたもあの敷物のうえで待っているといい。四時半出走だから、見ておいきよ」
老人は馬と一緒にスタート地点と思われる、馬たちが集まっている場所へ行き、見物人もチラホラ集まって来ているようです。

ふるさと創世プロジェクト?

草競馬なんて、いつはじめたのか?流行りのふるさと創世プロジェクトとか?
ほんの少しよぎった疑問は、賑やかな人々の声に消されてしまいました。それぞれが明るい笑いに包まれて、なんとものんびりとした光景です。ぼんやりと観ていると目の前に帽子が差し出されました。どうやら見物料か寄付金か?私は帽子の中に目をやると、なんとなく前の人にならい千円を入れました。

そうこうしているうちに、6頭がスタートラインに並びました。ファンファーレが鳴り響き、歓声があがり、まるで運動会のように賑やかです。
一斉に走り出した馬の中には、さきほどの爺様もいて、しがみつくように体を伏せて馬を操っています。しかし、騎手は老女も混ざって老人ばかりだわ・・・。

歓声と馬の蹄の音、なんだか観ている光景は現実ではない気がしながらレースは終わり。
ちりじりになって帰っていく馬や観客と混じって、日が暮れないうちに山を降りて、実家に到着しました。

え??

田舎に住んでいる長男夫婦に、ほど観た光景を話しました。
すると、
「今は草競馬なんてやってないよ。だけど、戦後しばらくぐらいまでは、やっていたと親父から聞いたことがある。」
兄貴はそう言いながら、仏壇に蝋燭を灯しました。

なんだか、釈然としない奇妙なことに遭遇したのでした。

※画像はイメージです。

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