「自称霊能力」は相手にするな！？

高校時代に林間学校で体験した怖い出来事です。

幽霊をみた？

林間学校の夜もふけ、同じ部屋の友人とお喋りしながら盛り上がっていた時の事でした。
自称霊感のあるいう友達が、「バスの中では怖がられるから言わなかったけど、途中のトンネルに悪いたくさんおばけいた。」と突然話だしたのをきっかけに、みんなが怖い怖いと騒ぎ始めた時の事です。

そして「外にも悪霊が沢山いるのを感じる」とか言い出し、ふと外からの視線を感じて何気なく窓の外を覗くと、白いワンピースを着た髪の長い女性ようなモノがボーッと木と木の間に立ってたのです。
ホテルは山の中にあって周りは林に囲まれ何もないところだったので、見てはいけないものを見てしまったと思い、あまりの怖さに誰にも言えず、その日は布団をかぶって寝てしまいました。

よりによって肝試し

翌日の夜、よりによって胆試しがありました。昨夜のことを思い出し参加するのを辞めようと思ったのですが、夕飯時に全員参加という話を聞いて抜けられなくなったのです。今では考えられない話でしょうが、昔の学校行事ってしばしばそういう事があったんです。

胆試しは2人一組でホテルの周りにある森の中にある一本道の遊歩道を回って返ってくる簡単なコースで、要所要所に脅かし役と道案内を兼ねた先生が潜んでいるので道に迷う事はないハズなのですが・・・私達二人は迷ってしまったのです。

きっかけは、私と組んだのは例の自称霊感のあるいう友達で、ルートの途中にあった自動販売機を通る時にガチャンと音がして買ってもいないジュースが出てきました。そのとき友人が「自動販売機のところに危ない霊がいる」と言い出し、ルートから外れた方に逃げ出してしまったのを追っていったからでした。

友人を追って

しばらくは友人に後を追っていったのですが、真っ暗の中をどんどんと先に行ってしまうのでついには見失ってしまい、終いに森の中に一人で取り残されてしまいました。どうしようと思いながら友人が行ったと思う方法に進んで行ったとき、昨晩みたあの白いワンピースの女性が目の前にぼんやりと見えたのです。

怖くて怖く見つからないよう避けて進んでいくと、また白いワンピースの女性が目の前に見えます。
もう何がなんだか解らなくなり、とにかく逃げようと必死になって女性から逃げているといつの間にか目の前はゴール地点だったのでした。

そこにいた先生に友達とはぐれてしまった事を話すとそこで肝試しは中断。すべての生徒を一旦、会議室のような場所に集合させて点呼をとり、先生たちは大慌てで捜索に向かいます。
夜の11時を過ぎても友人は見つからず、しばらく待機していた私達もそれぞれの部屋に戻って休む事になったのです。

どうなったのかというと

友人が見つかったのは、朝の8時頃。その時に聞いた話によると思ったよりも大変な事になっていて、警察や地元の青年団も呼び出されて捜索して、崖の下に落ちて動けなくなっていたを見つけたようです。命に別状はなかったのですが、足首を捻挫し崖を落ちた時の傷があちこちにあり、近所の病院に担ぎ込まれたのでした。

その後に先生から聞いた話だと、ホテルの周辺の森の奥は崖になっていて友人は運良く低いところに落ちたのですが、高いところは10ｍ近くあってもしそこに落ちていたら・・・・。
私はゾッとしながら聞いていたとき、ひとつ気がついた事がありました。もしも白いワンピースの女性の現れてくれなければ、最悪死んでいたかもしれない事に。

結論からすれば、白いワンピースの女性は私を助けてくれた事になります。
今回の経験から得た教訓は「自称霊能力」は相手にするなという事です。

※画像はイメージです。