皆さんは「ミリタリーと女子高生」と言われたらどんな感想を抱くだろうか?「ありがち」「ベタ」と思う人が多いのではないだろうか。
そんな女子高生とミリタリーという今やテッパンとなったこのジャンルにありえない角度から変化球を投げ込んだ怪作が存在する。
それが今回紹介する巨大女子高生兵器による架空戦記漫画「女子攻兵」(著 松本次郎)だ。
今日は強烈なインパクトでもって読むものを翻弄する漫画「女子攻兵」を取りあげていきたい。
最終兵器は進撃のJK?!巨大女子高生が兵器になった世界
そもそもこの「女子攻兵」ざっくり説明すると、先にのべたように松本次郎によって2011年から2016年まで「月刊コミック@バンチ」に掲載されていた架空戦記漫画。
異次元に人類が進出した結果、異次元への移住者と地球連合軍の間で戦争が勃発。そこに巨大女子高生型の兵器「女子攻兵」が投入される。
主人公たちは女子攻兵を駆り、敵陣を突破して裏切り者の抹殺という困難なミッションに挑むというのが大まかなストーリー。
主人公たちの標的である“ツキコ”からのコンタクトや道中に現れる濃すぎるキャラクター達、見え隠れする主人公の過去などが絡みあうエキサイティングな漫画となっている。

戦う巨大女子高生?一度観たら忘れられないその姿とは!
上述のざっくりした説明からピンとくる人はピンときているかもしれないが、言ってしまえば「女子攻兵」は「地獄の黙示録」のSF版と言って差し支えない作品だ。
しかし原典に勝るとも劣らない魅力がある。登場する女子攻兵のインパクトがとにかくすさまじい。
これはもう見てもらった方が手っ取り早いのだが、女子攻兵のビジュアルはまさにデカい女子高生そのもの。
持っている武器もリアルな装備で戦い方もロボットというよりは戦争映画に出てくる兵士のようだし、周囲の建物や乗り物との対比を無視すれば巨大兵器ではなく女子高生が武装して戦っているだけのようにも見える。
しかしそこは巨大兵器。町の中を進む様子は怪獣映画のそれだし、ちょっと激しいアクションをしようものならビルも車も簡単に吹っ飛んでしまう。武装した巨大な女子高生にどんどん町が破壊されていく様は端的に言ってインパクト大だ。
また女子攻兵は兵器なのでパイロットがいるのだが、その搭乗方法も衝撃的。
これも見てもらった方が早いのだが、女子攻兵のがバカッと開きその中にある操縦席にパイロットが乗り込むというもの。ある意味理にはかなっているのだが、リアルな女の子の頭が割れて中に登場席がいるビジュアルはなんというかすごいものを見ている気にさせられる。
ロボットアニメや怪獣映画を見慣れている人であっても、ビジュアルやアクションのインパクトに圧倒されること請け合いだ。

デカいだけじゃない?謎が謎を呼ぶディープな世界観?
これまで女子攻兵の強烈なビジュアルやその戦いぶりがもたらすインパクトについて述べてきたが、この漫画の見どころはそれだけではない。
女子攻兵という存在そのものが持つディープな設定と謎が謎を呼ぶ展開も魅力の一つだ。
女子攻兵に乗り続けると精神が蝕まれ、言動が女子高生そのものになってしまうという冗談のような副作用との戦いや、地球の理屈が通じない異次元世界での戦闘なども見ていて飽きないし、主人公たちに課せられた任務も遂行すればするほど謎が深まっていきページをめくるたびに目が離せなくなっていく。
巨大な女子高生がガチ戦闘をするというフックにつられて読んでみたらどんどんはまりこんでしまう中毒性のある漫画と断言していいだろう。
このとおり「女子攻兵」はビジュアルによる強烈なインパクトと、謎が謎を呼ぶディープな設定でどんどん引き込まれていく漫画。幸いなことに全7巻で完結しているので一気読みが可能だ。
これからやってくる大型連休巨大女子高生兵器が織りなすディープでエキサイティングな世界にどっぷり浸ってみてはいかがだろうか。
(C) 女子攻兵 松本次郎 新潮社 バンチコミックス
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