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打ち切り作ゆえのおもしろさ?!「マージナルオペレーション前史 遥か凍土のカナン」

歴史ものの冒険活劇がテーマの漫画、と言われるとみなさんはどんな作品を思い浮かべるだろうか?春秋戦国時代を舞台に天下取りを目指す『キングダム』や明治に生きる剣客の戦いを描いた『るろうに剣心』などすでに名作が多数存在するこちらのジャンルだが、実は埋もれてしまった面白い作品も多い。

今回ご紹介する漫画『マージナルオペレーション前史 遥か凍土のカナン』(著: 橋本晴一)もそんな「面白いが埋もれてしまった」歴史冒険活劇の一つだ。人気ラノベシリーズの外伝のコミカライズ、というやや複雑な背景ゆえかあまり顧みられないこちらの作品。一体どんな漫画なのか。今回はその魅力に迫ってみよう。

目次

人気シリーズの外伝をコミック化?「マージナルオペレーション前史 遥か凍土のカナン」の意外なおもしろさ

今回ご紹介する漫画『マージナルオペレーション前史 遥か凍土のカナン』は、ヒットメーカー芝村裕吏が手掛ける『マージナルオペレーション』シリーズの同名小説をコミカライズしたもの。現代を舞台にしたハードな世界観が売りの『マージナルオペレーション』本編とはうって変わって、外伝のこちらは明治時代が舞台。極東にウクライナコサックの国家を建設するという一大事業に関わることになってしまった元軍人の青年が繰り広げる冒険を描いた物語だ。

押しかけ女房的にやってくるヒロインや、くせ者ぞろいのサブキャラクター、各勢力間の軍事的・政治的な駆け引きなど漫画として見どころの多い作品となっている。漫画版で描かれるのは主人公とヒロインの出会い、そしてある重要なキャラクターと出会うシンガポールでの旅路まで。ストーリーとしては全体のまだまだ序盤、やや不完全燃焼な終わり方ではある。しかし文章ではイメージしづらい当時の主人公たちの生活や、アクションパートをビジュアルで理解できるのは漫画版の強み。

またコミカライズを担当した橋本晴一氏の生き生きとしたキャラクター描写も魅力的で、シンプルに漫画として読みごたえがある。漫画版で初めてこの作品に触れた人も、すでに小説版を楽しんだ人も独立した漫画作品として別視点で楽しめる作品と言えるだろう。

元騎兵とお転婆公女のロードムービー「マージナルオペレーション前史 遥か凍土のカナン」はここが見どころ

人気シリーズの外伝として生み出された『遥か凍土のカナン』。歴史の大きなうねり、世界をめぐる冒険、様々な背景を抱えた登場人物たち……。と見どころの多い本作だが、一番の見どころはやはり主人公新田良造とヒロイン、オレーナの魅力あふれる二人だろう。優秀な騎兵将校でありながら日露戦争後パッとしない毎日を送る良造と、一族の再興を夢見る貴族の末裔オレーナ。この二人の出会いが物語を動かしていくのだが、漫画版では話数が短い分、二人の生き生きとした触れ合いがギュッと濃縮されているのが特徴だ。

高貴な姫でありながら猪突猛進なオレーナと好青年そのものといったキャラクターの良造は、いわば「ボケとツッコミ」の関係で見ていて楽しい。小説版ではストーリーが進むにつれ過酷な運命に翻弄されていく二人だが、漫画版ではいわば二人が無邪気に冒険できた時代をメインに描いているため、読んでいる方もあまり深刻になることなく二人の旅を応援できる。またオレーナに振り回されつつも、随所にさしはさまれる良造の軍人としての一面も見ていて楽しい。

漫画版『遥か凍土のカナン』打ち切り作品と言ってしまえばそれまでだが、コンパクトにまとまった作品ゆえに生きてくる見どころも多い漫画だと言えるそうだ。

最後に

今回ご紹介した『遥か凍土のカナン』は、人気シリーズの外伝をさらにコミカライズした作品ということもあって、なかなか話題になりづらい。しかしご覧いただいたように見どころが多い作品でもある。食わず嫌いせずに読んでみれば必ず楽しめる所が見つかるだろう。
この記事を読んで気になった人はぜひ、一度読んでみてはいかがだろうか。

著:芝村裕吏, 著:橋本晴一, 著:しずまよしのり
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マージナルオペレーション前史 遥か凍土のカナン (C) 芝村裕史 橋本晴一 小学館 / サイコミ

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