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「ゴールデンカムイ」杉元などが使っている拳銃「二十六年式拳銃」とは?

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「ゴールデンカムイ」において、主人公の杉元を始め、牛山らも使用しているリボルバー・二十六年式拳銃について調べてみました。

二十六年式拳銃はその名称通り、1893年(明治26年)に大日本帝国陸軍に制式拳銃として採用された拳銃です。その特徴的で武骨な外観は過渡期のリボルバーそのものというべき印象を持ちますが、この拳銃の開発は、当時の日本には大変な困難が伴ったようです。

当時の陸軍が求めた仕様は、片手で操作できること、連射(ダブルアクション)ができることが挙げられており、参考とした拳銃はフランス軍のMAS 1873拳銃だったそうです。

(C) 野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

1886年(明治19年)から始められた国産化を目指した取り組みの中で、既にボルトアクション小銃の国産化には成功していたものの、当時の日本の技術水準ではとうていコピーして生産できる代物ではなかったと言います。MAS 1873拳銃はバレルと一体化したフレームにシリンダ-部分が固定された形式であったことから、中折れ式の銃よりも強度が高く、より強力な火薬量の弾丸を用いることができた拳銃でした。

しかし陸軍においては、弾丸の装填に時間がかかる点を問題視されて、開発は中折れ式とする事になったと言います。こうした経緯から、開発の着手から7年の歳月を経て、1893年に至り、ベルギー製のリボルバーであるナガンM1895を参考にすることに方針が変更され、ようやく閑静に漕ぐ付けたものが、二十六年式拳銃となったのでした。

Naval History & Heritage Command from Washington, DC, USA [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

こうして完成した二十六年式拳銃でしたが、この銃にはもうの特徴がありました。
ダブルアクションのみの使用という部分です、現在の感覚では何故?と思うような使用ですが、当時騎兵が馬上で片手で操作する、つまり引き金を引くだけとするためにこの使用で造られたということです。
やがて騎兵という兵科自体がなくなっていきましたが、この拳銃は太平洋戦争時で使われる息の長い拳銃になりました。

(C) 野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

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