小学校の頃……「紅い眼鏡/The Red Spectacles」のレンタルビデオを見た事が、初めてのプロテクトギアの出会いでした。
この映画の中では、声優界の大御所でもある千葉繁さんや田中秀幸さんに玄田哲章さんなどの名声優が登場し、アクションは前半だけでしたが、押井守監督の持ち味のあるコメディタッチに惹かれて、夢中になってみた記憶があります。
さて、ケルベロスサーガを語る上で忘れてはいけないのが、プロテクトギアです。
正式名称は92式特殊強化装甲服。
首都警警備部・特殊武装機動警備大隊──通称「特機隊」の装備。
……犬狼伝説・ケルベルスサーガを語る上で忘れてはいけない、実にミリタリー心をくすぐる代物でもあり、パワードスーツ好きな人には堪らない、見れば納得の実になんともカッコいい武装が、このプロテクトギアなのです!
どこがカッコ良いのかと言えば……まず、暗視スコープ内蔵したマスク。このマスクにこそ、このプロテクトギアのカッコ良さがあります。
犬の顔をイメージしたデザイン。紅い目の猟犬をイメージし、全身が黒のプロテクトギアに実にマッチし、武骨なカッコ良さを醸し出しているのが、最大の魅力とも言えます。
そして、ケルベロスサーガとプロテクトギアを語る上で忘れてはいけないのは、MG34の存在感。
後の続編実写映画やアニメ作品ではMG42になっていますが、このMG34の射撃シーンこそ、ケルベロスサーガの醍醐味とも言えます。
なにせ……背中に背負った弾倉箱から弾帯を取り出し、ベルトリンク給弾式で弾丸を装填するシーンは、子ども心にカッコいいと思いました。
特に漫画版の藤原カムイ先生の描くケルベロスサーガの中においても、その存在感は不動で、MG34でテロリストを掃討するシーンは、圧倒感などがジワリジワリと感じられる名シーンとも言えます。
またケルベロスサーガの本編の内容も、押井守監督作品の御多忙に漏れずに、しっかりとしたストーリが組み上げられている事も忘れてはいけません。
もう一つの歴史を辿ってしまった戦後の日本が舞台となり、ヒトラーが暗殺されたドイツとの第二次世界大戦後の架空の歴史で物語が綴られています。
ドイツ占領下の日本社会。
戦後復興の好景気は訪れる事は無く、膨大な失業者を抱えてしまった不況により、発生するテロリズムは、反社会運動へと発展し、その犯罪者と過激思想を持つテロリストと対抗するために組織されたのが、首都警警備部・特殊武装機動警備大隊──通称「特機隊」でした。
自衛隊による警備出動の懸念と、警察による治安維持の強化など、時代に翻弄され、やがて持て余される事となる、そんな武装組織の反攻と抵抗を描いた名作とも言えます。
興味を持たれた方は、一度見てみてはいかがでしょうか?
(C)1987 紅い眼鏡 押井守/オムニバスプロモーション
(C)1990 ケルベロス 地獄の番犬 押井守/バンダイビジュアル・フジテレビ
思った事を何でも!ネガティブOK!
コメント一覧 (1件)
1995年夏、人々は溶けかかったアスファルトに己が足跡を刻印しつつ歩いていた。
酷く熱い。