今回は山登りが趣味の私が、北アルプス滝谷避難小屋に泊まった時の経験を含めて、怖かった事をお話していきます。
滝谷避難小屋
日本で登山の名所と言えば北アルプス、特に標高3,190mの穂高岳や、3,180mの槍ヶ岳は人気があります。
その穂高岳に近い場所に、滝谷避難小屋という管理人不在でいつでも利用できるの山小屋があるのです。
この小屋はロープウェイ乗口のある新穂高から高原川に沿って歩いた先の高山市奥飛騨温泉郷神坂にあり、標高は1,759mに位置し、3,000m級の山に向かうには丁度よく、多くの登山者が滝谷避難小屋を利用しています。
小屋はブロック塀を積んで作られたような構造で、昭和の頃に作られたとあってかなり老朽化しています。内部は板張りの床があり、設備は二段ベッドやトイレしかないような簡素なものですが、マットやシュラフで睡眠を取り、小屋前で調理をしたりで過ごすには問題ありません。
しかしこの滝谷避難小屋、登山者がちょっと無理!と言って敬遠するような傾向もあるといいます。それは何か得体の知れないものの気配が、小屋の中に常にあるからなのです。
私の体験談
あるときはじめて滝谷避難小屋に立ち寄って一人で夜を過ごしていると、壁や床からバキッ、バキッという何かを叩きつけるような異音が聞こえだしてびっくりしました。山では「気圧の変化で建物が鳴ることなんてよくある」と自分に言い聞かせてスルーしてはいるものの、気圧計付き時計をチェックして急変してないはずなにに、バキッ、バキッという叩きつける異音がするのです。
気になって小屋の中や周囲を調べても何も原因がわからず、嫌な気分で宿泊した事があります。
もっと恐ろしかったのは・・・。
連休という事もあって数人の仲間との登山しました。
人数も多いし小屋が満員状態なので大丈夫だと思ったのですが、小屋の中が寝静まった時、寝苦しさを感じ真夜中に目覚めると、真っ暗な小屋の中に誰かが立っている姿を見たのです。それは明らかに異様な雰囲気で、一緒に登ってきた知り合いの姿でもないようで、話しかけても答えず誰なのかすらわからないのです。
そしてそは眠っている人の間を音もなくスーッと移動して、1人1人の顔を覗き込んでいくのですが、どうする事も出来ずに怖くて布団をかぶってやり過ごしました。
朝起きて、その事を仲間に話すと皆怖がり、何かあるといけないという事で予定を少し短くして早めに山をおりたのでした。
心霊現象が頻発する理由
どうして滝谷避難小屋でそうした心霊現象が頻発するかと言えば、それには理由があります。
滝谷避難小屋が死体安置所も兼ねていて、穂高岳あたりで滑落や遭難により死亡した登山者の遺体を、一旦この避難小屋に寝かすのです。
それでいつしか成仏できない無数の幽霊が、この小屋に取り憑いているのだという人もいます。それでそういう事情を知っているベテラン登山者は、滝谷避難小屋を避けて近くでテント泊をする人も少なくないようです。
※画像はイメージです。
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