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孝明天皇は暗殺された?

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明治維新最大の謎といってもいい、孝明天皇暗殺説についてご紹介しますね。

目次

孝明天皇とは?

孝明天皇は、明治天皇の実父で激動の幕末、明治維新時に在位した天皇です。
天保2年(1831年)生まれということなので、幕末の志士たちと同じ世代なんですね。
孝明天皇は、1846年に父仁孝天皇が46歳で若くして亡くなったのちに、15歳で121代天皇として即位しました。
そして1853年、ペリーが来航して、日本は開国することになり、尊王攘夷派、佐幕派が対立する激動の時代を迎えたのです。

それまで京都御所で公家さんたちに囲まれて平穏に暮らしてきたのに、急に政治の渦中に放り込まれた感のある孝明天皇ですが、かなり賢い人であったと言われているけれど、なんと生まれてこのかた御所を出たことがなかった。
その当時の日本人は、鎖国が日本国始まって以来の国の定めと思い込んでいた、まさか250年前に江戸幕府が定めたと知っている人がほぼいなかったという状態でした。
孝明天皇もその一人で、ペリー来航のとき、異国人とはどんな人かと聞かれたために、鬼みたいな顔に誇張して描かれた瓦版をお見せしたら、「自分の代で、こんな鬼に日本の国をけがされたくない」と嘆かれたという話があるそう。

また、政治利用のパフォーマンスで、石清水八幡宮(京都府八幡市)に行幸させられたときは、淀川を見て「こんな大きな川があるのか」と言われたという、温室育ちそのもののお方でした。
そういうわけなので、なんと幕府の将軍よりも天皇を尊重するべき、天皇親政をと尊王攘夷派が掲げている天皇ご自身が、「今まで通り政治は徳川将軍と幕府に任せて、鎖国にもどして平穏無事な日本に」という、こてこての佐幕派だったのですね。

その頃の京都御所の側の公家屋敷では、長州藩や薩摩藩の多額の献金が飛び交い、公家たちは彼らの言うとおりに偽の孝明天皇の「勅許」を書いて政治を動かす、という混迷を極めていたのですが、孝明天皇は自分が書いた覚えのない「勅許」を見て呆然とされていたそう。
ということで、孝明天皇は、京都守護職として京都に駐在するようになった誠実で政治色のない会津藩主松平容保を頼りにし、容保も孝明天皇の信頼に応えようと病身を押してお仕えしたのですね。

人見 一太郎/(Hitomi, Ichitaro, 1865-1924), Public domain, via Wikimedia Commons

暗殺説

この孝明天皇が、慶応2年(1866年)12月11日、発熱、24日には回復の兆しがあったが、翌日急変して35歳で崩御され、少年だった明治天皇が即位されました。
孝明天皇の死因は天然痘ということになっていますが、この後、急激にバタバタと世の中が動いてあっというまに明治時代に突入したのはご存じのとおりです。
なので壮年の孝明天皇の崩御は、あまりにタイミングが良すぎると、当然のごとく暗殺説が絶えないんです。

孝明天皇は筆をなめる癖があったため硯に毒を入れたとか、典薬頭が毒を盛ったとか、刺殺説まで。
刺殺説は、昭和の時代の有名な作家故南條範夫が、閑院宮家の侍医の母方の祖父の日記に書かれていた不思議な文から推察したということです。

たしか何も言わずに駕籠で連れていかれた先の壮大な屋敷で、わき腹を刃物で刺された虫の息の貴人を診たが、他言無用と言われたとか、不気味な微笑を浮かべた側仕えの女性がいたとか読んだ覚えがあります。これは怖い、まるっきりオカルトですが、肝心の日記は戦災で焼失したために証明不能になったそう。
でも、素人目にも、一時的に回復の兆しがあったのに急変した、というのがポイントのような気がします。

天然痘ではいったん回復したとみえても症状が悪化して死に至ることがあるそうですが、では、誰が暗殺に関わったのでしょうか。
孝明天皇崩御で得をする人物、御所へ入れる身分とか特定していくと、妹の堀河紀子が孝明天皇典侍だった岩倉具視とかになるかもしれません。

孝明天皇の跡継ぎの明治天皇は当時14歳でしたが、後年、岩倉具視が亡くなる前日にお見舞いに行かれて「ほんとうに私の父を殺したのか」と聞かれたという話もあります。
孝明天皇暗殺説、よほどの史料が出てこない限り解明されることはない、謎のままで終わりそうですね。

※画像はイメージです。
eyecatch source:人見 一太郎/(Hitomi, Ichitaro, 1865-1924), Public domain, via Wikimedia Commons

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