ひとりかくれんぼ、裏S区、きさらぎ駅・・・今やネット上の都市伝説は近代怪談となり、さまざまな人たちに語られています。その中でも都市伝説「きさらぎ駅」は2022年6月に実写化、公開されて注目を集めているようですね。
「都市伝説」というと皆さん様々なイメージがあるでしょうが、筆者を含めて、だいたいの皆さんは「コワイ」と思っていると思います。しかし、調べてみると都市伝説には怖くない話もあるんですよ。
子どもたちを助けた邪神「コワモテ様」
「コワモテ様」は2017年2月、ちゃんねるオカルト板「不可解な体験、嫌な話~engima~Part101」のスレッドに書き込まれた話に出てくる邪神です。邪神といってもコズミックホラー的なものではなく、投降者でと友人2人が廃材でつくった人形でした。
話のあらすじですが・・・・話は遡る事、10年以上前。
小学3年生だった投稿者と友人の学校では、こっくりさんや口裂け女が流行しており、その流行に乗って子どもたちの間では創作怪談に熱中していた。当時、投稿者「俺」たちも「クラスの人気者になりたい」という理由から流行のり、それが「コワモテ様」で、投稿者達がつくった邪神です。
「俺たちは邪神をつくろう」と投稿者と友人たちは、空き地に落ちていた割れたボールや洗濯ばさみなど廃材をそれっぽく組み合わせて作った。しかし少年だった投稿者たちの目から見てもお粗末だったため、邪神っぽくするために「コワモテ様」を学校の裏山に運んでプラスチックの箱で祠をつくりました。
それから投稿者達はミカンやパンの耳を供物として捧げ、つくった邪神にRPGのゲームキャラに似ていたので「コワモテ様」と名付けて、朽木の板に墨で名前を書いたものを依り代として授けます。
さらに時間は進んで半月後、夏の終わり。
投稿者たちはいつものように「コワモテ様」に供物を捧げ、「防波堤で釣りをしよう」という話になり、休日に防波堤にでかけます。ところが当日、3人そろって高熱を出してしまい、防波堤での釣りはキャンセル。
熱を出した翌日、投稿者は「不思議なことがあるもんだ」と首をかしげていると、その日の夕食に親から「防波堤で死体が見つかった」という話を聞かされます。
何でも死体は他殺か自殺か分からないものの、酷い状態だったそうです。
「もしも熱を出していなかったら・・・」
投稿者はそう考え「ゾッ」とし、学校に行ってからもその恐怖は残っていた。
友人の一言から「コワモテ様」のもとへ行ったところ、「コワモテ様」はバラバラとなっていたうえ、依り代がなくなっていたそうです。
投稿者たちは「コワモテ様が死んだ」と思い、祠とコワモテ様の身体を埋めて石を載せたお墓をつくった。
この話がどういう事かというと、投稿者は「コワモテ様」が防波堤の事件から助けてくれたと思い、今でも信じている。
怖くない都市伝説ってありなの?
そもそも都市伝説とは「都市化した現代で口伝えされている話」を指しており、その話の起承転結が洗練されていれば、されているほど近代怪談として認められます。
もちろんそこには曖昧さ、もとい不気味さや怖さが必要ですが、その割合は少なくても問題ないでしょう。
「コワモテ様」で言えば「もしも」のことを考えれば怖ろしいですが、その未来は訪れませんでした。
「そのかわりに」と言わんばかりに壊れていた「コワモテ様」には確かに因果を感じます。
しかし何よりもこの話のポイントになっているのは、投稿者たちでしょう。
なんだか悪ガキっぽいですが、神様をちゃんと弔えるなんて偉いことです。きっと「コワモテ様」もそんな子供だったからこそ、身を挺して庇ったんだと思います。
今回は怖くない都市伝説として「コワモテ様」をご紹介させていただきました。
筆者にとって「コワモテ様」は怖くない怪談でしたが、皆さんにとってはどうだったでしょうか?
岩手県には血の色が赤ではなく黒となっている風土病「黒血病」というものがあることを最近知って驚きました。
※写真はイメージです。
思った事を何でも!ネガティブOK!