銃弾の大口径への回帰について

アフガニスタン以降、主に中東で展開する米軍が従来の7.62ミリ弾を使ったりしていることは周知の事実と思います。

小口径高速弾は近接戦闘時のフルオート射撃での制御性に優れ、高い貫通力を誇ることから近代銃器の主流になっていました。
しかし、アフガニスタン以降の小銃での戦闘レンジが500m前後に伸びたこと(ベトナム戦時は数十メートル)、突撃してきた兵士に銃撃しても貫通して中々倒れなかったことなどが重なったのです。

100年前の戦争はまだ、大平原で全校集会の体型になった歩兵集団のぶつかり合いでした。

それを見越して小口径で射程の長い銃弾、なおかつ兵士1人当たりの携行弾数を増やす目的で小口径弾が採用されました。

6.5ミリ弾が当時列強の正式ライフルで多く採用されて、主なものはイタリアのカルカーノライフル、日本の30年式、38年式歩兵銃になります。

これらの銃は長距離射程で弾薬も多数持てることは実現したのですが、それぞれ実戦で撃った敵兵を止めることが難しい。また貫通することから負傷兵が戦列復帰しやすいという問題にぶち当たったのです。

結果イタリアも日本も7.7ミリ小銃を普及させようとしますが、生産が間に合わないまま第2次大戦に突入し、味方同士で弾薬が使えないという悲劇に見舞われます。

一方、ロシア、ドイツなどは7.62ミリのままでしたが、ベトナム戦争でいきなり5.56ミリ弾に切り替えたアメリカに合わせて西側各国もNATO弾を従来の7.62ミリから5.56ミリに変更せざるを得なくなったのは歴史的な皮肉ですね。

作者 Icemanwcs [CC BY-SA 4.0 ], ウィキメディア・コモンズ
そして、21世紀の今。

再び大口径のマンストッピングパワーに着目し始めた米軍によって、NATO弾はこのまま5.56ミリのままなのか、また仕様が変わってしまうのか気になるところです。


Writing by gさん
サバゲとコスプレと戦史を愛する人

※画像はイメージです。
なるべく近い画像を使っていますが、そもそも集めるの大変でコストもかかるので、それ違うだろー!ってツッコミはご勘弁ください。(管理人からの切実なお願い)

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